昨日、東京国立博物館(東博)に行ってきました。
大盛況だった特別展「キトラ古墳壁画」と「栄西と建仁寺」が先々週で終わり、次の特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」までまだ1ヶ月あるという、まさに端境期の東博は、人出も少なく(外国人観光客が目立っていました)、ひっそりとしていました。
でも、こんな雰囲気の東博の総合文化展って、なかなか良いんですよねぇ~
もちろん展示品に手抜きはありません
例えば、多くの人が「教科書で見た
」と思うに違いない一休さん(一休宗純)の肖像画
を久しぶりにしげしげと拝見
しましたし(勤務先に似た風貌の方がいらっしゃいます
)、
青磁製の三閑人の蓋置にときめいたり、
明石焼(出汁に浸けて食べるタコ焼きではない)の「色絵紫陽花文水注」や、
讃窯(さんがま)の「色絵紫陽花文鉢」に季節を感じたり、
何度も見たはずの「遮光器土偶」の頭髪の後ろに改めて感嘆したり、
待ち時間無し
でありつけた昼食
のデザートにニコニコ
したり…(メインディッシュはイマイチでしたが
、デザートは美味しかった
)。
昨日の東博での私のお目当ては、こちらの記事でよいと触れた廣重の「魚づくし」と、「平成25年度新収品」でした。
まず、廣重の「魚づくし」。
「桜の実、鰹」なんて、今の季節にピッタリ
ですなぁ。
一方で、「さば、かに」はもうちょい先の季節。
サバの背中の模様がリアルです
それにしても、「鰺、車蝦」はどういう組み合わせなんでしょ
ここまで赤身・青身の魚ばかりですが、白身魚もいました
「笹、赤魚(あこう)」は、煮ても良し、焼いても良しって感じです
これらの作品を観たためか、昼食には魚料理を選んで、食べて後悔
した私でございました
「平成25年度新収品」は、意外にも新しい作品が多くて、ちょっと東博としてはどうなんだろうか…と思いました。
例えば、杉岡華邨筆の「旅愁」は、温泉地のちょっと高級
な旅館やホテル
のロビーに架かっていそうな感じで…
一方、昨年度の東博新收品の目玉と目される「如意輪観音菩薩像」は凄かった
「如意輪観音菩薩像」といえば妖艶な雰囲気のものが多いと感じていますが、こちらの仏さまは、妖艶さよりも凄み
が際立っています
心に後ろめたいものを抱えた状態で、この眼差し
で見つめられたら、一気に懺悔してしまいそうです。