
熊谷伸一郎。中公新書ラクレ。2006年8月刊。
元首相がいかにアジアとの関係を破壊したことか。彼が参拝するということは、アジアの人々に、「その展示を見て私は本当に怒りを感じました。・・・中国人を殺した責任者を英雄のように祀っている。・・・理解できません」(p.25)。中国の「教育の中で、かつての日本の軍国主義を批判することが「反日教育」だというのはおかしいですよ。いまの日本は軍国主義ではないんだから、・・・軍国主義を批判されて怒るのは、自分自身が軍国主義だからではないんですか。・・・「反日」だというのなら、日本は軍国主義だということを認めているようなものです」(p.81)。(元)首相が「在任しているあいだは、日中関係には希望はありませんね」(p.129)。