「抱きしめたい平凡」 下迫蘇香氏
今日は、毎日展に行こうと思っていたのだけど、朝起きたら少々バテてまして
なので、明日行こうと思っていた、地元での 第17回蘇香書作展 に母とお邪魔しました。
会場は、いつも蘭秀会展でお世話になっている町田市民ホール。
蘭秀会展→ここからずずいと下まで
主宰されているのは下迫蘇香氏。(女性)
ちょうどお目にかかることができて、色々とお話も伺えて
作品制作の最中、未曾有の東北大震災に面し、
それぞれに、せめて被災地・被災された方々のことを想いつつ、
ひと筆、一画に祈りを込めて制作されたとのこと。 (受付で頂いた「ごあいさつ」より)
そんな想いを感じる下迫氏の「抱きしめたい平凡」、そして↓は「門は開く」。
そしてうねりを持った全紙サイズの「日本が動く」と、「天変地異」。
薄い単宣に書かれたそうで、あまり力をいれられなかったとおっしゃるも
思いも寄らぬ大地震、大津波、自然の猛威への驚き、不安、そして
それに立ち向かう気迫のようなものを感じました。
会場には90点以上の作品が。その中から数点ご紹介。
左上:今回初出品という方の「守拙」。ことばの意味と書が響き合っていて
紙面に対して、文字が右側に配置されたところも、どことなく温かみを感じ。
右上:無心
中左:和敬静寂
中右:草書千字文
下 :木の板に自詠の句を書かれたという作品。
なんでもない日常を素直な気持ちで詠まれた句は、生活感に溢れ親しみやすく。
たとえば・・
表札の二つある門百日紅
向日葵の疲れを知らぬ太さかな
膨らむを見守る日々の盆の梅
余命知り夫坦々と草を引く
いっせい木犀かおり路地の朝
こんな風に思いをことばにできたらなぁ・・と改めて
そしてこちらも、自作の詩を巻物に。心に響きました。
某団体を離れた後、海外でもご活躍の下迫氏は、ゆったりと静かにお話される中にも、
強い信念と、書や関わる方々への熱く、おやさしい眼差しを感じ
そして、「書にできること」を探していらっしゃるというお話を伺い、
おこがましくも、どこか似ているところを感じて、元気を頂きました
ありがとうございました。
また受付の方々にもご親切にして頂き、感謝です
第17回 蘇香会書作展 「墨のかたり」 は今日17日(日)午後5時まで
町田市民ホールで開催中です。