今年のセントルイス・カーディナルスは,受験生的には非常に励みになる存在である。主砲とエースを怪我で欠く期間が長かった上に,シーズン中最大10.5ゲーム差をつけられながらも,何と最終戦で逆転でワイルドカードを確保して,ポストシーズンへ。ディビジョナル・プレーオフでは,大本命と言われたフィリーズを第5戦で3勝2敗で撃破。リーグチャンピオンシップは,地元で圧倒的に強いブリュワーズを敵地で撃破。正にミラクルの連打であるが,ワールドシリーズでは,そんな程度では済まない大逆転劇を見せた。
2勝3敗で迎えた第6戦。9回裏2アウトの段階で,5対7と負けていたのに,同点に追いつく。ところが10回の表に主砲ハミルトンの2ランを喰らい,7対9に。しかし10回の裏2アウトで再び同点に追いつく。そして11回の裏にサヨナラ勝ちで3勝3敗に持ち込んだ。そして第7戦は先制されながらも逆転してシリーズを制覇したのである。
第6戦は見ていて正直信じられない展開の連続だった。ただ,傍から見ていても,最後まで諦めない姿勢は猛烈に出ていたのは間違いない。逆に,決めるところで決めきらないと,勝利には手が届かなくなる,と言う反面教師になってしまったのがテキサスだ。9回で逃げきれなかったのも頂けないが,10回に主砲ハミルトンの値千金の2ランが出ながら,その裏にすぐ追いつかれるようでは,勝つ事はできないであろう。10回の裏に追いつかれた時,シリーズの流れが完全に変ったと思った。それくらい,痛すぎたのだ。これで昨年に続いて2年連続で,ワールド・シリーズ敗戦である。下手すれば,テキサスは今後何年も勝てない球団と言う「ジンクス」が今年からついてしまったのではないか,という気がするくらいだ。
間違いなく,勝利の女神はテキサスに微笑んでいた。しかし,そのチャンスを自滅する形で,逃してしまった典型例と言える。勢いで決める,というのは大事なことなのだと改めて思った。
合格への勢いをつける!この点も意識して良いだろう。