GO.../Paul Chambers
(VeeJay SR1014 jp.reissue)
(VeeJay SR1014 jp.reissue)
有名グループではリーダーのもの凄い統率力をを反映してサイドメンは緊張感のあるプレイを強いられますが、それはそれでグループパフォーマンスとして優れた内容の演奏が聴かれます。一方、リーダー抜きのセッションではきわめてリラックスした快演となることがまれならず見られます。エリントニアンやベイシーアイツの演奏もそうですし、バイブラフォンのミルト・ジャクソンなどはレギュラーグループとは全く異なるスタイルの演奏をすることでも知られています。マイルス・デイビスグループでもそんなタイプの演奏が聴かれるものが有りますが、キャノンボールインシカゴと並んで有名なのが”当時のベーシスト、ポール・チェンバースの本アルバムだと思います。
メンバーは説明の必要はないほど有名ですよね。Cannonball Adderley(as), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Philly Jo Jones, Jimmy Cobb(ds)のレギュラーメンバーに御大の代わりにFreddie Hubbard(tp)が客演しています。演奏曲ではA面ではA-2の"Just Friends"bのフレディのプレイが鋭いフレーズ連発でなかなか頑張っています。しかし、これもケリーの登場にかすんでしまいます。女性の声で”ケリー!”と入るとさらにノリノリになりますね。また、ここでドラムをたたくのはおそらくJimmy Cobbと思いますが、このリムショットとの取り合わせが抜群ですね。B面はB-1の"There Is No Greater Love"が白眉です。ここではキャノンボ-ルの輝かしいトーンによるアルトのソロに聞き惚れてしまいますね。
所有盤は当然ながらテイチクが出した国内盤再発です。タイトルを引っ掛けた有名な信号機ジャケが格好いいですよね。ハードバップを代表する名盤ですよね。