ここ数年、人気がある講座として「答案指導系のゼミ」があります(ただ、飽和状態になってきた感はあります)。ゼミであれ個別指導であれ、受講生が作成した答案をたたき台にした指導ということになります。ゼミの方が単価が安く、個別指導はそれなりの値段になります。
私自身は大々的にこれ系はやったことがなく、7,8人個別指導したくらいです。しかしながら、やり方さえ間違えなければ効果はかなりあります。私が教えた数少ない個別指導経験者のうち確認しただけでも4人が1年で論文順位を3000番以上上げています。しかもそのうち3人は純粋未修者です。
実は、この手の個別指導はそんなに多くの回数をやる必要はありません。実際問題、4、5回しかやっていない人もいます。時間的には12、3時間というところでしょうか。これで十分成果は出ますし、答案指導目的で10回20回受けるようなものでもありません。
ただ、大前提として、「素直に人の言うことが聞けること」、「知識面はそこそこクリアーできていること」というのがあります。勉強方法そのものから叩き直す場合は相当時間がかかりますし、講座の性格上向いてません。
答案指導系は、明らかな基礎力不足の人には、はっきり言って効果がありませんし、お金がもったいないです。要は、「答案作成指導ができる」レベルにはないと無意味です。その人のレベルに応じて必要な勉強と勉強方法は異なります。答練もそうで、基礎力がないのに闇雲に本試験対応のものを受けても、毎回手も足も出ず点数はボロクソになるだけで、やがて受講しなくなる、というのは年明けころの毎年の風物詩です。
今の自分にあった試験対策を取るように留意してください。