asahi.comの記事【会場使用拒否 自由を奪う懸念(考 民主主義はいま)】(http://www.asahi.com/articles/OSK201312120162.html)、gendai.netの記事【「秘密保護法」公布 与野党議員これから海外視察のデタラメ】(http://gendai.net/articles/view/news/146658)。
「政治的」という理由で会場使用を断られる事例が大阪市内で相次いだ」・・無節操なことである。
『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
そして自民党も同じ穴のムジナ』
過剰な忖度。今後ますます、まさに萎縮効果が顕在化していくことでしょう。
「ハシズム」と相まって、隠蔽法の効果が顕在化し、今後、ますます恐ろしい方向へ。
『●大阪元〝ト〟知事、重いツケ、将来への大きな禍根』
『●内橋克人さんインタビュー:
〝貧困マジョリティー〟の形成と『FEC自給圏』への志向』
『●犬がワンと鳴き、飼い主が喝采する、というお話』
『●ハシズム的こんな世界を目指しているの?』
『●ハシズム旋風、そろそろもう良いのでは?』
『●自分の好き嫌いしか判断基準にない元〝ト〟知事』
『●ハシズム元〝ト〟知事の人権感覚に共鳴する人たちって、一体?』
『●元大阪〝ト〟知事の懲戒請求TV舌禍事件:
弁護士も弁護士なら、裁判所も裁判所』
一方、この悪法・猛毒法を通すことが目的化していたことが明らかに。「日本の民主主義は、もうオシマイだ。ふざけているのは、今ごろになって国会が「秘密保護法」をどう運用すべきか、第三者機関をどう設立すべきか、バタバタと動き出していることだ。海外の状況について、これから超党派議員でノコノコ視察に出掛けるというから呆れるばかりだ」
市民のためになる法の整備、なんていう発想はこれっぽちも無し。なんせ、我々は「テロリスト」ですからね。
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
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【http://www.asahi.com/articles/OSK201312120162.html】
会場使用拒否 自由を奪う懸念(考 民主主義はいま)
2013年12月13日07時28分
特定秘密保護法の国会審議で「表現の自由」が重要な論点となる中、市民団体が主催した集会や講演が、「政治的」という理由で会場使用を断られる事例が大阪市内で相次いだ。何が起きていたのか。
◇
「このままでは許可を出せません」。10月末、大阪市浪速区の大阪人権博物館(リバティおおさか)。方清子(パンチョンジャ)さん(59)は職員の言葉に戸惑った。
方さんが共同代表を務める市民団体「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」はその1カ月前、「12月1日にホールを集会で使いたい」と電話で仮予約していた。対応が変わったのは、集会の名称を記した申請書を提出した時だった。
・・・・・・・・・。
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【http://gendai.net/articles/view/news/146658】
「秘密保護法」公布 与野党議員これから海外視察のデタラメ
2013年12月13日掲載
希代の悪法「特定秘密保護法」が13日、公布された。日本の民主主義は、もうオシマイだ。
ふざけているのは、今ごろになって国会が「秘密保護法」をどう運用すべきか、第三者機関をどう設立すべきか、バタバタと動き出していることだ。海外の状況について、これから超党派議員でノコノコ視察に出掛けるというから呆れるばかりだ。
「自民、公明、民主、維新、みんなの与野党5党の超党派議員団で、
来年1月12~19日に米英独の3カ国を訪問し、各国の監視機関の
仕組みを視察する予定です。しかし、本来は法案可決前に視察する
べきでしょう。国民の6~7割が反対した重要法案なのだから、
あらかじめ他国の状況ぐらい情報収集して把握しておくべき。
この法律がいかに“欠陥品”なのかという証左ですよ」(永田町事情通)
超党派議員の派遣について逢沢一郎・衆院議院運営委員長は、日刊ゲンダイ本紙の取材に対して「具体的な日程は今後詰めると思うが、各国の運用の在り方をしっかりと見てきてほしいし、また、そうでなくてはならないと思っている」と話した。要するに、国会議員も「特定秘密保護法」について、ほとんど把握していないのだ。
しかし、法律が成立した後に海外の状況を調べてどうするのか、税金を使って与野党議員が物見遊山するだけじゃないか。何だか釈然としない話だ。
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東京新聞の記事【セシウムじわり上昇 地下水混ざり海洋汚染 福島第一】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013120502000125.html)、古い記事ですが、東京新聞の記事が消えていたので、47news.jpの記事【外洋に1日600億ベクレル放出 福島原発、気象研の研究官報告】(http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013091801001988.html)。
「完璧にブロック」しているはずなのに、この現実は何でしょう。「原発北側の放水口から放射性物質のセシウム137とストロンチウム90が1日計約600億ベクレル、外洋(原発港湾外)に放出」「事故発生から千日たっても、海洋汚染は続いている」・・・・・・。「状態はコントロール」されているには程遠い。これで、「おもてなし」などできるのか?
『●泥縄の果て ~一旦拡散してしまった放射性汚染物質を
環境から移染することは可能か?~』
『●「状態はコントロール」「完璧にブロック」されているので、
東電は柏崎刈羽原発を再稼働するつもりらしい』
『●「エレファント・イン・ザ・ルーム」: 原発再稼働・輸出という、「危険なゾウ」の暴走』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013120502000125.html】
セシウムじわり上昇 地下水混ざり海洋汚染 福島第一
2013年12月5日 朝刊
東京電力福島第一原発2、3号機の取水口付近で、海水中の放射性セシウムの濃度上昇が続いている。周辺で採取された地下水の汚染度も高い。東電は、海への汚染はひどくないと強調するが、さまざまなデータを見る限り、事故発生から千日たっても、海洋汚染は続いている。 (清水祐樹)
東電が公表している海水の分析結果をグラフ化してみると、海水のセシウム濃度の上昇が目立つのが2号機前の取水口だ。半年前は一リットル当たり二〇ベクレル前後だったのに、最近は八〇ベクレルを超え、さらに上昇しそうな勢いだ。
3号機前の取水口でも、緩やかながら、濃度はじりじりと上がり続けている。
上昇傾向について東電に問うと、尾野昌之原子力・立地本部長代理は四日の記者会見で「長期的に見て、遮水壁の内側では上昇傾向にあるが、壁で水の動きが抑えられているため。外側では変化がない」と説明。壁と取水口との間で、海水がよどみ、濃くなっているとの見解だった。
確かにその可能性もあるが、壁の外側の防潮堤近くで採取された海水でも、セシウム濃度はじりじり上昇する傾向にある。
この点は原子力規制委員会の汚染水対策を検討する作業部会でも問題となった。規制委担当者が「内側にセシウムがたまって上昇しているなら、外側はセシウムの供給が減って濃度が低下しないとおかしい」と指摘すると、他の専門家も首をかしげるばかりだった。
確実なのは海側敷地の地下トンネルに、大量の高濃度汚染水がたまっていること。建屋地下から地中に漏れている可能性も高い。2号機海側の観測用井戸では二日に採取した水から、ストロンチウムなどが過去最高の一三〇万ベクレルと、放出限度の数万倍の濃度で検出された。こうした汚染水と地下水が混ざり海への汚染は続いている。
東電は海の遮水壁のほか地中に薬液を注入して壁状に固めたり、地下水をくみ上げて建屋に戻したりする対策を進めている。ただ、現実には抜本的な解決にはなっていない。
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【http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013091801001988.html】
外洋に1日600億ベクレル放出 福島原発、気象研の研究官報告
