新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

美術にどきどき、わくわく!(その3)

2012-12-05 22:35:55 | 美術館・博物館・アート

「美術にどきどき、わくわく!(その2)」のつづきは、相変わらず東京国立近代美術館(MOMAT)で開催中の、「美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年」第1部 MOMATコレクションスペシャルのお話です。

121205_1_01

MOMATコレクションスペシャルは、冒頭からやってくれます。

第1部は、基本的にMOMAT最初のコレクションを集めた「はじめの一歩」、人物像を集めた「人を表す」、風景画を集めた「風景を描く」、1930年前後の(当時の感覚では)ぶっ飛んでいる作品を集めた「前衛の登場」、1940年前後の作品を集めた「戦争の世紀に」、そして「写真」「日本画」と、題材・時代・ジャンルでまとまりを持った展示なのですが、冒頭はそういった区分を超えた「ハイライト」

この「ハイライト」を、むりやりこじつければ、驚きでくくれる作品たち」と言えるかもしれません。

121205_1_02鼻穴と脇毛が印象的萬鉄五郎の出世作「裸体美人」(右の画像。ゆらゆらした草ファン・ゴッホを彷彿とさせます)、妙にリアルでかつ幻想的な原田直次郎「騎龍観音」全長40mにも及ぶ超大作、横山大観「生々流転」などなど、7点だけの展示にもかかわらず、この衝撃度たるや…
しかもこのコーナーの展示品7点のうち6点までが重要文化財MOMATが所蔵・管理する重要文化財13点のうち約半数がこのコーナーに集められています。

のっけからほわぁ~としながら「ハイライト」の展示を観ていて、ふと思いました。
現代日本が誇る国際商品の一つと目されているコミック源流的な要素が、このコーナーの展示作品の中に垣間見えるぞと…。

例えば、狩野芳崖「仁王捉鬼図」で、仁王さまむんずと捕まれた

121205_1_03 また、川合玉堂「行く春」(このコーナーで一番のお気に入り)に描かれた水車と川の流れ

121205_1_04
日本画の(私にとっての)新たな側面を見つけた気がします。

ところで、狩野芳崖「仁王捉鬼図」、この作品はこちらの情報によると、2011年にMOMAT奈良岩男さんという方から1億5千万円で購入(随意契約)したようです。
「秋田市金足小泉潟の奈良さん」といえば、かつてこちら巨大な住宅を所有していた豪農奈良家の奈良さんでしょう

121205_1_05 秋田県立博物館の分館・旧奈良家住宅重要文化財)です。
この写真は10年ほど前の夏休み秋田県立博物館へ出かけた時に撮ったもので、ナイトに隠されているのは私の友人でございます

なんとも奇遇っぽい繋がりにたどり着いたところで、今回はおしまい。

遅遅としてはかどりませんが、私も勤め人でして、なかなか時間が取れませぬ

つづき:2012/12/08

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする