動画の補足になりますが、法律の世界に限らず、実務では「定型性」というのは重要視されます。
大量の事務処理を前提とすると、毎度オリジナルな型で来られると、効率が異様に悪くなるからです。
私も銀行員時代に、稟議書をガッツリ書いたことがあるんですが、研修担当の先輩に「内容は非常にいい。分析も大変すばらしい。でも稟議書としては0点」と言われたことがあります。定型性を崩し過ぎたからです。完全な自由作文になっていました。
オリジナルな型は説得力はありますが、読む方からすると見慣れないものをじっくり読み込まないといけなくなるので、負担が増します。この負担は実務においては致命的です。
そういう意味で「定番の部分」を崩すのは評価を受けると言う観点からはいいことありません。オリジナルで頑張るところは、「現場思考」「現場での処理」が期待されている部分です。論文なら「本件事案の特殊性」「事実の評価」「仕組解釈」といった部分ですね。