「コロナウィルスにも負けず出かけてきた #5」のつづき、2月27日に「滑り込み」のように観てきた迎賓館赤坂離宮(2月29日~3月15日は予約済みの人しか内部参観できません:公式サイト)の「館外編」です。
内部参観を終えた私は、本館裏側の本庭へ。
花崗岩の白っぽい壁面の中で、雨樋だけが銅色に輝いているのが妙に印象的です。
巨大な噴水と、それを丸く囲むように作られた花壇、まるで公園みたい。
そしてそこに正対する迎賓館赤坂離宮の本館は、まさしく宮殿
真ん中部分のペディメントを拡大しますと、
十六葉一重菊紋がど~ん です。
この建物は石造りのように見えますが、
地下1階、地上2階建ての鉄骨補強レンガ造りの耐震・耐火構造。外壁は茨城県産の花崗岩。骨材として鉄骨総重量2,800トン使用
だそうで、関東大震災にも耐えた建物です。
ちなみに、この建物が「東宮御所」として竣工した1909年の5年後に開業した東京駅丸の内駅舎も鉄骨レンガ造り(外壁は化粧レンガ)で、東京駅建設に使われた鋼材は約3,500トンだとか。
ふり返ると、国宝としては唯一の噴水。
本庭に面している朝日の間の窓から、この噴水を眺めたかったなぁ~と思いつつも、逆光
の中、強風
に煽られて輝く水しぶき
がきれいでした
もう一度、本館の裏手(北面)を眺めてから、
本館正面の前庭に移動しました。
本館前には、記念撮影用のプレートが設置されておりました。
車寄せに近寄ってみましょう。
ひやぁ~、華やか
ひやぁ~、ここから正賓
として入館してみたい
(絶対にあり得ない
)
上を見上げると、甲冑の装飾があって、向かって右側(東側)が、
真田信繁(幸村)所用の甲冑風の鹿の角の前立ての兜をかぶった「吽形」で、左側(西側)は、
鍬形の前立ての「阿形」です。
ここで「阿吽」が来ますか~
同じ片山東熊設計の東京国立博物館表慶館(1909年開館)の入口に鎮座する阿吽のライオン像を思い出します。
天球儀と霊鳥の装飾もきれいです。
中門越しの全景も壮麗だぁ
出口になっている正門に向って歩いて行くと、通路を挟んで両側に、小さな噴水と、瀟洒な四阿(あずまや)といった雰囲気を漂わせる建物がありました。
迎賓館赤坂離宮は、2009年12月に「旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)」として、国宝に指定されました。
国宝に指定されたのは、「本館、車寄せ及び階段附属、正門・塀、東西衛舎、主庭噴水池・主庭階段」で、上に載せたのは、国宝・東西衛舎の東側の建物でした。
要するに警備員詰所ですな
この東西衛舎はどう使い分けていたのだろうか?
衛視さんたちは、いくつかの班に分かれて24時間警備だったでしょうから、その班によって使う衛舎が違っていたのでしょうかねぇ
最後は、これもまた国宝の正門で、まずは内側から。
迎賓館赤坂離宮の正面には白い鉄製の外構柵が設けられ、その長さ161m、中央に一段と高く正門がある。その高さ9.4m、幅は4.2m。正門はフランス製の錬鉄に青銅細工の装飾を取り付け、それを白と金とに塗りわけている。上部には燦然と輝く金色の菊花のご紋章が気品を添えている。
正門の両側に脇門(高さ6.3m、幅3.2m)があり、その左右に高い外構柵(高さ4.8m)が一直線に長々と展開する。
これらの門牆の意匠はフランスのヴェルサイユ宮殿の正門の門牆とよく似ている。
正門、脇門、外構柵は、かつては黒色であったが、改修にあたり白色とし、同じ色調の本館がたて格子越しに、しかも庭園の緑の松越しに望まれる効果をねらったものという。
だそうです。
黒い正門&外構柵を想像してみるのも一興ですな
脇門から出がけに正門を見上げてパシャリ
そして、四ッ谷駅に戻りがてら、正門越しに迎賓館赤坂離宮をパシャリ
この眺めは、公道からいつでも誰でも楽しめます。
こうして1時間強の迎賓館赤坂離宮の参観
を終えた私は、四ッ谷駅からJR線
を乗り継いで帰宅したのでありました。
ということで、「コロナウイルスにも負けず出かけてきた」シリーズは、一応(まだまだコロナウイルス騒動は続くでしょうから…)、完結です。
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