【ウィーン共同】東京電力福島第1原発の汚染水問題をめぐり、気象庁気象研究所の青山道夫主任研究官は18日、国際原子力機関(IAEA)の科学フォーラムで、原発北側の放水口から放射性物質のセシウム137とストロンチウム90が1日計約600億ベクレル、外洋(原発港湾外)に放出されていると報告した。
セシウム137の半減期は約30年、ストロンチウム90は約29年。原子炉建屋地下からいったん港湾内に染み出た後、炉心溶融を免れた5、6号機の取水口から取り込まれ、北側放水口から外洋に放出されている。東電は「法定基準以下の濃度と確認して放水しており問題ない」としている。
2013/09/18 23:16 【共同通信】
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河北新報の二つの記事【福島第1原発1号機 燃料震災前破損70体 全体の4分の1】(http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131116t63022.htm)と【福島第1原発・破損燃料80体 移送困難 廃炉阻む】(http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131202t63008.htm)。また、『小出裕章ジャーナル』の記事【燃料棒70体が震災前から損傷? 「70年代の初め頃はそういうことが年がら年中あってですね、あっ、また穴があいちゃったということで、使用済燃料プールの中に移すということをやってきました」~第47回小出裕章ジャーナル】(http://www.rafjp.org/koidejournal/no47/)。
「福島第1原発1号機の使用済み燃料プール内にある燃料棒70体が東日本大震災前から損傷していた」、また、「70体の燃料棒は、小さな穴が空いて放射性物質が漏れ出すなどトラブルが相次いだため、原子炉から取り出してプール内に別に保管していた」のだそうです。それをずっと先送りしてきていたわけです。しかも、それをずっと東電は隠していました。「安全神話」を垂れ流していたのです。「東電は専用の輸送容器を新たに製造するなど対応策を検討する」って、震災前・原発人災前は一体何をしていたのでしょうか? 2番目の記事が言う通り、
「破損燃料は1号機が運転を始めた1971年以降、保管された。
ひび割れや穴から放射性物質が漏れて移送が難しく、東電は
破損燃料が出るたびにプールに仮置きする弥縫(びほう)策に終始し、
長年、問題解決を先送りに・・・・・・」
してきたのです。
後藤政志さんによると、「破損燃料からはフィルターでも除去できない放射性の希ガスが大量に発生し、10万年単位で隔離する必要がある」・・・・・・そうで、一体どんな「安全神話」だろうか!?、と呆れ返る。
「破損燃料は東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)にも計38体が保管されていた」そうだが、それさえ解決出来ないのに、それでも柏崎刈羽を再稼働しようというのだから、一体どんな企業倫理なのか?
当たり前ですが、東電だけでなく、小出裕章さんの話によると、関電も相当に「汚いこと」をやっているようです。所詮、電力会社に企業倫理や環境倫理を求めても詮無いことでしょうが、その結果の重大性があまりに大きすぎます。
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【http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131116t63022.htm】
福島第1原発1号機 燃料震災前破損70体 全体の4分の1
福島第1原発1号機の使用済み燃料プール内にある燃料棒70体が東日本大震災前から損傷していたことが15日、分かった。プール内に保管されている使用済み燃料292体の4分の1に相当する。損傷した燃料棒を取り出す技術は確立しておらず、2017年にも始まる1号機の燃料取り出し計画や廃炉作業への影響が懸念される。
東京電力は、15日まで事実関係を公表してこなかった。同社は「国への報告は随時してきた」と説明している。
東電によると70体の燃料棒は、小さな穴が空いて放射性物質が漏れ出すなどトラブルが相次いだため、原子炉から取り出してプール内に別に保管していたという。
18日に燃料取り出しが始まる4号機プール内にも損傷した燃料棒が3体あり、東電は通常の取り出しが困難なため、対応を後回しにしている。
損傷した燃料棒は1、4号機プールのほかにも2号機プールに3体、3号機プールに4体の計80体ある。東電は専用の輸送容器を新たに製造するなど対応策を検討する。
損傷燃料が1号機に集中している理由について、東電は「1号機は当社で最も古い原発で、燃料棒の製造時、品質管理に問題があり粗悪品が多かったと聞いている。2号機以降は燃料棒の改良が進み、品質は改善した」と説明した。
1号機は東電初の原発で、1971年3月に商業運転を開始した。
2013年11月16日土曜日
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【http://www.kahoku.co.jp/news/2013/12/20131202t63008.htm】
福島第1原発・破損燃料80体 移送困難 廃炉阻む
(4号機で始まった燃料取り出し作業。破損燃料の存在が明らかになり、
廃炉作業に支障を来す可能性がある=11月26日、福島第1原発)
福島第1原発1~4号機の使用済み核燃料プールに、原発事故前から80体の破損燃料が保管されていたことが明らかになった。処理が難しく、4号機で始まった取り出し作業に影響する可能性がある。
東京電力によると、80体は燃料集合体で1号機に70体、2号機に3体、3号機に4体、4号機に3体。ほかに5、6号機に各1体、第2原発2号機に2体ある。ひび割れがあったり、小さな穴が開いたりしている。
1号機の使用済み燃料は計292体で、破損燃料の比率は4分の1に迫る。70体のうち67体が米ゼネラル・エレクトリック社製で、残る3体は日本ニュクリア・フュエル社(現グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン)が製造した。
破損燃料は1号機が運転を始めた1971年以降、保管された。ひび割れや穴から放射性物質が漏れて移送が難しく、東電は破損燃料が出るたびにプールに仮置きする弥縫(びほう)策に終始し、長年、問題解決を先送りにした。
燃料取り出しは廃炉工程の主要作業で、東電は第1弾として11月18日に4号機で始めた。2014年末までに全1533体を取り出す予定だ。3号機は15年度、1、2号機は17年度に実施する計画を立てている。
東電は「破損燃料は専用のキャスクを作って対応する」と工程への影響を否定しているが、福島原発での破損燃料の移送実績はなく、成否は不透明だ。国も破損燃料の輸送と保管に関し、合理的な安全規制の必要性を緊急課題に挙げている。
破損燃料は東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)にも計38体が保管されていたことが判明し、原発問題の新たな論点に浮上している。
元原子炉設計者で芝浦工大非常勤講師の後藤政志さんは「破損燃料からはフィルターでも除去できない放射性の希ガスが大量に発生し、10万年単位で隔離する必要がある。廃炉作業に与える影響は大きい」と指摘している。
2013年12月02日月曜日
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【http://www.rafjp.org/koidejournal/no47/】
小出裕章ジャーナル
燃料棒70体が震災前から損傷?「70年代の初め頃はそういうことが年がら年中あってですね、あっ、また穴があいちゃったということで、使用済燃料プールの中に移すということをやってきました」~第47回小出裕章ジャーナル
聞き手:
河北新報が11月16日に驚くべき発表をしました。福島第一原発1号機の使用済燃料プールの中にある燃料棒70体が3・11の地震の前から損傷していたと発表したのですが、地震の前に燃料棒って損傷するんですか?
小出さん:
するのです。特に福島第一原子力発電所の場合は1号機で損傷は多発したと東京電力は言っているのですが、福島第一原発1号機というのは1971年から動きはじめまして、米国の中でも原子力発電所の運転経験がない頃に、米国のGEが作ったという原子力発電所で、燃料棒に度々欠陥が生じてですね、穴が空いてしまったり割れてしまったりというそういうトラブルがたくさんありました。
聞き手:
燃料棒に穴があいたり、割れたりするとどうなるんでしょうか?
