67camper's Blog

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こんなデッカのジャムセッションも楽しいぞ!

2008-02-09 00:48:19 | jazz & vocal
Jazz Studio 1/various artists
(Decca DL8058)


 ジャムセッションがそのままアルバムとなって発売されることはよくありますが、こういう風に名手がそろって次から次へとアドリブを展開するスタイルは掛け値なしに楽しめますよね。そのときのミュージシャンの契約の問題で変名で参加するミュージシャンがいたりして、そのプレイは変名を使うあまり却って目立ってしまうのもおかしい事実ですよね。本日のアップは53年、デッカに吹き込まれたスタジオジャムセッションのアルバムです。

 メンバーはPaul Quinichette, Frank Foster(ts), Benny Green(tb), Joseph Newman(tp), Hank Jones(p), Edward Jones(b), Kenny Clarke(ds), Sir Jonathan Gasser(g)のオクテットです。このメンバーを眺めただけで、サウンドの輪郭がみえてきそうな編成です。収録曲はA面は"Tenderly"一曲、B面はブルースの"Let's Split"一曲という構成です。各自に十分なソロスペースが与えられておりますので十分にアドリブを楽しむことができますよね。注目は"Tenderly" のイントロを奏でるSir Jonathan Gasserのギターですね。この名前は当然聴いたことがないと思ってネットを調べ周りやっとたどり着きました。“変名”です。正体はジョニー・スミスでした。やはり、こういった無伴奏ででるようなバラードのイントロは彼の最も得意とする所ですよね。ハンク・ジョーンズは相変わらずリリカルですし、フォスター、グリーン、ニューマン、クイニシェットと渡されるホーン陣のソロもリラックスしている中に、各々の個性爆発でうれしいですよね。中でもアーシーなグリーンのボントロが好きですね。B面のブルースはこういったジャムにはつきものですが、やはりA面"Tenderly"にいってしまいますね。

 所有盤はデッカの黒ラベル、ゴールドロゴのモノラル盤です。おそらくオリジナルと思いますが、デッカの初期盤の”瓦せんべい”のような硬い盤もこのレベルならではです。カバーデザインは貧弱ですから結構見逃されてるアルバムなのかもしれませんね。