段落分けの仕方

2017-10-31 14:57:28 | 司法試験関連

段落分けについてご質問がありましたので、参考までに。

段落分けは、何の為にするのかと言えば、読み手が読みやすいようにする、これに尽きます。段落無しの長文は読みにくいというのは容易に想像できますよね。ですから、読みやすくする為に行います。

「読みやすい」と言うのは、何処から何処までが一つのテーマの話なのか目途が付くこと、と言う点が重要です。そういう意味で、段落は「テーマが変わればかえる」、と言うのが原則です。答案では、この「テーマ」の単位をどうとらえるかで段落の数が増えるか減るかします。何か正解があるわけでは無いので、神経質になる必要はありません。

基本的には、問題提起部分、理由づけ・主旨部分、規範部分(第二次規範含む)、あてはめ部分、結論部分、などが一つの単位となります(一般的にこれらはナンバリングのレベルで対応する事が多いですが)。各部分が長くなる場合は、ナンバリングを上手く併用して、ナンバリング+段落分けで読みやすいよう工夫するといいでしょう。例えば、長めの理由が2つある場合は、(2)第1段落(理由付け1つ目)、第2段落(理由付け2つ目)などです。

因みにナンバリングですが、一、1、(1)、(ⅰ)、(ア)、など色々な階層があります。どこまで細かく分けるかは人によりますが、個人的には細かい階層まであまり神経質になる必要はないと思います。私自身は、せいぜい三階層くらいまでにとどめていました。これ以上細かいと何となく読みづらいと言うか、どの階層の話をしているのか分かりにくい、という思いがあったからです。あと正直面倒くさい(笑)。

また、こまめに段落をかえすぎると、逆に段落分けした意味が無くなりますので注意が必要です。1段落は1文より大きい単位であることを忘れては行けません。ある程度の内容的なまとまりがあっての段落だということは勘違いしないようにしましょう。これはナンバリングの際にも言えることです。

この辺は慣れの部分や文章を書くのが得意かどうかという点に大きく左右されます。日ごろから、テキストや判例、新聞などを読むときに、どこでどう段落を分けているか、見て真似るしかありませんね。

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答案構成の仕方

2017-10-30 18:46:07 | 司法試験関連

答案構成の仕方について質問がございましたので、こちらでお答えします。これは予備であろうと本試験であろうと基本は同じです。

結論から言うと、何かしらの型なりがあるわけではありません。そもそも「答案構成は何故するのか」、という目的面から考える必要があります。

要は、書き忘れを防ぐことと、論理の流れを確認すること、これが答案構成をすることの目的です。したがって、頭の中で答案の構成ができて、それで一気に書けるのであれば答案構成は要りません。乱雑なメモ程度でも十分な人もいます。そういうものなのです。

一々、問題提起や自説などを書く人もいますが、正直いりません。これらはダイレクトに答案上で書ける筋合いのものです。私は、民事系などでは人間関係の整理図、時系列による事実の整理などを書き、あとは論点名と結論、論点相互の関係(書く順序、結論の整合性の確認とか)を示す程度のものしか書きませんでした。分量についてはおおよそのイメージが持てたので特に書きませんでした。あと、問題によりますが、「落としたくないキーワード」「決め台詞」は書いておくこともありました。

あてはめで使う事実関係も一々書きませんでした。問題文を上手く使えばいいだけの話です。問題文には書き込みもマーキングもできるので、どの個所を使うかを忘れないようにすることができます。

そして実際に答案を書き始めたら、書いたそばから構成用紙上の論点や問題文の事実部分に順次チェックを入れていき、書き洩らしがないようにしていました。

答案構成は何故するのか。そのためにはどこまで詳細なものにしなければ自分は駄目なのか、それとも簡潔なもので足りるのか。それは「各人毎に異なる」、というのが結論かと思います。

 

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答練を有意義に受けるために

2017-10-25 23:08:16 | 予備試験関連

コメント欄に、「答練を有意義にするためのポイントを教えて下さい」とありましたので、おこでお答え致しますね。

この場合の答練は予備試験向けの答練です。L2対策としての論文答練ですね。

L2対策の場合、この時季の答練は、まず、ペースメーカーとしての役割があります。答練日を「納期」として、間に合うようにインプットを押し進めるわけです。この役割が一番です。「記憶のための強制の契機」とするわけです。間に合わあわなければ今週は受け無くて良い、という甘い考えなら受けない方がいいです。そういう意味で事前準備が重要となってきます。

次に、コメントなどで指摘される弱点を次回以降の答練で修正・補強していくという目的があります。この場合、答練を受講する際に、そのような修正ポイントを意識しながら受けなければ意味がありません。

成績の推移を常にチェックしましょう。点数などは記録しておくべきです。また、採点者のコメントなどで有意義なものについては、控えておき、いつでも内容をチェツクできるようにしておきましょう。

それから、「上位何割に入る」、という目的をもって受けるようにしましょう。「順位なんかどうでもいい」わけありません。

こんな感じかなと。頑張ってください。

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正念場

2017-10-23 14:05:40 | 司法試験関連

今年合格した人たちは、修習地が決まり、家探しなどを始める時期になってきました。1か月後には修習が始まります。

合格者の話を聞く機会も減り始めます。生活に大きな違いが出てきます。改めて、差をつけられた感が出て来るかも知れません。しかしこれからが正念場です。来年、受かるためにはこれからの半年間が勝負です。既に敗因分析は十分したと思います。あとはそれを改善するために全力を尽くすだけです。

自分の努力量で来年の自分の運命が決まります。やりきりましょう!

