「美術にどきどき、わくわく!(その1)」のつづきです。
東京国立近代美術館(MOMAT)で開催中の、東京国立近代美術館開館60周年記念特別展「美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年」から、気に入った作品を挙げていったらきりがないのですが、それでも選りすぐりのものを紹介します。
一番衝撃的だった、展覧会のタイトルを借りれば、ぶるっ
と来たのはこれでしょうか…。
加山又造の「春秋波濤」です。
日本画でありながら、っつうか、日本画伝統の細かな描き込みと装飾性豊かな一方で、日本画離れした造形と色遣い、、、そう、Keith JarrettのJazz
のような雰囲気…
かなり意味不明かも…
この作品が展示されていた3階の展示室10「日本画」は、この展覧会で最も濃密な(幸せが満ちている
)展示室だったような気がします。
例えば、(その1)で書いた東山魁夷「秋翳」、小倉遊亀「浴女 その一」、福田平八郎「雨」もそうだし、展覧会のフライヤーやチケットに使われている上村松薗「母子」(右の作品)も、徳岡神泉「苅田」(下の作品)も、
明治の初め頃、「日本画に未来はない」的な論陣を張っていた評論家の方々は、もしこれらの作品を目にしたら、どんなことをのたまうのでしょうか
ニヤニヤしながら拝聴したいものです
下村観山の「木の間の秋」も、
川端龍子の「草炎」も、
写真はないけれど小茂田青樹の「虫魚画巻」も、どれもこれも甲乙つけがたい作品で、この展示室を観覧できるだけで入館料1300円の元を取れた気分
でしたゾ
いやぁ~、この質と密度、たまりません
つづき:2012/12/05 美術にどきどき、わくわく!(その3)