gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/141421、http://gendai.net/articles/view/syakai/141496)。東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013031802000132.html)。そして、『田中龍作ジャーナル』の記事(http://tanakaryusaku.jp/2013/03/0006821)。
まず、四つのつぶやき。
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AS@ActSludge
■CMLで知りました(http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-March/022813.html …) 『「自民党 TPP 断固反対」ポスターが爆笑を呼んでいる』(http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65845030.html …)/「自民党の選挙公約のポスターだ。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」と書かれている」
AS@ActSludge
■どっちを信頼すれば??『「私を信頼して」 首相、地方組織にTPP理解求める』(http://www.asahi.com/politics/update/0316/TKY201303160428.html …)<==>CML『「自民党 TPP 断固反対」ポスターが爆笑を呼んでいる』/「自民党の選挙公約のポスターだ。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない・・」」
AS@ActSludge
■よくこんな無批判にTPPに賛成できるものだ。アンケートの取り方もきっと恣意的で、新聞のスタンスそのもの。身の丈。自身の反映。原発以外、評価すべきところがなくなった朝日・・・ 『TPP参加表明「評価する」71% 朝日新聞世論調査』(http://www.asahi.com/politics/update/0317/TKY201303170178.html …)
AS@ActSludge
■必読。三宅勝久(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%BB%B0%C2%F0%BE%A1%B5%D7 …)さんの記事 『米シンクタンクにみるTPPの本音 超危険「日本まるごと安売り計画」か/ニッポン丸ごと徹底的に自由化せよ ヘリテージ財団論文にみる恐るべき「TPP」の狙い』(http://ameblo.jp/loansharks/entry-11490414617.html …)
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旧与党の公約破りを批判していたのに、選挙公約のポスターに「ウソつかない。TPP断固反対。 ブレない。」と書かれている」にもかかわらず、自らそれを平気で破棄できるのだから、神経を疑う。それを批判できないどころか、TPP推進の旗振り役までマスコミが務めるのだから、これまた神経を疑う。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/141421】
「TPP参加」大合唱 大新聞テレビの身勝手
2013年3月13日 掲載
ウラでは外資規制と再販制度維持ねだる
ご都合主義は許しがたい。「交渉参加を決断する時だ」(毎日新聞)、「速やかに参加の手続きを進めて、国益を確保すべきだ」(読売新聞)……などと、TPP(環太平洋経済連携協定)参加を煽(あお)りまくる大新聞テレビのことだ。
TPPで外資が日本市場に本格参入すればメディアだって自由競争の波にさらされる。それを覚悟の上で、それでも「国益」のために国民に参加を訴えるなら、まだ理解できるのだが、そうじゃない。例によって「オレたちだけは助けて」なのだ。
「TPPに関する自民党外交・経済連携調査会が2月末に
『TPP交渉参加に関する決議』を採択しました。その中に
メディアについて、『放送事業における外資規制、新聞・雑誌・書籍の
再販制度や宅配についてはわが国の特性を踏まえること』なんて一文が
盛り込まれているのです。大新聞テレビが押し込んだのは明らか。
つまり、オモテでは『TPP参加で日本経済を強くしろ』と声高に叫び、
反対する農協などを暗に批判しながら、ウラでは狡猾な動きを
しているのです」(経済ジャーナリスト)
大新聞の身勝手さは今に始まったことじゃない。消費増税についても、あれだけ「増税しろ」と大合唱しながら、いざ法案が成立した途端、「新聞に軽減税率を導入しろ」だ。JAもびっくりの圧力団体である。
元共同通信社記者で、同志社大社会学部教授の浅野健一氏(新聞学)は「大新聞は世論を誤った方向に誘導し、世界を見えなくさせている」と言っていたが、ホント、その通り。TPPの不平等性や米国ルールの押し付けなどに目をつむり、我が身かわいさでTPP推進の安倍首相や財界の応援団に成り下がる――。いっそのこと外資に切り込まれて一度業界がメチャクチャになった方がいいんじゃないか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013031802000132.html】