小出さん:
放射能が漏れてきて、一時冷却水が汚れてしまうわけです。
聞き手:
そんな時が通常運転の時から・・・。
小出さん:
そうです。70年代の初め頃はそういうことが年がら年中あってですね、あっ、また穴があいちゃったということで、使用済燃料プールの中に移すということをやってきました。
聞き手:
また穴があいちゃったって、そんなことを言っている場合じゃないと思いますけど。
小出さん:
本当はそうですけど、やったことがないこと、原子炉を動かすということを始めた頃の事なんですね。やってみたら、原子炉を動かす様々なトラブルが出てくるというそんな時代でした。
聞き手:
1号炉は欠陥炉である上に、操作も欠陥だったんですか?
小出さん:
操作というか、燃料棒の、ジルコニウムという金属でできているのですが、その製造の仕方とか、そういうことも手探りでやってきた時代だったのです。ですから、燃料棒を作ってみたけれど、やっぱりこれでは穴があいてしまう、一冷却水の燃料棒管理もこんな形ではよくないな、と手探りでやっていたのです。
聞き手:
今もきれいな福島の海を汚しているのですが、もっと前から汚してきたのですか?
小出さん:
原子力発電所が運転されてしまえば、汚れない空気もないし、汚れない海もなかったのです。ただ、今進行しているのは、それとは全然桁違いの汚染が生じているわけですけれども、汚染自身は原子力発電所が動いてしまえば、どうにもならずに生じてきたのです。
聞き手:
これね、今になって東電は公表するんですよ。
小出さん:
それが汚いですよね。
聞き手:
今まで放っといたのですか。
小出さん:
原子力安全委員会とか、そういうところには、彼らはピンホールと呼ぶのですが、本当に針でつついたような小さな穴があきました、というそういう報告はたぶんしていたと思います。
ただし、実際に本当にピンホールであったのか、大きく破損していたかということは実はわからないことでして、例えば、関西電力の美浜1号機という原子炉が1971年から動き始めたのですが、そこでは動き始めてしばらく経って、73年に2本の燃料が70センチも欠けてなくなったという、そんな事故があった。それなのに関西電力はそれを一切報告しないまま隠してしまったということがありました。
その事故は76年になってようやくに発覚したのですが、その時も関西電力は燃料棒を動かすときにぶつけて落ちちゃっただけなんだという嘘、偽りの釈明をしました。
聞き手:
嘘というのはなぜ・・・。別の理由があったんですか?
小出さん:
私はその時の事故調査に加わったのですけれども、もう壊れた時に、一時冷却水に大量の放射能が漏れてきたりと、そういうデータがちゃんと残っていました。それはすぐに関西電力もわかるはずで、定期検査になってすぐに取り出して隠してしまった。そういうことをやったのです。
聞き手:
そういうことはほかの原発でも起こっている可能性が高い。
小出:もちろん、東京電力が言っているピンホールというのは当時から山ほど起きていましたし、実はピンホールではなくて、もっと大きな破損というのもあったかもしれないのです。
聞き手:
福島第一原発4号機の燃料棒を取り出した後はどうするんですか? 中間貯蔵施設に入れるということですか?
小出さん:
それぞれの原子力発電所には、それぞれの燃料プールというのが元々あったのですが、次々と使用済燃料棒が増えてきてしまいまして、すでにもうほとんどの原子力発電所の中の敷地の中のプールは満員なのです。そのために何を始めにやったかというと、六ケ所村の再処理工場というのを作りまして、そこに3千トン分の使用済燃料棒が入るプールを作りました。
そこに次々と使用済み燃料棒プールを移動させました。本来であれば、再処理工場が動けば燃料がなくなっていくわけで、そこで次々と移そうとしていたのですが、再処理工場は全く動きませんので、もう六ヶ所の再処理工場の使用済み燃料棒プールも満員になってしまった。そうするともう入れ場がなくなりましたので、今度は中間貯蔵施設というものを青森県のむつ市に作りました。
ただし、むつ市の中間貯蔵施設に入れられるのは、東京電力と日本原子力発電の燃料だけです。ただ、5千トン分ありますので、東京電力と日本原子力発電はこれからしばらくの間は中間貯蔵施設を使うことでなんとか凌げるだろうと思います。
ただ、他の電力会社は今どうにもならなくなっていますので、新たにまた、中間貯蔵施設を作らなければならなくるだろうと思います。
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asahi.comの記事【(ニュースのおさらい)原発の廃炉が本格化したね】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311300062.html)。
「つり下げた容器が落ちないようワイヤを二重(にじゅう)にしている。また、建物にカバーをかけて放射性物質が外に出るのを防ぐ」そうだが、それでも落下した際、キャスクが破損して取り返しのつかないことにならない保証はあるのだろうか? 大変に心配だ。
『●東京電力原発人災4号炉問題・・・・・・
「「UFOキャッチャー」作戦」、想像しただけでゾッとする』
『●「宙吊り」下の「広島原爆が撒き散らしたセシウム137の
14000発分」を「UFOキャッチャー」・・・』
『●東京電力原発人災4号炉問題・・・・・・
「まさに『神頼み』」、それほど危険な作業』
『●東電の「万全」神話: 「作業員の安全を祈らずにはいられなかった」』
『●東電原発人災「事故収束」=廃炉:
最初の一歩ではあるが、とてつもなく遠く、とてつもなく危険な道のり』
関連ニュースは、(非)特定秘密隠蔽法関連で、吹っ飛び、全く情報がマスコミでは無くなってしまったように思う。
隠蔽法のために、何も情報が出てこなくなるようであれば、より一層恐ろしい。経産省も「脱原発」の方針を覆そうとしており、また、我国には原子力「推進」委員会”しか”存在していない心細い状況。隠蔽法のために、現場からの声も潰される。
『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」』
『●特定秘密隠蔽法と恫喝: 被曝労働の上に世間に「声」を発することも許されず』
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201311300062.html】
(ニュースのおさらい)原発の廃炉が本格化したね
2013年11月30日14時55分
東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原発(とうきょうでんりょくふくしまだいいちげんぱつ)から、使用済(しようず)み核燃料(かくねんりょう)を取り出す作業が18日、始まりました。人体に悪影響(あくえいきょう)のある放射性物質(ほうしゃせいぶっしつ)を含(ふく)んだ燃料を爆発(ばくはつ)した建物の外へ出すことで、40年かかる廃炉作業(はいろさぎょう)が本格化(ほんかくか)します。しかし、作業には多くの難題(なんだい)が待(ま)ち構(かま)えています。
■核燃料の取り出し 慎重に
福島第一原発は全部で6基(き)あり、1~4号機(ごうき)で事故が起きた。原子炉(げんしろ)の中で核燃料が溶(と)けたり、爆発で原子炉が入った建物が壊(こわ)れたりした。その結果、燃料に含まれている放射性物質が外に飛び散ってしまった。
事故のとき、4号機は検査中(けんさちゅう)で止まっていた。原子炉の中に燃料はなく、同じ建物にある燃料プールに保管(ほかん)されていた。核燃料は熱を出し続けていて、水で冷(ひ)やさないと大事故につながる。当時、大津波(おおつなみ)で冷やす装置(そうち)が故障(こしょう)し、大量の放射性物質が飛び散るのではないかと世界中の人が心配した。
