[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]
(2021年06月27日[日])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/五輪開催 自分で考え、自分で身を守らなければならない夏】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/290911)。
日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/オリンピアンである沢松さんが厳しい表情で語った言葉は重い】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/290922)。
岩下明日香氏による、dot.の記事【赤川次郎が五輪中止を訴え続ける真意「戦争の時とちっとも変わっていない」】(https://dot.asahi.com/dot/2021062200008.html)。
《新型コロナウイルス対策をめぐり、菅政権もマスコミも同じ間違いを何度も何度も繰り返している。ひょっとすると、猿以下なのかも。緊急事態宣言は沖縄を除く9都道府県で解除され、まん延防止等重点措置の適用に移行したが、東京の新規感染者は完全に下げ止まり。前週よりも増加傾向に転じている。この状況は2回目の宣言を解除した3月21日にウリふたつではないか》。
《「最近の報道を見ていて違和感を覚えるのは」と元プロテニス選手の沢松奈生子さんが深刻な表情で語り始めた。毎日放送の情報番組「よんチャンテレビ」でのことだ。「さも選手が『お客さんが入らないと力が出ない』と選手をキーワードに使っているが、はっきりと言いたいのは、確かにどちらが選手にとって力が出るかと問われればお客さんがいた方が選手は力は出ます。でも、今のような感染状況で、感染が蔓延する危険のある中でお客さんを入れて欲しいと思っている選手はいないと思います」。…人々が日々の生活に不安を感じオリパラに最大限の懸念が持たれている時に政局を問う記者たち。一体、誰の顔を見て取材しているのか? この2社は、次の総理会見には出ないほうがいい》。
『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》』
《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の
北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたく
ないド腐れ猿の哀れすぎる性。後のほうのホンネはいわゆる保守系
雑誌にあふれている。
恥ずかしい。見苦しい。悲しくてやりきれない。
本来であれば、コロナに負けっぱなしの事実をさっさと認め、早々に
中止を決めて、武士は食わねど高楊枝を気取っていれば、それなりの
敬意も払ってもらえたろうに。
私たちはもう世界の笑いものであり、憎悪の的なのである。
後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁。
救いがなさ過ぎる》
『●カネカネカネの五輪貴族「菅首相が中止を求めても開催される」
「アルマゲドン(人類滅亡)が起きない限り、東京五輪は開催される」』
『●斎藤貴男さんの悪い予感的中…《世界の笑いものであり、憎悪の的…
後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁》』
『●《「殺人オリンピック」「強行派は死の商人」「バカの祭典」といった
ハッシュタグが次々と…中でもしっくりきたのが「パソナ五輪」》』
東京都では、検査数を意図的に減らしているけれども、それでも新規感染者数は下がらない…どころか、増加しはじめている。同じことの繰り返しだ。過去に学ばない愚かさ。検査検査検査・追跡・保護していないし、十分な補償・経済的人的物的支援もしない。今度こそ、ゼロコロナ、withoutコロナを目指さないといけないはずだったのに。なのに、カネカネカネの金(カネ)色の五つの輪という首相の個人的な社会実験を強行…。正気とは思えない。
〝ばかの祭典〟〝パソナ五輪〟まで1月を切り、(斎藤貴男さん)《世界の笑いものであり、憎悪の的》になり下がる、《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》。
五輪貴族による、どこまでも醜悪なカネカネカネな金(カネ)色の五つの輪…。
マガジン9のコラム【言葉の海へ 第169回:東京五輪、最終局面!(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210623-5/)によると、《ぼくの親しい新聞記者の解説はこうだ。「いかに組織委が海外からの来日客を制限しようとしても、「IOCマフィア」だけは別枠なんですね。彼らは最高級のホテルと最高級の食事、そして開会式や人気競技の貴賓席を要求しています。IOC関係者やその家族は、まさに貴族待遇です。彼らの最大の楽しみは、貴賓席で飲み食いしながら、開会式という特別式典を見ることなんです。もし、無観客となった場合、広い観客席にいるのは「IOC関係者+スポンサー枠」の人々のみになりますよね。それがTVなどで写し出された場合、まさに「オリンピックは誰のものか」という議論と批判が巻き起こるでしょう。誰もいない観客席の一角(貴賓席)だけがクローズアップされて、オリンピックという存在そのものに疑問が投げつけられるのは必至でしょう。IOCはそれだけは避けたい。そのためには、自分たち以外の観客がどうしても必要ということになります。そういうことですよ。」》