首相 「農村と皆保険守る」
2013年3月18日 朝刊
安倍晋三首相は十七日の自民党大会で、中韓両国との関係について、中国の習近平国家主席と韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の名前を挙げて「三人が意思疎通していくことが地域の繁栄と平和に必要だ」と、関係改善に意欲を示した。
先に交渉参加を表明したTPPについては「世界が開放経済にかじを取っている中、日本が取り残されてはならない。まさに国家百年の計だ」と理解を求めた上で、「強い交渉力で国益を守る。麗しい農村風景と国民皆保険制度は断固として守る」と訴えた。
金融緩和など安倍政権が進める経済政策に関しては「日本を覆っていた雰囲気が大きく変わった。確実に景気は回復しつつある」と主張した。夏の参院選については「勝ち抜いて誇りある日本を取り戻す」と過半数確保への意欲を強調した。
大会では「参院選で必ず勝利して、自民党を中心とした安定政権を構築する」との運動方針を了承。総裁選が上位二人の決選投票となった場合、党所属国会議員しか参加できなかったのを、各都道府県連にも一票ずつ配分を認める総裁公選規程改正を決定した。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/141496】
【TPPの真実】
本当なのか安倍首相のTPP参加のメリット 聖域や国益など守れるハズなし
2013年3月16日 掲載
米隷従の自民安倍政権に米国との交渉力など全くなしと専門筋
安倍首相が15日、TPP交渉参加を正式に表明したが、ぶったまげたのはその言い草だ。
自民党は先の選挙で「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対する」と明言。あたかも「TPPには慎重」の姿勢を装ってきた。6割を超える議員がTPP反対を売り物に選挙を戦い、勝ち抜いてきたのは周知の通りだ。
ところが、安倍は「TPPがアジア太平洋の世紀の幕開けとなった。後世の歴史家はそう評価するに違いありません」「その中心に日本は存在しなければなりません」「TPPへの交渉参加はまさに国家百年の計であると私は信じます」と高らかに宣言したのである。
もう筋金入りのTPP礼賛ではないか。会見では取ってつけたように「聖域」についても触れた。しかし、「守るべき項目をしっかりと胸に、強い交渉力を持って結果を出したい」と言っただけ。質疑応答で「(聖域の重要5品目の関税を)堅持できない場合、TPP交渉から離脱するのか」と突っ込まれると、「今ここで離脱するかどうかを申し上げるのは国益に反する」とゴマカした。
最初から交渉参加ありき。それがものの見事に露呈した記者会見だったのである。
東大大学院教授の鈴木宣弘氏は「民主党の公約破りをあれだけ非難してきたのに、自民党の公約破りは許されるのか。有権者に対する信じがたい背信行為だ」と言ったが、本当だ。
一事が万事で、安倍や政府が説明するTPPに関する話はことごとくデタラメだ。とにかく、米国に言われたから、TPPに参加する。国益は二の次三の次。そのために、二枚舌を弄して、国民を騙(だま)し続けてきたのが真相だ。
<国民皆保険は揺らぎ、食の安全もなし崩し>
安倍は会見で「TPPはアジア太平洋の未来の繁栄を約束する枠組みだ」「日本の国益だけでなく世界の繁栄をもたらすものと確信している」とも言った。
すべてウソッパチである。TPPについては医師会は連日、意見広告を出して反対している。JAは4000人デモ行進で反対した。未来の繁栄を約束するのであれば、なぜ、かくも反対運動が起こるのか。すべてが詭弁(きべん)だからである。前出の鈴木宣弘氏が言う。
「医師会が反対してるのはTPP参加によって、国民皆保険が
揺らいでくるからです。米国は長年、日本の医療制度を攻撃し、
崩そうとしてきた。国民健康保険があると、米国の保険会社は
商売がやりにくいし、日本の薬価制度は米の製薬会社には参入障壁に
なるからです。企業にとって邪魔なものは排除する。政府が従わなければ、
ISD条項で訴える。これがTPPですから、当然、国民皆保険もターゲットになる。
TPPは皆保険崩壊を加速させることになるのです。農業についても同じです。
米国は乳製品と砂糖を例外品目にしようとしたが、オーストラリア、
ニュージーランドの反発で、認められそうにない。聖域なき関税撤廃が
前提なのですから、日本の農業の聖域が守られるはずがないのです。
米国は日本の厳しい食の安全基準も問題視している。TPPに参加すれば、
農業が大打撃を受けて、地域経済、コミュニティーが崩壊するだけでなく、
食料自給率は低下し、食の安全基準の緩和も余儀なくされ、
国民の健康不安も増大することになります」
バラ色の未来なんて、とんでもない話なのだ。
<これから参加する日本に交渉の余地なし>
安倍や政府は「各国とも聖域はある」「交渉次第だ」みたいな言い方もしているが、これも大ウソだ。
「遅れて交渉に参加したカナダやメキシコは、すでに決まっている条件に
ついては口出しできず、今後、決まることについても先に交渉に
参加している国の意向が優先されることになっています。そういう念書が
交わされたのですが、日本も同じですよ。つい最近、シンガポールで
行われた交渉で米国の担当官は『日本は交渉する時間も権利もないんだよ』
と言ったといいます。交渉次第で聖域が守られるというのはマヤカシです」
(鈴木宣弘氏=前出)
そうこうしているうちに、事前協議で米国の自動車の関税維持や日本は米国車の安全基準を受け入れること、最低輸入台数の設定、学資保険の内容変更などを求められていることがバクロされた。もちろん、安倍政権はグニャグニャだろう。