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論文の勉強の仕方

2017-10-22 17:09:12 | 予備試験関連

長雨嫌ですねぇ。サッパリした台風一過に期待しとります。

さて、L2論文「演習」ですが、一々答案書く必要はないですよ。時間かかって仕方がないです。基本的には答案構成をしっかりやれば十分です。その答案構成も別に保存用、記憶用に取っておくわけでもないので、答練等で実際にやるような答案構成でいいと思います。それで数をこなす方がいいです。

L2論文初期段階で重要なのは、何よりも復習です。処理手順なり、構成なりを覚えることが最優先事項です。答案を一々書いていたら時間が足りません。

答案を書くのであれば、過去問題で十分です。これについては予備試験、本試験共に同じです。書くトレーニングは答練等で行えばいいのです。

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法科大学院別司法試験累計合格率順位

2017-10-21 21:35:21 | 司法試験関連

法科大学院別司法試験累計合格者数等(累計合格率順)というデータがあります。

http://www.moj.go.jp/content/001238173.pdf

法科大学院ごとの「通算合格率」ともいうべきものです。

1位一橋が80.37%、2位東大78.90%、3位京大78.57%、4位慶應76.55%、5位神戸70.90%、などとなっています。

合格率70%を越えている法科大学院は以上の5校のみ。60%以上が7校、50%以上が4校となっています(上位ローで「7割」と言うのが高いのか低いのか、在学生の立場からは何とも言えないですが)。

法科大学院の教育力を見る一つの目安にはなるかなとは思います。まぁ、実際には既修の場合は学生のポテンシャルに大きく依存してますが。そう言えば、慶應は私の在学時に「80%を目指したい」と教授陣が言っていたので、ギリ公約実現と言う感じですね。

 

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当面の目標

2017-10-19 15:38:24 | 予備試験関連

沖縄は30度だと言うのに、東京はクリスマスの時季の陽気。最高気温12度とか萎えるわぃ(実際には9.8度だった!)。

さて、予備試験受験生の皆さん。まずは「短答突破」を本気で狙ってください。短答は「論文基礎体力」を図る指数です。このラインを越えられないうちは論文対策も功を奏しません。単純に体力不足だからです。そこで、如何に短答突破までかかる期間を短縮できるかが一つのポイントになります。

また、7月に「論文試験を実際に受ける」、と言う体験は本っ当に貴重です。恐らくここで落ちて初めて「本気モード」に切り替わると思います。受験生としてのレベルが一段階上がります。

論文試験は、論文受験生比で言えば、22%程度の合格率になります。これは本試験における合格率と変わりません。すなわち、論文ラウンドまで来れば、「予備試験合格」がリアルになってくるという事です。

というわけで。まずは短答突破です。

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久しぶりの関西遠征

2017-10-18 17:43:01 | 雑感

昨日・一昨日は近畿大学へ出張りまして、講演会を2連発。近大に伺うのは初めてでしたが、いや、綺麗と言うかお洒落な校舎でした!

不慣れな関西で近鉄線・環状線を駆使するので、最初はまごつきましたが、もう慣れましたわよ(笑)。近鉄線は奈良を旅行したときに駆使した程度でしたので、観光路線のイメージが強かったです。

春から講義を受講して勉強中の学生さん相手に復習の際の注意点や、これからすべきことなどをお話してきました。まずは短答突破ですね~🎶

来年は色々リアル・イベントやりたいな~と考えています。

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予備試験論文結果

2017-10-12 16:58:57 | 予備試験関連

245点以上は昨年と同じです。昨年は、それで合格者429人でした。平均点は205.62点だったので、ほぼ同水準だった、とみて良いでしょう。最高点も4点弱しか違わないので、ほぼ同じですね。

今年の場合、429人だと428点以上となり、合格率が19.73%になるので、それだと低すぎという事だったのでしょうか。

大体、対受験者20%強の合格率で調整していそうです。短答合格者数で予想がつく感じになってきたのかな。

どちらにしろ、2016年・17年レベルの問題で245点を狙える水準を目指す、ということですね。

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速報:469人

2017-10-12 16:06:23 | 予備試験関連

今年の論文合格者数は469人でした。採点対象受験者数2185人(21.46%)。

22%程度の合格率ですからやはり短答を突破することで、予備試験合格がリアルな目標になると言えますね。本試験合格率と近いですし。

245点以上で合格、平均点は208.23点でした。

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告知

2017-10-12 13:56:23 | 雑感

実は久しぶりに関西へ出張ります。10月16日に、

<近大法学部司法試験研修所における基礎攻略講座受講中の学生さん向けフォロー講義>

・日時:2017年10月16日(月)6限1825-1955にて行います。

また、翌日は同じく近大にて、

「目指せ!弁護士(法科大学院・予備試験)、法律系資格「学部時代の具体的法律学習とは?~学部定期試験や公務員試験にも効きます~」

・日時:2017年10月17日(火)16:15-18:00にて行います。こちらは一般学生向けです。

近畿大学の皆さん、宜しくお願い致します!