今も核燃料は冷やしながらプールで保管中だ。ただ、爆発で壁や天井が吹き飛び、大きな地震の揺(ゆ)れに耐(た)えられるのか心配されている。そうした危険(きけん)を減らすため、燃料を100メートルほど離れた別の建物にある「共用(きょうよう)プール」に移す。
作業は、棒状(ぼうじょう)の燃料を束(たば)ねた「燃料集合体(しゅうごうたい)」を、1体ずつ専用の装置を使ってつり上げ、輸送容器(ゆそうようき=全長5・5メートル、91トン)に入れる。容器をクレーンで建物の外に出し、運搬車(うんぱんしゃ)で共用プールに運び出す計画だ。容器には燃料集合体が22体入り、移動に約1週間かかる。4号機には作業前に1533体あり、来年12月に運び終える見通しだ。
ただ、作業そのものにも危険性がある。原発を監視(かんし)する原子力規制委員会(げんしりょくきせいいいんかい)の田中俊一(たなかしゅんいち)委員長は「潜在的(せんざいてき)には非常に大きなリスク(危険性)を持っている」と話し、慎重(しんちょう)な作業を求めた。
プールの中には爆発でがれきがたくさん落ちた。東電はがれきを取り除いてきたが、小さながれきがまだ残っている可能性がある。このため、燃料を取り出す時に、がれきで傷つき、放射性物質が外へ出ないように注意して作業する。つり下げた容器が落ちないようワイヤを二重(にじゅう)にしている。また、建物にカバーをかけて放射性物質が外に出るのを防ぐ。建物の補強(ほきょう)工事もしていて、東日本大震災ぐらいの地震には耐えられるという。
■ロボット操縦も必要
4号機の燃料取り出し作業が始まる前、福島第一原発の小野明(おのあきら)発電所長は「一つのスタート。本当の意味での廃炉が始まる」と話した。
東電や国は2011年12月、原発の解体(かいたい)までの道のりを示した廃炉計画の工程表(こうていひょう)を発表した。3期に分け、これまでのがれきの撤去(てっきょ)などの準備作業を1期、燃料プールからの燃料取り出しを2期としている。
1~3号機のプールの燃料の取り出しは、早くて2年後の15年からの予定だ。4号機より遅いのは、原子炉の中の燃料が溶けて散らばり、強い放射線が今も出ていて、作業をする人たちが簡単には近づけないからだ。作業には、離れた場所から操縦(そうじゅう)できる装置を開発したり、建物についている放射性物質を取り除いたりする必要がある。
廃炉作業で最も難(むずか)しいのが、1~3号機の溶けた燃料の取り出しだ。廃炉計画の3期にあたり、始めるのは早くても7年後が目標(もくひょう)だ。これほどひどい状態(じょうたい)にまで燃料が溶けた事故は世界的にも例がなく、どうやって取り出すかまだ決まっていない。
それどころか、溶け出した燃料がどんな状態なのかや、燃料が入った原子炉が壊れているのかもわかっていない。まずは燃料の状態を知らなければならない。作業をする人たちが受ける放射線の量を減らすために、遠くから操縦できるロボットが不可欠(ふかけつ)だ。
手探(てさぐ)りの作業が続くうえに、もし溶けた燃料や原子炉の状態が想像よりも悪ければ、廃炉の計画を大きく変えなければならなくなるかもしれない。(川田俊男)
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東京新聞の記事【原発こそ秘密ダメ 福島作業員ら秘密保護法案に危機感】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013113002000111.html)。
世間に声を発して「鳴く」ことさへ許されない。原子力ムラの住人の恫喝で・・・・・・。「「原発に関わるあらゆることで、かん口令が強まるのではないか」・・・・・・東京電力福島第一原発で働く作業員らから懸念の声が上がっている・・・・・・「誰が言ったか知らないが、作業の話は外で軽々しくするな」・・・・・・現場総監督が声を張り上げた。「お前らの会社だけでなく、上の会社にも迷惑が掛かる。福島第一で働けなくなるぞ」。大声の脅しが続く」そうだ。
『●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災』
『●鳴き殺し・被爆労働者』
『●ある原発労働者のつぶやき』
『●原発を稼働させるということ = 誰かの犠牲の上でしか成り立たない社会』
『●原発で働く: 「コスト優先」、「命は二の次」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013113002000111.html】
原発こそ秘密ダメ 福島作業員ら秘密保護法案に危機感
2013年11月30日 朝刊
「原発に関わるあらゆることで、かん口令が強まるのではないか」。特定秘密保護法案が衆議院を通過したことを受け、東京電力福島第一原発で働く作業員らから懸念の声が上がっている。過酷な作業実態など、事故後、作業員の証言で明らかになった事実は少なくない。現場からは、「福島第一で起きている事実を伝えていく」という決意の声も聞こえてくる。 (片山夏子)
「誰が言ったか知らないが、作業の話は外で軽々しくするな」
高線量下での長時間労働が報道された後のある日、朝礼で現場総監督が声を張り上げた。「お前らの会社だけでなく、上の会社にも迷惑が掛かる。福島第一で働けなくなるぞ」。大声の脅しが続く。実態を明かした作業員は、嵐が過ぎるのを待った。
これまでも原発作業員には、原発で知り得たことを口外をしないというかん口令が敷かれてきた。誓約書を書かせる社もある。
秘密保護法が施行されれば、かん口令はより一層に厳しくなると作業員らは危機感を持つ。原発について秘密に指定されるのは、テロ対策にかかわる部分と政府は説明しているが「話してダメな範囲が分からないから、何も話せなくなる」とベテラン作業員はいう。
原発には、許可なく立ち入ることができない。その中で、作業員らの話で明らかになった現場の実態や問題点は少なくない。
汚染水を処理した水をためるタンクがボルト締めで溶接をしていないため、耐久性が劣ることが作業員の話で判明。被ばく線量が上限に達したり、コスト削減で待遇が悪化し、ベテランらが次々原発を離れ、人が集まらなくなっていることもわかった。高線量下の作業では、作業員が使い捨てになっている実態も明らかになった。
福島第一や第二に長年関わってきた技術者で地元企業会長の名嘉(なか)幸照さん(72)は「現場から安全性への疑問や問題点を告発できる体制がない限り、原発の安全は保たれない」と話す。原発での事故やトラブルを現場の人間が口にするのはタブーとされてきたツケが、福島第一原発事故につながったという悔いがある。「法が成立すれば隠蔽(いんぺい)体質の後押しになる」
福島第一で長年働く作業員は「原発の問題は命に関わる。法律があろうとなかろうと、今、原発で何が起きていて、何が問題かを伝えていかなくては」と話している。
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NPJで知りました『知る×つながる=動き出す カナロコ 神奈川発コミュニティーサイト』に出ていた記事【特定秘密保護法案を問う(13):映画監督・作家の森達也さん、集団化加速する日本、もっと絶望した方がいい】(http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1312060007/)。
森達也さんは特定秘密保護法案が可決されなくても、既に「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」とのご意見だ。もう十分に騙され、(非)特定秘密隠蔽法案が成立するかどうかに関係なく、市民やマスコミ、ジャーナリズムが十分に飼いならされてしまっているといったところか?