自民党は先の選挙で、自動車など工業製品の数値目標は受け入れない、国民皆保険は守る、食の安全は守る、ISD条項には合意しない、など6項目の公約を掲げた。これらが守れないなら、直ちに交渉から脱退すべきなのに、安倍は言を左右にしてしまう。
国民には情報を開示しないまま、国益に反する秘密交渉が進んでいる証拠だ。いや、交渉ではなく、一方的な譲歩を迫られ、ドンドン、それに応じている。それが真相に近い。こりゃ、国民生活や日本の産業は大変なことになる。米国を筆頭に他国の草刈り場になってしまう。それがTPPの現状、惨状なのである。
<すべては安倍首相の政権維持のため>
元外交官で、あまたの国際交渉を経験してきた孫崎享氏は「TPPで日本は得るものは何もない。ひとつの例外を除いて……」と言った。
その例外こそがTPPの本質だ。
「米国の言いなりになって、政権維持をしてもらうこと。それしかメリットはありません。つまり、安倍首相のためだけのTPPです」
そうなのだ。それほど、この交渉は不可解、奇怪で、国民にはいいことがひとつもないのである。孫崎享氏が続ける。
「全体会議は7月で終わります。すでに条約は出来上がっているのも同然で、
すぐにシャンシャンでおしまいになる。日本が聖域の交渉をできる余地は
ないのです。日米首脳会談の合意文書には『すべてが交渉で決まる』
かのような表現が出てきますが、これは『最初から聖域なし』と約束する
わけではないという当たり前のことを言っただけ。交渉の余地がないのは
政府も知っているはずです。それなのに国民には何も知らせず、
後発国には出る幕がない交渉に参加する。これは白紙委任状と同じです。
そうまでしてなぜ、参加するのか。安倍首相のメリットしか思い当たりません」
だとすれば、今後の交渉の結末も見えてくるというものだ。これまでもウソをつき通してきたように、今後もウソとゴマカシで国民をけむに巻く。しかし、最終的には日本市場を丸ごと米国に手渡すわけだ。亡国政権の身勝手を断じて許してはいけない。
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【http://tanakaryusaku.jp/2013/03/0006821】
安倍首相、TPP交渉参加表明 99%に耳傾けぬ政府とマスコミ
2013年3月15日 19:12
建築業手伝いの男性は「TPPは自分に関わってくる。
このまま黙り続けたら破滅する」と警鐘を鳴らした。
=15日、永田町。写真:田中撮影=
安倍晋三首相が先ほど、TPP交渉への参加を表明した。政府は郵政民営化のスケールをはるかにしのぐ日本売りにいよいよ乗り出す。
前原誠司・元外相は、米国が自動車と保険で日本に譲歩を要求してきたことを国会(12日、衆院予算委)で明らかにしている。農業分野でも聖域は設定されないことを東京新聞(14日付)が報じた。TPPが不平等条約であることを他社も知っているが報道しないだけなのだ。
交渉参加を表明する安倍首相の記者会見に先立ち、市民たちが国会前で抗議の声をあげた。(主催:STOP TPP)
参加者は主婦、教員、医師、労働組合員、市民運動家など多くの階層に及んだ。TPPが国民生活のあらゆる分野に及ぶことを示すものだ。
マスコミは、TPPが農業や貿易だけの問題であるかのように喧伝しているが、そうではない。日本社会を蝕んでいる雇用の不安定に拍車をかけることにもなる。労働力の輸入自由化もTPPの一分野だからだ。
首都圏青年ユニオンの神部紅・事務局次長は危機感を強める―「若者の2人に1人は非正規労働者。彼らは失業を挟みながら生活している。その間をフォローする保障がない。にもかかわらず(さらに雇用が不安定になる)TPP導入では話にならない」。
平日にもかかわらず、あらゆる職業の人々がTPP反対の声を
あげに集まった。後ろの建物は参院会館。=写真:諏訪撮影=
医師(内科医)の藤末守さんは、国民皆保険に象徴される日本の医療制度が崩壊に追い込まれることを危惧する―
「日本は薬価制度で薬の値段を決めている。オーストラリア、韓国も同様だ。しかし米国は製薬会社の言い値で決まっている。米国はそれをずっと日本に持ち込みたかった。それを実現するのがTPP。よく効く米国の薬が欲しい場合、高額の薬代を払わなければならなくなる。そこで米国の医療保険会社が出てくる。薬代はジワジワと上がり、日本の保険制度はジワリジワリと崩れていく」。
教職員労組の代表は「(発がん性が指摘される遺伝子組み換え食品が大手を振って入ってくるようになれば)学校給食で子どもたちの食の安全が脅かされる」と訴えた。
江東区の主婦(30代)は悔しさを隠しきれない。「きょうは確定申告の期限だったが、それどころではないと思い駆け付けた。自民党はTPPに慎重だと思い(先の総選挙で)投票したのに裏切られた」。
JAの反対集会だとマスコミは賑々しく伝える。だがこの集会には1台のテレビカメラも来ていなかった。彼女は「マスコミは農業団体だけが反対しているようなイメージを出している。私のような一般の主婦が反対の声をあげていることも伝えてほしい」。
「皆保険は守る。聖域は守る」と安倍首相は言うが、米国の強欲資本主義の前では世迷言でしかない。99%の悲鳴を伝えないマスコミと悲鳴を聞く耳を持たない政府。1%だけが生き残った後、日本はどうなるのだろうか。
《文・田中龍作 / 諏訪都》
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