『口きかん ~わが心の菊池寛~』、12月に読了。矢崎泰久著。表紙イラストレーションは今は亡きナンシー関さん。飛鳥新社。2003年4月刊。
奥付の矢崎さんの紹介。「・・・65年、雑誌『話の特集』を創刊し、95年2月まで30年間にわたり、編集長と社主を兼務」。
「はじめに 菊池寛と私」(p.2)。「私の両親は菊池寛の仲人で結婚した。・・・秘書の佐藤碧のたった一人の妹が、私の母・・・」。二人の『フィクション』(p.1)。「無口だった菊池は「口きかん」というあだ名で呼ばれた。・・・物集高量 (もずめたかかず) は、大変なおしゃべりで、「歩く饒舌」と揶揄された人物・・・」(p.7)。「物集は・・・「・・・大変な無口ざんすね。キクチカンじゃなくて、これじゃ、クチキカンだね。あっはっは」と、・・・甲高く笑った」(p.62)。
「そこで漱石から受けた仕打ち・・・未熟な新参者扱いをされた。・・・気分屋・・・何様かと思うほど横柄・・・西洋コンプレックスは拭い難い・・・人物としては矮小な人・・・」(p.67)。