五輪貴族とともにカネカネカネの金(カネ)色の五つの輪〝ばかの祭典〟〝パソナ五輪〟へと暴走する《危機管理能力ゼロの菅政権及び自民党》公明党お維トファの全否定を。
赤川次郎さん《なし崩しに五輪を開催しようとしているので、このまま見過ごすことができませんでした。僕が書いたって、それで中止になるとは思わないけど、自分の考えを文字に残しておきたくて。後になって、あの時に反対しなかったじゃないかと言われるのが嫌だからです。戦争の時と一緒ですよね。戦後、子どもから「なんでお父さんは戦争に反対しなかったの」って言われたら、やっぱりつらかったでしょうからね。作家として、立場や考えを文字に残しておけば、逃げられませんからね》。
『●「絶望は愚か者の結論」を心に、
壊憲を続けるアベ様に根気強く対抗を』
「【安保法案、こう思う 赤川次郎さんら著名人、意見発信】…
《安倍首相が「私は総理大臣なんですから」と国会で答弁する
姿などが、赤川さんには「自分が決めたことなんだからこれでいい」
と思っているように見えるという。「絶対君主制の皇帝のような
気持ちでいるように映ります」》…《戦後生まれの赤川さんに戦争の
記憶を伝えたのは母親だった。1946年ごろに旧満州から福岡・
博多に引き揚げ、48年に赤川さんを産んだ。旧満州で日本軍が
中国人に横暴な振る舞いをしていたことなどを振り返りながら
「軍人は信用できない」とよく語っていた。赤川さんはもともと
「作家は言いたいことを物語に込め、政治的な発言はしない」
と考えていた。だが99年、日の丸・君が代を国旗・国歌とする
国旗・国歌法が成立したことに疑問を感じたときから、徐々に
発言するようになったという。今回のインタビューには
「作家としてではなく一人の国民としての発言」として応じた》」
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/290911】
金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
金子勝の「天下の逆襲」
五輪開催 自分で考え、自分で身を守らなければならない夏
公開日:2021/06/23 06:00 更新日:2021/06/23 06:00
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(置き去りにされ、命を粗末に扱われている(緊急事態宣言
解除後の羽田空港)/(C)共同通信社)
新型コロナウイルス対策をめぐり、菅政権もマスコミも同じ間違いを何度も何度も繰り返している。ひょっとすると、猿以下なのかも。
緊急事態宣言は沖縄を除く9都道府県で解除され、まん延防止等重点措置の適用に移行したが、東京の新規感染者は完全に下げ止まり。前週よりも増加傾向に転じている。この状況は2回目の宣言を解除した3月21日にウリふたつではないか。
感染力の強い変異ウイルスがどんどん勢力を増し、感染の主体は英国株からインド株へ移行している。ワクチン先進国の英国では1日当たりの新規感染者数がおよそ4カ月ぶりに1万人を突破し、ロックダウンの全面解除は1カ月延期された。接種率が5割に迫る英国でもこの惨状なのに、都内のインド株スクリーニング検査率は9%ほど。2回目の宣言解除時に菅首相が明言した「4割スクリーニング」の約束は一体どうなったのか。
しばしば指摘されていることだが、東京五輪開催が1カ月後に迫っているのに、入国時の検疫はザルのまま。早期発見・隔離につなげるため系統的検査を実施すべきなのに、感染集積地、保育園や学校、高齢者施設などでも全然進んでいない。
投薬治療も十分とはいえず、相も変わらずワクチン頼みだ。その上、有観客を前提に収容人数を1万人まで引き上げるという。菅肝いりの「GoToキャンペーン」で全国的な感染拡大を引き起こした大失策から何ひとつ学んでいない。人流増加を招けば、新たな感染の波が来る危険性が高い。
「GoTo」を黙認した政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長らは、さすがに責任を問われると考えたのか、「無観客開催が望ましい」と提言したものの、「GoTo」の時と基本的には変わらない。感染増加の兆候があれば無観客への切り替えも求めているが、実効性は非常に低い。いったん開催した後に突然無観客にすれば大混乱必至で、できるわけがない。アリバイで言っているだけなのだ。
国会が閉じたことで報道は五輪一色となり、菅は総選挙へなだれ込む思惑だ。しかし、選手や大会関係者はワクチン最優先、毎日PCR検査、飲食パーティー自由、専用車送迎。置き去りにされ、命を粗末に扱われる国民の怒りは簡単には収まらない。五輪で支持率上昇どころか、このまま突っ込めば、危機管理能力ゼロの菅政権、及び自民党が全否定されかねない。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/290922】
立岩陽一郎 ジャーナリスト
ジャーナリスト。1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て、2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」出演中。
ファクトチェック・ニッポン!
