段落分けについてご質問がありましたので、参考までに。
段落分けは、何の為にするのかと言えば、読み手が読みやすいようにする、これに尽きます。段落無しの長文は読みにくいというのは容易に想像できますよね。ですから、読みやすくする為に行います。
「読みやすい」と言うのは、何処から何処までが一つのテーマの話なのか目途が付くこと、と言う点が重要です。そういう意味で、段落は「テーマが変わればかえる」、と言うのが原則です。答案では、この「テーマ」の単位をどうとらえるかで段落の数が増えるか減るかします。何か正解があるわけでは無いので、神経質になる必要はありません。
基本的には、問題提起部分、理由づけ・主旨部分、規範部分(第二次規範含む)、あてはめ部分、結論部分、などが一つの単位となります(一般的にこれらはナンバリングのレベルで対応する事が多いですが)。各部分が長くなる場合は、ナンバリングを上手く併用して、ナンバリング+段落分けで読みやすいよう工夫するといいでしょう。例えば、長めの理由が2つある場合は、(2)第1段落(理由付け1つ目)、第2段落(理由付け2つ目)などです。
因みにナンバリングですが、一、1、(1)、(ⅰ)、(ア)、など色々な階層があります。どこまで細かく分けるかは人によりますが、個人的には細かい階層まであまり神経質になる必要はないと思います。私自身は、せいぜい三階層くらいまでにとどめていました。これ以上細かいと何となく読みづらいと言うか、どの階層の話をしているのか分かりにくい、という思いがあったからです。あと正直面倒くさい(笑)。
また、こまめに段落をかえすぎると、逆に段落分けした意味が無くなりますので注意が必要です。1段落は1文より大きい単位であることを忘れては行けません。ある程度の内容的なまとまりがあっての段落だということは勘違いしないようにしましょう。これはナンバリングの際にも言えることです。
この辺は慣れの部分や文章を書くのが得意かどうかという点に大きく左右されます。日ごろから、テキストや判例、新聞などを読むときに、どこでどう段落を分けているか、見て真似るしかありませんね。