『●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』』
「でもアメリカは復元する。ジャーナリズムと国民の知る権利への意識が
あるからだ。日本は復元しない。行ったら行きっぱなしなのだ。
そんな国で秘密保護法がもうすぐ成立する。どんな状態になるのだろう。
機密を理由にやりたい放題。とてもとても楽しみだ」
このインタビュー記事も同様な趣旨だと思う。「もっと絶望した方がいい」、と。
でも、先週末の衆院通過を受けて、(読売系や産経系を除く)マスコミやブロック紙・地方紙が大騒ぎするほど、「自公の政治家や翼賛野党の議員」に投票した人達は「騙され(つづけ)ることの責任」については反省するどころか、その自覚すら無いようである。昨日、以下をつぶやいた:
「■サンデーモーニング『風を読む』で、「秘密保護法が必要」
「参院を通過して良かった」等街の声に唖然。自公や翼賛野党議員に
投票している有権者には「騙された」といった感覚は無く「投票して良かった」
といったところのようだ。救い難いお目出度さ
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79 …)」
どうやら、「自公の政治家や翼賛野党の議員」非投票者・非支持者だけが「絶望し」ているらしい・・・。とほほ、な状況である。
『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の
非常に危険な思い入れ、それに手を貸す責任』
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【http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1312060007/】
特定秘密保護法案を問う(13):映画監督・作家の森達也さん、集団化加速する日本、もっと絶望した方がいい
2013年12月6日
国民の知る権利を侵す特定秘密保護法案。この法案はどこから来て、われわれをどこへ連れていこうとしているのか。1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件を時代の転換点と見定め、不安や恐怖にあおられて結束を強める社会、「集団の熱狂」の危険性を唱え続ける映画監督・作家の森達也さんに聞いた。
-法案反対を訴えてきたのに、自身のホームページで「実のところ意識のどこかで、もう通しちゃえば? 半ば本気でそう思っている自分がいる」と書いた。
「シニカルすぎるかなと思うけれど、2割くらいは本音です」
-その真意は。
「絶対に通してはいけないと思っています。でも、日本人はもっと絶望した方がいい。ドイツは改憲の際に国民投票を必要としない。理由をドイツ人に聞くと、『自分たちを信頼していないからだ』と。かつて世界でもっとも民主的といわれたワイマール憲法を掲げながら、ナチスを選択してしまった。彼らは自分たちに絶望し、その力量を見限ったわけです」
-集団の熱狂が判断を誤らせた。それは日本も同じだったはずです。
「でも、僕らは戦後一度も絶望していない。その背景には優越思想がある。アジアではナンバーワン、中国や朝鮮とは違う。そういう意識があったからこそ、戦後復興も高度経済成長もあった。しかし、いまやGDP(国内総生産)は中国に抜かれ、抜き返すことはないでしょう。国土も資源の豊富さも全然違うんだから当然。でもいまも差別意識が残っているから認めることができない。その軋(きし)みが、在日コリアンの排斥を主張するヘイトスピーチ(憎悪表現)などに表れていると思います」
-優越意識をほとんどの人が自覚していない。
「そうですね。そしてそれは、米国の仲間になりたい気持ちの裏返しでもある。なぜ安倍首相がここまでして秘密保護法や国家安全保障会議(日本版NSC)をつくり、改憲を目指すか。米側の意向だからです」
「もちろん米国には秘密保護法のような法律がありますが、常に情報を隠そうとする政府と情報開示を求める国民とのせめぎ合いがある。第3代大統領のジェファーソンは『新聞のない政府と、政府のない新聞のどちらかを選べと言われたら、私は迷わず後者を選ぶ』と言った。つまり、権力の腐敗や暴走を阻止するにはメディアが必要なんだと。合衆国憲法の修正条項には第1条に信教・言論、出版、集会の自由が定められている。知る権利は米国にとってもっとも大事なことなんです。米国並みの情報管理をと言うが、日米では前提がまったく違う」
-日本では法案の危険性にピンときていない人が多いように感じる。
「学生を見てもそうですが、関心が低い。よく耳にするのは『メディアが騒ぐのは、既得権益が脅かされるからだ』という意見。確かに既得権益です。だけど、メディアがどういう存在か。単なる株式会社じゃない。国民の生活、営みを守る存在でもある。そういう意識がないのだと実感しました」
「さらに日本人はルールを作ってもらい、規制された方が楽だという意識をもともと持っていると思う。同調圧力が働き、集団の意見に従おうとする。持論ですが、オウム真理教による一連の事件以降、日本の『集団化』は加速した。当然、はみ出すものは異端として激しくバッシングされる。弱みを見つけた瞬間に群がって『炎上』する」
-危機感があおられ、「集団化」が加速する。
「イラク戦争のときに日本が米国を支持したのは北朝鮮の存在が怖かったから。中国も含め、常に“外敵”がいる、と。東日本大震災も不安をもたらし、集団化を強めることになった。人々は強いリーダーが欲しくなり、それを自民党に期待した」
-メディアが果たした役割も大きかった。
「責任はメディアにもある。テレビを見たり新聞を読んだりして市民は考えるので、メディアがどう反応し、主張するかは重要です。いまになって秘密保護法の反対キャンペーンをしているが、じゃあ『ねじれ解消』は何だったの。『ねじれ解消』という言葉を使う時点で安倍政権の政策を支持したということ。アベノミクスも持ち上げた。こうなることは分かっていたはずです。疑問を持っていた記者はたくさんいたかもしれない。だけど読者や視聴者に受けるかという客商売の論理で判断され、あらがいも見えない。社会全体の流れに合わせてしまう」
-ヒステリックになり、判断を間違える集団の危険性をずっと訴えてきた。
「正直疲れた。同じことを何度も言って、自分でも飽きてきた。ただここで『一抜けた』は言えないし、言いたくない。いまが正念場だから。この法案が通ったら国が大きく変わるでしょう。大きな一歩を踏み出す。集団的自衛権の行使の容認、改憲へのカウントダウンが始まる。今回法案の成立を回避できたとしても、メディアを含め国民がこのままでは、すぐ同じことになる」
-どん底まで落ちなければ分からないでしょうか。
「落ちても分からないかもしれない。落ちるところまで落ち、気付いたとしてももう、はい上がれない。それも十分あり得る。危険な意見だと自分でも分かっています。でもね、ここで僕が秘密の範囲が不明瞭とか第三者機関が必要とか言ったところで、ほとんど意味をなさないからね。正論過ぎて」
「『通しちゃえば』なんて言いたくないけど、言いたくもなりますよ」
◇
インタビューから2日後の5日、特定秘密保護法案は参院特別委員会で強行採決され、成立にまた一歩近づいた。
◇
もり・たつや 映画監督、作家。1956年、広島県生まれ。代表作にオウム真理教信者を追ったドキュメンタリー映画「A」(98年)、「A2」(2001年)。近著に「『自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか』と叫ぶ人に訊きたい」。明治大学特任教授。57歳。
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『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、畠山理仁さん【アリバイづくりに使われた福島県民の怒り】と青木理さん【国会が「国権の最高機関」の座を失う】。
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■①『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 「原発事故避難者 3年目の冬」。ようやく開封できた。古是三春氏【山本太郎議員への安倍首相の答弁書で発覚 秘密を53もの機関が保有?】、「呆れたのは・・今年廃止された・・が挙げられていたことだ」
■②『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 石山剛氏【官邸側は受け取りを拒否 脱原発の署名838万人】、「官邸側は「内閣府へ持って行け」と受け取りを頑なに拒んだ。これは・・脱原発への願いの拒否である」。原発再稼働・輸出する気満々だ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899)