オリンピアンである沢松さんが厳しい表情で語った言葉は重い
公開日:2021/06/23 06:00 更新日:2021/06/23 06:00
(「本音」を隠すために「選手」をダシに使う
(C)日刊ゲンダイ)
「最近の報道を見ていて違和感を覚えるのは」と元プロテニス選手の沢松奈生子さんが深刻な表情で語り始めた。毎日放送の情報番組「よんチャンテレビ」でのことだ。
「さも選手が『お客さんが入らないと力が出ない』と選手をキーワードに使っているが、はっきりと言いたいのは、確かにどちらが選手にとって力が出るかと問われればお客さんがいた方が選手は力は出ます。でも、今のような感染状況で、感染が蔓延する危険のある中でお客さんを入れて欲しいと思っている選手はいないと思います」
自身もオリンピアンである沢松さんが意を決して語った言葉だ。「選手は観客がいないと力を発揮できない」などと報じられる状況を憂慮しての発言だ。普段は笑顔を絶やさない沢松さんが厳しい表情で語った言葉は、「選手」を理由にすれば誰も文句を言えないという浅はかな考えを厳しく戒める重い言葉だと思う。
■「本音」を隠すために「選手」をダシに
政府やIOCが観客にこだわるのは収入のためだ。その「本音」を隠すために、「選手」を理由に出すとは、あまりに卑劣ではないか。尾身茂氏ら感染症の専門家有志が6月18日に会見して「無観客開催が望ましい」との提言を発表した。尾身氏は、「感染症対策に協力している市民に対して、矛盾するメッセージを発しない」ことが重要だと語った。そして、「実際にはそこにいなくてもあたかもいるようなスポーツの感動」を与えることで、「厳しいパンデミックでも行える新しい応援、新しい観戦のモデルを示すことを期待したい」と語った。
この提言には、そもそも開催中止を求めるべきではないかとの批判も出ている。それについて尾身氏は、そういう議論はあったと認めた上で、現実的な対応を求めることを優先したと話した。専門家の責任の示し方として私は理解できる。
問題は、政府が「矛盾するメッセージ」を出し続けている事実だ。6月17日の総理会見で、仏メディアRADIO FRANCEの記者は、「例えば無償でマスクを確保するのは難しい。ホテルも隔離施設ではなく、そのノウハウとか徹底した対策をとるのは無理があります。参加者の行動をGPSで管理すると言われても、あくまでスマホの位置情報であり、人間の行動と異なります。結局、感染対策が不十分だと言う専門家が多い」と指摘した上で、「なぜ、感染拡大のリスクや死者が出るリスクがあっても総理大臣は開催するのは大丈夫と」思うのかと問うた。菅総理はこれまでの説明を繰り返すにとどまった。それが納得できないからの質問だということをこの国のリーダーは理解していない。
残念なことに、この会見で最も「矛盾するメッセージ」を発したのは質問に立ったメディアだった。時事通信の記者は「内閣改造、自民党役員人事」について質問。NHKは、解散総選挙の時期を問うた。
人々が日々の生活に不安を感じオリパラに最大限の懸念が持たれている時に政局を問う記者たち。一体、誰の顔を見て取材しているのか? この2社は、次の総理会見には出ないほうがいい。
※コラムへの感想や意見は以下のアドレスへ。
tateiwa@infact.press
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【https://dot.asahi.com/dot/2021062200008.html】
赤川次郎が五輪中止を訴え続ける真意「戦争の時とちっとも変わっていない」
岩下明日香 2021.6.22 13:20dot. #東京五輪 #赤川次郎
(赤川次郎さん(c)朝日新聞社)
「セーラー服と機関銃」や「三毛猫ホームズ」シリーズなど数々の名作を世に送り出してきた作家の赤川次郎さん(73)が、朝日新聞の読者投稿欄「声」に、「五輪中止」を訴える意見を投稿。6月6日に掲載された。五輪開催に舵を切る日本を危惧する赤川さんに、その真意を聞いた。
* * *
――朝日新聞の「声」欄に掲載されたのは、2012年4月12日以来、今回で4回目でした。
実は、最初に投稿した時は載りませんでした。掲載前に身元確認の電話があるのですが、ちょうど旅行に出ていて連絡が付かなったのです。もう何を書いたかよく覚えていません。
――どうして「声」欄に投稿しようと思ったのでしょうか。
週刊誌「女性自身」に月1回、コラムを書いているのですが、原稿用紙3枚なので、そんなに書きたいことは書けないんです。そのコラムよりも、むしろ声に載った方が反響がありますね。でも、「声」は500字だから短くするのが大変でした。今回の投稿も、何回も何回も書き直して、削って、削って、やっぱり500字にしないとね。一読者として投稿するんだから。自分の小説ではそこまでしません(笑)。
――今回、「五輪中止を決断するしか道はない」と題し、強いメッセージを綴られていました。
