中央高速道路の笹子トンネルの天井板が崩落して、何の落ち度もない9人もの人たちが亡くなった事故(「事件」かも.)から1週間経ちました。
事故現場となった上り線だけでなく、下り線も含めて通行止が現在も続いているのですが、事故の翌日から気になることがありました。
それは、道路上に表示される通行止のお知らせです。
朝に見る首都高速や東名高速の「お知らせ」でも、帰りに見る国道246号線での「お知らせ」でも、こんな風に表示されていました。
中央道下り 勝沼IC~大月JCT 災害のため通行止
「災害のため」ですって…
あれが「災害」か?
私のイメージでは、「災害」というのは、地震や台風、豪雨、津波のように、人の力では到底防ぐことのできないものによって引き起こされた災いで、人間の作為・不作為や過ちで引き起こされた災いは「事故」なのだと思っています。
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さいがい【災害】台風・洪水・地震・大火・伝染病などによる災難(と損害)。
で、
じこ【事故】①不注意などが原因で起こる人災。②何かの実施・実現を妨げる、マイナスの事情。
とありまして、私のイメージに合います
んでもって、笹子トンネルのケースだと、どう考えても、「災害」ではなく、「事故」でしょう。
それなのに、高速道路や国道でのお知らせが「災害」と表現するのはなぜ?
日本道路交通センター(国土交通省と警察庁の共管)の交通情報では、事故翌日から「中央道は笹子トンネルでの天井崩落事故のため…」としていたのに…
高速道路会社や国交省道路局が「災害」という表現で身内をかばっている…そんな印象を受けていました。
そのうち、首都高の表示板が「事故」という表現を使い始めて、悔い改めたっぽかったのですが、きのうも、国道での表示は相変わらず「災害のため通行止」で、もともと私は国交省道路局嫌いのこともあって、「ったくもう…
」とあきれていました。
ところが、きょうの帰り道、国道246号線で見た案内板にはこう表示されていました。
中央道 勝沼IC~大月JCT 通行止
おぉ、「災害のため」が消えた
ようやく、ちょっとは後ろめたさを感じたか?
この事故のことは、もうちょっと原因や状況が明らかになった段階で、改めて書こうとおもっていますが、素人的には、コンクリートに垂直に打ち込んだボルトで真下の重量物をぶら下げるなんて、かなり危なっかしい気がします。
実際、どうなのでしょうか…