Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●「毒ガス開発の父ハーバー ~愛国心を裏切られた科学者~」読了(1/2)

2008年05月16日 07時53分29秒 | Weblog

4月に読了。富田親平。朝日選書、200711月刊。

「オストワルト、ネルンスト、ハーバー、ボッシュ」法とでも呼ぶべき、とする人もいるよう。一般的には、「ハーバー法」あるいは「ハーバー・ボッシュ法」。オストワルトの下でハーバーは研究をすることを望んでいたが叶えられず。ネルンストはハーバーのライバルで、オストワルトの下で研究。ネルンストは化学平衡の権威で、彼がハーバーに高気圧下でアンモニア生成が有利であることを示唆したらしい。当時、ハーバーはカールスルーエ工科大学教授。ボッシュは、ハーバーが共同研究・開発を申し込んだBASF社の技術者で、200300気圧に耐えうる高圧炉の開発を担当し、その材料として合金を採用。時期は異なるが、両者がノーベル賞を授与された。ただし、ハーバーの下で助手だったミッタッシュが安定性の高い鉄化合物の触媒を発見したことが見逃されがち。化学平衡から低温の方がアンモニア生成は確かに有利であるが、反応速度があまりに遅く、優れた触媒を用いてアンモニアを高度に回収する必要があったため。(pp.71-78)
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●「毒ガス開発の父ハーバー ~愛国心を裏切られた科学者~」読了(2/2)

2008年05月16日 07時52分05秒 | Weblog

この空中窒素固定法よりも、チクロンBなどの毒ガス開発・毒ガス戦で著名。タイトルはかなりどぎついと思っていたが・・・。これは日本にも影響したらしい。この本で、日本に来ていたことを初めて知った。日本軍とも接触していたらしい。

様々な著名学者が出てきて勉強にはなるが、後年のハーバーへの評価がガタガタと落ちて行く・・・。書きたいことは多数あるが、時間がない。
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