なし崩しに五輪を開催しようとしているので、このまま見過ごすことができませんでした。僕が書いたって、それで中止になるとは思わないけど、自分の考えを文字に残しておきたくて。後になって、あの時に反対しなかったじゃないかと言われるのが嫌だからです。戦争の時と一緒ですよね。戦後、子どもから「なんでお父さんは戦争に反対しなかったの」って言われたら、やっぱりつらかったでしょうからね。作家として、立場や考えを文字に残しておけば、逃げられませんからね。
中学時代の同級生に、クルーズ船の時からコロナ患者を受けている総合病院の院長がいます。今はコロナで病院が大変なので話す機会はないのですが、久しぶりにメールが届きました。「書いてくれてありがとう」と。院内クラスターが起きたら大変ですから、職員が必死になって感染を防いでいる、とも書いてありました。彼も70歳を過ぎてから、医者人生でまさかこんな事態に出会うとは思わなかったでしょう。
報道では、看護師は防護服を着て何時間も働くので、トイレに行くこともままならずオムツをつけて働いている人がいると報じられていました。そういう人のことを考えたら、「オリンピックをやろう」という発想はできないはずです。
――「声」には、「賠償金を払わねばならないのなら払えばいい。経済は取り戻せても、人の命は取り戻せないのだ」と書かれていました。
余計なことにずいぶんとお金をつぎ込んでいますよね。布マスクを配布するだけで約260億円を使ったのだから、賠償金を払えばよい。いくら日本のコロナ死者数は少ないと言われていても、すでに1万4千人以上が死んでいる。オリンピックを開催したために例え1人でも死んだら、その人の命は戻ってこない。そういう命の重さがすごく軽く見られているように思うのです。
――菅首相はG7サミットで「安全安心な大会を実現する」と訴え、五輪は開催される方向に向かっています。
「安全安心」の医学的根拠がどこにあるのでしょうか。開催してしまえばどうにかなるという発想と、中止したら自分がどれだけ損をするかを考えているのでしょう。「日本は大丈夫」みたいな精神論を言われても、ウイルスはそんなこと、聞いてくれません。
戦争の時とちっとも変わっていない。ここまで来たらやめられないから体当たり。科学的な判断ではなく、神頼みに近いです。神風が吹くとでも思っているかのように見えます。悲惨な結果になったら、日本では個人の責任ではなく、みんなが悪いという話になる。でも、今回のコロナ禍での五輪開催に関しては、反対が多いことがはっきりしています。
――大手メディアが東京五輪のスポンサーになっていることをどう思いますか。
客観的に判断しなければいけない立場であるマスメディアがスポンサーになるのは間違っていると思います。しかも主要な大新聞がみんななっている。
「声」掲載の翌日、夕刊の「素粒子」で、僕の投稿に対して「胸のすく思い」と書いて頂きました。仲の良い編集者がそれを読み、「それで終わっちゃだめでしょ」と言っていました(笑)。「胸がすく」のなら、次は自分が何かしてください。大新聞はそういうところがありますよね。人に言わせて、この人の意見は載せましたからという姿勢。朝日新聞は社説で中止を訴えましたが、それ以後、他紙も含めて新聞としての主張があまりないですよね。文句がある時は誰かに言わせる。この人に頼んだら多分こういうことを書いてくれるだろうと。もうちょっとやれることがあるような気がします。
今月になって、世論調査では五輪「中止」よりも「開催」が増えていき、観客数の話になってきました。突然どうしたのでしょうか。結局、反対できないような空気にしていきたいのでしょうね。すごく嫌だなぁ。
ジャーナリズムや医学界が反対や中止の声をもっとあげれば、少しは変わってくると思うのですが、個人的な考えはあっても、それがまとまった一つの力にならない。これが、フランスあたりの話だったら、人々がデモを起こして政権が倒れていたと思います。
――1964年の東京五輪の時、赤川さんは高校生。当時を振り返って思うところはありますか。
学校の生徒が動員され、僕も見に行かされましたよ。観客が入らないスポーツがほとんどで、客席はガラガラでした。記憶では、サッカーを観戦しました。しかも席が遠くてね、アリのような人がちょこちょこ動いているだけで、何を見ているのかわからなかったな。実際に行ってもよく見えないですよ。
――東京都の緊急事態宣言が解除され、海外の選手団が国内入りしてきました。「第5波」の到来を懸念する声もあります。
いま、やっと感染者数を抑えて、低い値で食い止めているのだから、五輪開催は自分で堤防を崩しているようなものですよね。
イギリスはワクチン接種が進んで平常に戻ろうとしていたところだったのに、今度はインドで見つかった変異株が広まっている。日本はワクチン接種だってまだ進んでいないのだから、これから感染状況が急激に悪化して中止せざるを得なくなるシナリオがありうるのかどうか。
緊急事態宣言を解除して、2、3週間後に感染者が増えたとしても、それでも開催するつもりでしょう。
そこで、ジャーナリズムが中止を言わざるを得ないような状況になるのか。ただ、そうなるまでには、大勢の人が犠牲にならないといけないわけです。犠牲になった人の命は取り返しがつかないのです。
(聞き手/AERA dot.編集部・岩下明日香)
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