■③『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 石坂啓さん【風速計/ムカムカと吐きそう】、「石破幹事長のブログ・・安倍首相が怖いジョーク・・読売・・会長・主筆の部屋・・「それは特定秘密です」と。・・みんな笑うと思ったのだろうか。アタマ悪すぎないか」。同感(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237)
■④『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) /木村聡氏【満腹の情景第24回 水田と油田】、「しかし、少なくとも荒廃した休耕田や限界集落の耕作放棄地に比べれば、よほど農と結び付いた現場に見えた」。米からバイオエタノール
■⑤『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 畠山理仁さん【アリバイづくりに使われた福島県民の怒り】、「全員反対した公聴会直後に強行採決」、「公述人の一人・・「福島県の人に『私たちは日本人ですか?』と絶対言わせたくありません」。福島の声を踏みにじる行為(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237)
■⑥『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 青木理さん【国会が「国権の最高機関」の座を失う】、「参議院の元ドン、村上正邦氏も廃案を主張」「警察官僚利権の法案」「家族に主張してもテロ」「警察官僚は高笑いし、公安警察は権益拡大のための危険な玩具(おもちゃ)を手に入れる・・」
■⑦『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【大村アスカの政治時評/「渡邊主筆の部屋は特定秘密」なんて安倍首相の「冗談」? 質が悪すぎて笑えませんけど】、「そんな危うい、というか恐ろしい法案を審議している時に、あまりに浅はかで軽い冗談を飛ばすのである」・・
■⑧『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【大村アスカの政治時評/「渡邊主筆の部屋は特定秘密」なんて安倍首相の「冗談」? 質が悪すぎて笑えませんけど】、・・「安倍晋三とはそういう人なのだ。そういう人が首相でいいんですか」。「平成の治安維持法」をつくった総理(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79)
■⑨『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 伊田浩之氏【12・1「NO NUKES えひめ」に約8000人 裏切りとウソにまみれた伊方原発の再稼働は許されない】、「原子力規制委員会の更田豊志委員は『とても優秀な原発です、トップバッターです』とコメントした」。やはりね(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899)
■⑩『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 問山栄恵氏【なぜ沖縄の反対派議員たちは切り崩されたのか 辺野古容認の自民県連に高まる反発】、「県連は県政与党として今後、仲井眞弘多知事を説得する役目を担わされる・・県連は政府・党の圧力に屈したが、県民世論は県内移設に依然強く反対している」
■⑪『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 【新-わたしと憲法シリーズ アン・ライト 九条を世界に伝え歩く元米陸軍大佐・外交官】、「「もう戦争はしない」という憲法を持つからこそ 世界は日本を信頼し尊敬する」「九条で戦争を放棄したのだと宣言しているからこそ・・」。それなのに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/28f2776c14d6c2da79a0c4220d510a79)
■⑫『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 平舘英明氏【教育があぶない2013/「命令」と「処分」に抗う 礫の教師、奥野泰孝さん 大阪教育委員会「君が代」「口元チェック」の違法性を問う】。音圧計でも持ち出しそうな勢い、たかがウタに「口パク」禁止令・監視命令(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2252fd9141128687a0a307594aaf9cc8)
■⑬『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人vol.82/「絶叫デモはテロ行為」? びっくりですよ石破君~ 後の世代のために私たちは今何ができるだろう】、「こんな世の中に誰がした? そう二〇年後に私たちが問い詰められないように・・」
■⑭『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 山口正紀さん【「可視化つぶし」許さない報道を 村木さん体験記】、「村木厚子・・「無罪推定のはずなのに検察の言い分だけ伝える。非常に偏った報道でした」」「可視化が実現すれば不可能な、精神的拷問というべき取調べ」。郵便冤罪事件(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d219475afa2b49272cbbffc2d8efbbe1)
■⑮『週刊金曜日』(2013年12月6日、971号) / 田島泰彦氏【デモは「テロ」行為!? 石破発言で露わになった法案の危うさ】。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e80d574657d67602a1a5793a852da237)
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asahi.comの記事【秘密保護法案、映画人ら269人反対 吉永小百合さんも】(http://www.asahi.com/articles/TKY201312030272.html?ref=com_top6)と、
保坂展人さんの記事【「目配せ」でも成立する共謀罪と特定秘密保護法案】(http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201312020368.html?ref=comtop_fbox_d2、http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201312020368_01.html)、
そして、解説記事【(新ポリティカにっぽん)秘密保護法案、いまこそ再考を】(http://www.asahi.com/articles/TKY201312030244.html)。
最後に、東京新聞の記事【知る権利もメルトダウン 落合恵子さん憤り胸に反対運動】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013120690100153.html)。
(非)特定秘密隠蔽法が参院でも可決されてしまった。(矢崎泰久さん)「・・それでなくとも「違憲状態」にある国会が、こうしたデタラメな法律を審議する資格など、どこにも見当たらない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f15ad34b381cf38250f40df47c7ee7ea)にもかかわらず、「ウソをつく人達」である自公議員や翼賛野党議員が「治安維持法」を可決、または、可決をアシストしたわけである。彼/彼女ら議員に投票した人達は、どうも「騙され(続け)ることの責任」を問おうにも、その自覚は全くないようで、いくらその責任を叫んでも空しい・虚しいだけで、次の選挙が来ればまた過ちの繰り返しなのだろう。
保坂展人さんの記事によると、あの小泉純一郎氏でさえが「『平成の治安維持法』をつくった総理」と呼ばれることを嫌ったそうだ。「『平成の治安維持法』をつくった総理」安倍晋三首相や石破茂幹事長らの危険な「思い入れの強さ」で、戦争できる国へまっしぐら・・・。「「私たちの『知る権利』がメルトダウンしてしま」い、さまざまな権利が「民主主義国家」をメルトスルーし、どこに権利が存在するのかわからない状態へ。
