今夜の横浜アリーナでの「Misia Soul Jazz Big Band Orchestra Sweet & Tender (以下、MSJBBOS&T)」横浜2日目をもって、MSJBBOS&T 4 daysが千穐楽となりました。
このブログでは、「大阪初日」、「大阪2日目」、「横浜初日」と、ネタバレしないよう気を使って記事を書いておりましたが、その制約がなくなったところで、この 4 daysを総括
しておきましょうという次第です。
まずは、ここまで見たい人だけが見られるようにしていたセットリスト。
事前の予想どおり、ほぼ「MISIA SOUL JAZZ BEST 2020」
収録曲で構成されていました。
例外は、「MAWARE MAWARE」で、この曲がセットリストに加わった余波を喰らったのか、「変わりゆく この街で」は大阪初日のみ、「BELIEVE」はその他3日の、「日替わり曲」になってしまいました。
また、東京JAZZや「Misia Soul Jazz Sweet & Tender」ライヴで超ステキだった「AMAZING LIFE」Soul Jazz Ver. も聴けずじまい…
これは残念でした
それにしても、どうして「MISIA SOU JAZZ BEST 2020」に収録されていない「MAWARE MAWARE」がこのシリーズのセットリストに加わったのでしょうか?
この曲が、これまでのSOUL JAZZライヴ (2018年のFUJI ROCKを含む)でウケていたということくらいしか理由が思いつきません
もっとも、今回も「MAWARE MAWARE」はウケていましたから、イイっていえばイイのですが…
黒田卓也(以下、クロタク) 氏とのSoul Jazzライヴではいつものことながら、同じ曲でも、毎回、かなり違うアレンジ、ソロを聴けたのは、ホント、楽しかった
いつもの重実徹氏率いるMISIA BANDも、アレンジをライヴ毎にビミョーに変えてきてはいますけど、クロタク・バンドはその比ではなく、まさしくJazz系のセッションを楽しめるって感じかな
肝心のMISIAはといいますと、これはもう、またまた新次元に入ったかと思うようなVocalで、どこまで進化するんだ
って感じでした
もともとMISIAが「飛び道具」として使ってきた超ハイトーンや超ロングトーンなどの「技巧」には、更に安定感と磨きがかかっているんだけど、それだけに留まらず、倍音たっぷりの声質、そしてVolume,,,っつうか、Power
大きすぎる音量とも思えるBig Bandのサウンドをも切り開いて、大阪城ホールや横浜アリーナの場内の隅々まで届くようなMISIAの歌声の凄まじさときたら、ただただ唖然
とするばかり。
MISIAの歌声に対して、その「声量」に驚愕する感想やコメントを見聞きすることが多くあって、私もそれに異を唱えるわけではありませんけれど、MISIAが特別に大きな肺活量
を持っているわけではないのではなかろうかと思っています。あの体格ですからね…
私が素人なりに考えるところ、MISIAは、極めて敏感というか繊細に動き、かつ、強靱な声帯を持っていて、そして彼女は、より少ない息で声帯を自在に操り、かつ、声帯が発する声を、自分の体に共鳴させて「豊かな歌声」にする「術」を体得しているのではなかろうか?
もちろん、その「術」を体得したのはMISIA自身だし、声帯のメンテナンスに細心の注意を払っているであろうことは疑う余地はありません。
そういえば、「音楽を聴くと、自然に声帯が動いてしまうので、ライヴ直前には音楽を聴かない」なんてことを、MISIAが語ったことがありましたっけ…
4公演すべてで、一番拍手が大きく、長く続いた曲は、「オルフェンズの涙」だったと思います。
CD収録版の「オルフェンズの涙」を「第一形態」だとすれば、2015年の紅白歌合戦は「第二形態」、2016年の「MISIA星空のライヴIX PREMIUM LIVE」で「第三形態」に進化して、今回のライヴでは「第五形態」か「第六形態」くらいにまでになっているんじゃなかろうか?
この中では、「第二形態」⇒「第三形態」の進化の度合いが大きくて、「MISIA星空のライヴIX PREMIUM LIVE」のNHKホール公演で聴いた時は、その約半年前の紅白で、MISIAが長崎平和公園からの中継ではなく、NHKホールで歌っていたら、反響は桁違いだったんじゃないか
と思ったものでした。
そして、「MSJBBOS&T」での「オルフェンズの涙」は、ホントに刺さりました
人間は、ここまでパワーと美しさ
を兼ねそなえた歌声を繰り出せるものなのか
と、ただただ唖然とするばかり…
と書いたところで、「こりゃ、書きたいことを書いていたら字数制限にひっかかる」 ということで、後編につづきます。
つづき:2020/02/03 MISIA SJBBO S&T 4 daysのこと (後編)