篠田博之の「メディアウオッチ」(http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/11/post_85.html)。ゲンダイネットの記事も(http://gendai.net/articles/view/syakai/133702)。
所詮原子力ムラの砂糖にたかる蟻の一群にしか過ぎないのか? フリーへの意趣返し? 記者クラブの拡大版。マスメディアムラだな。東京電力FUKUSIMA原発人災について、彼らも反省無しの懲りない面々である。読売記者は自由報道協会主催の記者会見を邪魔する癖にね(小沢一郎氏の記者会見を邪魔して、上杉隆氏及び岩上安身氏から激しく抗議されてオオモメしました)。
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【http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/11/post_85.html】
福島第一原発敷地内取材をめぐるメディア選別の「脱力」
新聞・テレビが大々的に報道しているからご覧になった方も多いと思うが、11月12日、政府・東電が、3月の事故以来初めて、福島第一原発敷地内を報道陣に公開した。
http://www.news24.jp/articles/2011/11/12/07194358.html
既に今西憲之さんら一部フリーによって報道された映像だし、今回の取材は細野豪志大臣の視察に同行という限定的なものだが、情報公開への一歩という意味では評価できないこともない。ただ、そこでフリー記者やネットメディアを排除し、取材を新聞・テレビの記者クラブメディアに限定したという点については、大きなブーイングが起きている。
というのも、そもそも原発取材については、大手マスコミは20キロとか50キロ圏内には立ち入らないという自主規制を設け、それを突破して現場に入ったのはフリーの記者たちだった。その現場に入ろうとするフリーに対しても4月下旬以降規制がかかったため、規制を撤廃せよという要求を前面に掲げてきたのがフリーランスだった。イラク戦争報道においては、安全確保を優先する大手マスコミはバグダッドから撤退し、フリージャーナリストが現場にとどまったのだが、そうやってリスク覚悟で入ろうとする取材陣を国家が妨害・規制するのはやめてほしいという要求だったわけだ。ところがそうした要求がある程度認められて、いざ現場入りとなったら、そこからフリーが除外されたというわけで、これ、本当に「脱力」ものである。
5月に『創』主催のシンポジウムでこの議論が起きた時に、戦場取材で知られるフリーランスの綿井健陽さんらを中心に、敷地内取材を認めろという共同アピールを政府に提出。
その後も様々な場でフリーランスから規制撤廃の要求が政府になされていた。最近の動きについて言えば、11月2日の上杉隆さんらの自由報道協会の申し入れ、11月4日の寺澤有さんらのフリーランス協議会の申し入れなどが出されていた(下記URL参照)。
http://fpaj.jp/?p=1881
http://www.incidents.jp/news/index.php?option=com_content&view=article&id=353:2011-11-04-06-37-02&catid=1:2010-05-12-10-05-34
それらを全て否定したかのような今回の措置に、綿井さんもブログで批判的に言及している。
http://watai.blog.so-net.ne.jp/
せっかくこの1~2年、記者クラブ制度が崩壊しつつあったのに、またしても記者クラブ優先という政府の方針には全く脱力させられる。
既存メディアでこの問題を取り上げたのは毎日新聞11月12日付メディア欄。台宏士さんの署名によるものだが「『原発』取材 選別に批判」という、なかなかいい記事だ。今回政府は、フリーとネットメディアを排除しながら、外国プレスは代表取材で一部認めるという、微妙な判断をしたのだが、このあたりの線引きをどう考えているのか、ぜひ細野大臣に伺いたいものだ。
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【http://gendai.net/articles/view/syakai/133702】
結局政府・東電のPRに使われただけの福島第1原発公開
2011年11月14日 掲載
施設の被害状況と吉田所長の心情報告に終始
12日、福島第1原発の敷地内が事故後初めて報道陣に公開され、参加したメディアは大々的にその様子を報じたが、その内容は拍子抜けするものだった。
バスの中から見た設備の崩壊ぶり、車内での線量計数値の推移、そして記者の感想……。吉田昌郎所長(56)との質疑応答も15分間だけで、突っ込んだやりとりはなし。「死ぬだろうと思うことは数度あった」といった事故直後の心情を、ことさら大きく報じるばかりだ。事故直後の詳細な様子も、現在の原子炉内の状況も何も分からない。今月2日に起きた臨界騒動の真相にも触れていない。元原子炉設計技術者でサイエンスライターの田中三彦氏は「(報道内容には)新たな事実もなく、とくに感想もない」と前置きした上で、こう続けた。
「規制だらけの公開で、新事実が出ないようにしたのではないか。
情報公開の姿勢に疑問を感じますね」
実際、今回の公開は制限だらけだった。参加メディアは内閣記者会加盟の常勤19社、福島県政記者クラブ、外国プレス代表ら36人だけ。原発事故問題を厳しく追及してきた雑誌、フリーランスなどは“排除”である。しかも、公開場所も限定され、当初は政府・東電側が写真の検閲までしようとしたのだから言語道断である。結果的に、メディアは政府・東電にいいように利用されただけではないのか。
「事故後8カ月経ってようやく原発施設内に入り、所長への取材まで
したのに、なぜ、メディアはもっと真相に迫るような追及をしなかったのか。
専門知識のある科学者の同行を認めさせてでも、詳細な事実関係を
究明すべきです。事故直後、政府・東電の偽りの情報を流し続けた
メディアは、今回も危険な状況下での収束に向けた取り組みぶりを
強調したい政府・東電のPRに一役買っただけですよ」(政界関係者)
統制国家とそれに甘んじる大メディア。原発事故の教訓は、まるで生かされていない。
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