それにしても、「第三自民党」公明党の議員の自民党議員化は目を覆うばかりだ。「平和」を願っているらしい「学会さん」らの心情や如何に。
『●閉塞の時代に: 安倍晋三首相の危険な「思い入れの強さ」』
「要するに都合のいい委員会を作り、自分の望む方向へと議論を
誘導してくれる委員を選び、消費税増税にしろ、TPPにしろ、
好き放題やっている訳。戦争を出来る国へと異常な「思い入れの強さ」。
その結果、以下のような世界を希求している」
『●『石原莞爾/その虚飾』読了 (2/2)』
「「手と足をもいだ丸太にしてかへし
万歳とあげて行った手を大陸へおいてきた
/・・・鶴彬は、こうした刺し貫くような反戦川柳をつくって逮捕され、
赤痢にかかって、手錠をかけられたまま、二十九歳で病死した」」
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201312030272.html?ref=com_top6】
秘密保護法案、映画人ら269人反対 吉永小百合さんも
2013年12月3日20時01分
【織井優佳】 高畑勲監督、降旗康男監督、山田洋次監督ら5氏が呼びかけ人となり、「特定秘密保護法案に反対する映画人の会」が3日発足した。4日間で264人が賛同し、法案の内容や拙速な国会審議を批判する声明を発表した。
賛同したのは大林宣彦監督、宮崎駿監督、是枝裕和監督、井筒和幸監督、俳優の吉永小百合さん、大竹しのぶさん、脚本家の山田太一さん、ジェームス三木さんら。撮影監督や映画館主、評論家らのほか、映画ファン約60人も加わった。
声明は「心ならずも戦争に対する翼賛を押し付けられた映画界の先達の反省に立ち、日本映画界は戦後の歩みを開始しました」とした上で、「『知る権利』を奪い、『表現の自由』を脅かすことになりかねないこの法案は、とても容認することはできません」と反対を表明している。
呼びかけ人や賛同者の一部のメッセージも公表。高畑監督は「安倍政権を生み出してしまったのが他ならぬ私たち国民自身であることに愕然(がくぜん)とせざるをえません」、降旗監督は「戦前、戦中の日本に戻らないように、ねばり強く抵抗していくほかありません」と記した。原田眞人監督は「公聴会を公然とセレモニー化したやり方にも憤りをおぼえます」と書いた。
■日本映画監督協会なども声明
日本映画監督協会など各分野の著作者でつくる5団体は3日、特定秘密保護法案の廃案を求め、共同で緊急声明を出した。
声明を出したのは同協会と日本児童文学者協会、日本シナリオ作家協会、日本美術家連盟、日本脚本家連盟。声明は「私たち著作者は、かつて国家による言論弾圧により、尊い仲間の生命を失った歴史を決して忘れることはできません」などとして、廃案を求めている。
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【http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201312020368.html?ref=comtop_fbox_d2、
http://www.asahi.com/and_w/life/TKY201312020368_01.html】
「目配せ」でも成立する共謀罪と特定秘密保護法案
文 保坂展人
2013年12月3日
大きな危惧の声が高まっている特定秘密保護法案が審議されている今、2005年の秋を思い出してみたいと思います。衆議院法務委員会では、「共謀罪」をめぐり与野党で厳しい議論を交わしていました。
8年前、共謀罪を新設する法案は3回も国会に提出されましたが、廃案になりました。当時は、小泉元首相による郵政解散によって与党が圧倒的多数を占めていたにもかかわらず、強行採決は総理官邸からの異例の指示で直前に直前に見送られました。
「小泉元首相発言を『原発ゼロ』の追い風に」(10月8日)でも紹介したように、官邸からもれ聞こえてきたのは「『平成の治安維持法』をつくった総理と言われたくない」というものでした。小泉元首相独特のカンと言ってもよいと思います。
当時、共謀罪はなぜ「平成の治安維持法」と呼ばれたのでしょうか。共謀罪とは「犯罪の概念」を根本から塗り替えるものです。犯罪は、心の中で芽が出る段階から、発育・成長して、次第に確固とした形をとる段階をへて、やがて実行へと至ります。これまでの刑事司法では、少なくとも、未遂か、実際に罪を犯した場合に罪を問われますが、「心の中の犯罪準備の意思」は処罰対象とはなっていませんでした。
共謀罪が特異な点は、犯罪行為に及ばなくても、「2人以上で犯罪計画を示し合わせた時」に犯罪として成立するいう点にあります。「共謀をしたこと」自体が罪に問われるため、8年前の政府は600以上の行為が犯罪に問われる対象として列挙していました。
私は、事件等で耳にする「共謀共同正犯での共謀」と「共謀罪の共謀」は同じ定義か、と国会でたずねたところ、答えはこうでした。
「2人以上の者が、特定の犯罪を行うために、共同意思のもとに一体と
なってお互いに他人の行為を利用し各自の意思を実行に移すための謀議。
共謀罪の共謀として必要とされる合意内容とほぼ同一と考えています」
(2005年10月21日、衆議院法務委員会・刑事局長答弁)
共謀の概念は同一だけど、「謀議」をへて成立する……。それも「特定の犯罪を実行しようという具体的・現実的な合意」が必要となるので乱用の心配はない、と政府は説明していました。
ところが、暴力団の拳銃所持をめぐる最高裁判所の決定(03年5月1日)に、「黙示的な意思の連携があり、共謀共同正犯に該当する」という判断がありました。暴力団の組長と一緒に移動するボディーガードとの間に特段の「謀議」がなくても、あうんの呼吸で共謀した、と解釈できるというものです。
すると、「謀議」を行なわない共謀も論理的にはありえるということになります。犯罪を実行する意思のあるグループが、その意思を一致させるには必ずしも言語による「謀議」を挟まなくてもいいということなら、サインは「目配せ」でも共謀が成立することにならないでしょうか。
そこで、私はあらためて、リーダーが「いよいよ時が来た」という顔で目配せしたら共謀が成立する場合もありえるのではないかと問いかけました。
「ケースによって合意ができる仲間たちであれば、目配せでも相手に
意思が伝えられるかなと思います」(05年10月25日、南野法相答弁)
南野法相が微笑みながら口にした「目配せ答弁」は衝撃的で、テレビで何度も報道されるなど、多くの議論を呼びました。その後、何度か法案修正の動きがありましたが、共謀罪は廃案になりました。
じつは、その共謀罪が特定秘密保護法案の中に盛り込まれています。しかも、大きな議論にはなっていません。元検事の落合洋司弁護士は次のように指摘しています。
「特定秘密保護法は、懲役10年または1千万円以下の罰金を科しており、
非常に刑罰が重い。特定秘密を漏らした公務員だけでなく、共謀や
教唆(きょうさ)、扇動をした者も含めたことで、処罰対象を市民側にも
広げている。
市民運動をしている人や取材者が原発や在日米軍、外交などに
関する情報を知ろうと、機密を扱う公務員に近づくことで、犯罪としての
疑いがかかる可能性がある。起訴されなかったとしても、
家宅捜索されたり、事情を聴かれたりすれば、人々の生活に支障が
生じかねない」(13年11月28日付東京新聞「私の疑問」)
重大な問題を多く抱えた秘密保護法案をめぐる議論に、共謀罪の危険性への言及が不足しているように思います。重い刑罰を課す法案にはしっかりした審議、あらゆる視点からの検証が不可欠のはずです。
身近かな自治体での仕事について書く予定をさしかえて、今回は少々固い原稿となりました。息苦しい社会にしないために、活発な議論が必要です。
参考:「共謀罪とは何か」(岩波ブックレット)
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201312030244.html】
(新ポリティカにっぽん)秘密保護法案、いまこそ再考を
2013年12月3日18時35分
民主党などの野党議員が額賀福志郎委員長(右端)に詰め寄るなか、
賛成多数で特定秘密保護法案を可決した衆院国家安全保障特別委員会。
左奥は森雅子・特定秘密保護法案担当相
=11月26日午前、国会内、越田省吾撮影
世の中もこの法案の危うさにじっとしていられないということだろうか、街に「反対」の声が響く。国会会期末は6日、圧倒的多数の与党と「すりより野党」によって成立してしまうのかどうか、特定秘密保護法案の参院審議が大詰めである。
■「平和」掲げる公明党が、なぜ?