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2300000

2017-10-11 09:41:49 | 雑感

数日前に本ブログのアクセス数が、IPベースで230万ヒットを超えました!

最近はゆるゆる更新しとりますが、これからも宜しくお願い致します!

さて。明日はいよいよ予備試験論文式試験の合格発表ですね!

今年は何人合格者が出るかな。とりあえず、一区切りつきますね。

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過去を断ち切る

2017-10-10 14:28:38 | 司法試験関連

カウンセリング的なことをしたとき、「ああ、この人、しんどいな」と感じることがたまーにありました。それはどういうときかと言うと。

人に相談しに来ているのか、自分のやり方を肯定してもらいに来ているのか。実は後者なんだけど相談しに来ているていの人、と話すときです。

この手のタイプの人は、同じ話を何度も蒸し返します。つまり、こちらが「あなたのやり方で問題ないですよ」と言うまでもう何度も何度も食い下がるんですね。結局、人の話なんて聞いていないんですよ。なら最初からくるなよと正直思うのですが、まぁ、お付き合いするしかありません(笑)。

人に相談するときは、その人のいう事に納得するかどうかは自分で判断することになりますし、疑問点があればその点を食い下がって聞くのはそれは当然です。しかしそうではなくて、ひたすら自分の正当性を肯定してもらいたいがために何度も食い下がるのは本末転倒です。

気持ちはわかる面もあって、この手のタイプの人はそれなりの量の勉強を自己流でやってきている人が多いのは事実です。今更、それを否定されたり、その他の方法の方が効率が良い、と言われると素直に受け入れがたいというのは分かります。

しかし、限られた時間で合格する、というのが唯一無二の目的であるならば、その他は全て手段に過ぎません。より効率の良い、確率性の高い方法を提示されたならば、それに素直に乗るべきだと思います。

感覚的には、自己流で上手くいく人はおそらく一発で抜けていると思います。多浪している場合は、やはり何か問題があるとみるべきです。勇気をもって過去を断ち切ることが必要な時もあります。

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思い出せない

2017-10-10 11:38:34 | 雑感

以前、山手線を利用して通っていたのだが、原宿駅で停車した時,いつも同じ看板を見る(乗る場所が同じなので)。ところが,看板なので契約期間が切れれば,別の物に切り替わることもある。新しい看板が出ていると,「あ,変わった」とすぐ気がつく。

しかし,以前(つまり前日まで)そこにどのような看板があったのか思い出せることは殆ど無い。ビックリするくらい思い出せない。毎日毎日一定時間確実に目にしていたはずなのに思い出せないのだ。

似たようなことは,通勤路の途中で建物を取り壊している場面に遭遇した時もそうだ。毎日毎日チャリンコで通り,当たり前のように目にしていた風景。しかし一度取り壊されると,そこに何があったのかほぼ思い出せない。

要は、覚えようと言う意識がないと、何度目にしても、視界に入ってきても、きちんとメモリーされないという事なんだと思う。

というわけで、「読み流し」になっていないか、注意ですね。記憶の時間をとりましょう!

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同じ轍を踏まないこと

2017-10-08 12:53:43 | 司法試験関連

2回目の受験に失敗した人に多いなと感じるのは,1回目の失敗を単純に繰り返しただけ,というパターン。

短答にしろ論文にしろ,「改善」がなされていないので,2年続けて同じような成績だったりするのである(下がることも多い)。実際問題,不合格1回目の時に十分な敗因分析,対応策の検討をしていないように感じる。「とりあえず」勉強を続けても同じ結果しか出ない。「方法」が同じなら「結果」も同じである。しかし2回目で流石に焦る,という感じでしょうか。

1回しくっても、まだ修正が効きやすいし、修正箇所も自覚しやすいのですが、2回3回となると、色々試した挙句結果が出ないので、迷走し始めて自分でも何が何だか分からなくなる危険性が高いです。受験回数が多くなるほど、上位ロー出身者でも異様に低い合格率になるのは周知の事実です。アドバイスをくれる人も周囲から減り始めます。ですから、1回目の人は必ず来年仕留めるつもりでやるべきです。

結果=不合格を結果=合格にかえるには,まずは「方法」を変える必要があります。「質」の問題ですね。人によっては,これに「量」の課題も出てくる場合もあります。単に勉強が足らない,と感じる人も少なくない。

自分の状況を「冷徹」に見ること。これが何よりも大切だと思う。

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