それにしても、いったい公明党は何を考えているのだろうか。「平和」の党であることを誇りにしていたのに、「戦争」がちらつく法案にかくも血道をあげるなんて。
11月26日、この法案が自民、公明の与党とみんなの党の賛成で衆院を強行通過したその夜、明治大学で行われたジャーナリストのリレートークに参加した私は公明党への疑問を呈した。それが伝わったのか元参院議員の平野貞夫氏から電話がきた。
「1985年、中曽根内閣のときのスパイ防止法案に一番強く反対して
廃案に追い込んだのは公明党でしたよ。こんどの秘密保護法案は、
そのスパイ防止法よりも戦前の治安維持法よりもタチが悪い」
・・・・・・・・・。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013120690100153.html】
知る権利もメルトダウン 落合恵子さん憤り胸に反対運動
2013年12月6日 10時01分
激しい怒りを胸に、反対運動に奔走してきた。東京都港区で絵本店を営む作家の落合恵子さん(68)は「私たちの『知る権利』がメルトダウンしてしまう」と原発事故の炉心溶融になぞらえる。参院特別委員会で可決された特定秘密保護法案。穏やかな生活を奪いかねないことへの懸念と、民意を無視して成立に向け強行した政権への憤りが湧き出している。
東京電力福島第一原発事故以降、反原発を訴えてきた。「3・11で情報公開の大切さを嫌というほど味わっているにもかかわらず、世界の潮流を無視して逆行していくのが理解できない」と首をかしげる。
事故直後、放射性物質の拡散を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の情報は公表されなかった。「さらに隠蔽(いんぺい)体質が推進されていく。市民の命と安全に生きる権利に反する」。反対集会や記者会見のほか、国会を囲む「人間の鎖」にも駆け付けてマイクを握り、法案に異を唱えた。
法案では公務員だけでなく市民も処罰の対象になる。「見せしめにも、恐喝にも使える。どこまで拡大解釈されるかは、さじ加減ひとつ」。専門家を呼んで原発に関する勉強会を開いているが、その参加者も処罰の対象になる可能性があるのでは、と危惧している。
ごく当たり前の家庭で朝「行ってらっしゃい」と見送ったその夜、愛する人が理由も分からず帰ってこないという状況が起きるかもしれない。
「政府にとって都合の悪いことをしようとしたり、考えたり、話し合ったり。
それだけで網に掛けることは可能。私たちの精神生活や思想の
自由にも介入できる」
採決強行、市民団体のデモを「テロ」と同一視した石破茂自民党幹事長の発言…。反対の声を押し切る姿勢こそがテロ行為だと考えている。「みんなが(法案の危うさに)気付いてきた。これ以上声が大きくなるのが嫌なんでしょう。十分な議論をはしょって決めてしまおうという、そのやり方自体が民主主義に反する」
終戦の年に生まれた。中学生のころ、祖母に「なぜ戦争に反対しなかったの」と尋ねたことがある。答えは「みんなの目があった」「言った人間は捕まった」。その言葉が今の時代と重なる。
「あの問いかけをした世代として、自分なりの『落とし前』を付けたい」。次世代の子どもたちのために、原発事故を体験してしまった国の人間として、いまの大人の一人として。これからも諦めず、抗議の声を上げていくつもりだ。
(東京新聞)
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毎日新聞の記事【弁護団連絡会:飯塚事件など…再審開始目指し連絡会】(http://mainichi.jp/select/news/20131110k0000m040019000c.html)。
「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」・・・・・・に係わる弁護士たちが『九州再審弁護連絡会』を発足させたそうです。「裁判段階で未開示だった証拠を再審でどうやって開示させるかなどをテーマに議論」がされたようです。
冤罪事件が多すぎるし、再審の扉が異常に重すぎる。
「飯塚事件」、
『●『創(2009年11月号)』読了』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●手遅れ!! ~死刑のスイッチを押すことと死刑執行~』
『●和歌山県警科学捜査研究所の鑑定結果捏造事件と
和歌山毒カレー冤罪事件、そして死刑制度』
『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!』
「冤罪で死刑にしてしまった警察や検察、法務大臣、裁判官、
一体どう責任を取るのでしょうか。異例の早さで死刑執行が実施された
久間さん、一体どれほど無念だったことでしょうか。
被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為ではないでしょうか?」
『●『冤罪File』(2012年11月号、No.17)についてのつぶやき』
『●死刑存置賛成派と飯塚事件』
『●冤罪(その2/2): せめて補償を』
『●NNNドキュメント’13: 『死刑執行は正しかったのか
飯塚事件 “切りとられた証拠”』』
『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の
2008年10月28日朝、飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行』
「福岡事件」
『●『冤罪File(2010年3月号)』読了』
『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない』
『●飯塚事件の久間三千年さんと福岡事件の西武雄さん』
「大崎事件」
『●「「3.11」から2年③ 東北復興と壁」
/『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号)について』
『●知らなかった冤罪事件: 鹿児島大崎事件』
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【http://mainichi.jp/select/news/20131110k0000m040019000c.html】
弁護団連絡会:飯塚事件など…再審開始目指し連絡会
毎日新聞 2013年11月09日 18時39分(最終更新 11月09日 19時34分)
1992年に福岡県飯塚市で女児2人が殺害された「飯塚事件」など九州で起きた事件の再審開始を目指している弁護団が9日、「九州再審弁護団連絡会」を発足させた。有効な再審弁護の手法や検察側への対応を情報交換するのが狙い。
熊本県内の寺院で第1回会合があった。飯塚事件のほか、鹿児島県大崎町で79年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」、47年に福岡市で2人が射殺された「福岡事件」など7事件の弁護士ら約30人が参加。裁判段階で未開示だった証拠を再審でどうやって開示させるかなどをテーマに議論した。連絡会は年1回の会合を開くほか、随時連絡を取り合って情報を共有する。【山本太一】
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東京新聞の記事【容器落下リスク 1秒に1センチつり上げ 福島第一4号機 綱渡り作業開始】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013111902000121.html)とコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013111902000123.html)。asahi.comの記事【(もんじゅ君のエネルギーさんぽ)震災前から傷ついていた核燃料】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311210279.html)。
いまようやく未使用の燃料棒の取り出しの第1回が終わり、次の使用済み核燃料の取り出しは、さらに危険で、一歩間違えば、人は全く近づけなくなる。そこも第1回目を何とかクリアした。ホントに何とか無事に終わった。しかし、マスコミは、何か最初の第一段階が終わったかのような伝え方であるが、小さな小さな第一歩に過ぎない。この先、4号炉内の破損した可能性のある燃料棒、さらに、それ以上に困難な、どこに溶け落ちているのかさえ分からない1~3号炉の核燃料・・・・・・。気の遠くなるような長い長い道のりで、かつ、猛烈に危険な作業を完璧に、一つのミスもなく熟さなければならない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013111902000121.html】
容器落下リスク 1秒に1センチつり上げ 福島第一4号機 綱渡り作業開始
2013年11月19日 朝刊
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(※ブログ主注: 図面「福島第一原発廃炉に向けた現在の位置」の概要は以下の通り)
【事故収束=廃炉】
↑
◆建屋の解体
↑
◆1~3号機の溶融核燃料取り出し 【最難関】
↑
◆格納容器を修復して水張り 【最難関】
↑
◆1~3号機プールから核燃料取出し 【ほとんど白紙】
↑
◆4号機プールから核燃料取り出し 【現在】
↑
◆原子炉を安定して冷却
↑
事故発生
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東京電力は十八日、福島第一原発4号機の原子炉建屋上部のプールで未使用の核燃料四体を取り出し、輸送容器に移す作業を終えた。十九日に十八体を移した後、地上の貯蔵施設に移す。プールには千五百三十三体の核燃料があり、使用済み核燃料は完全に冷えていない。容器が落下して核燃料を損傷させると、外部に放射性物質を放出させる危険性もある。細心の注意が必要な作業が、今後一年余りにわたって続く。
この日の作業は、原子炉建屋五階に運ばれた輸送容器のふたを開け、プールに沈めることからスタート。午後三時すぎから、未使用の核燃料を収納枠から引き抜き、容器に移した。約四・五メートルある核燃料を損傷させないよう、一秒間に一センチ程度の速度で慎重につり上げた。水素爆発で落下したがれきはプールからほぼ除去されたが、細かい破片が核燃料と収納用の枠の間に挟まり、核燃料が抜けなくなる懸念もある。十八日の作業は順調に進み、核燃料四体の移し替えは午後七時前、無事に終わった。
輸送容器は二十二体を収容でき、十九日に十八体を詰め、その後、クレーンで約三十メートル下の地上に下ろし、専用トレーラーで約百メートル離れた共用プール建屋に移す。作業手順や方法を確認し、改善点を検証した後、次の取り出しに取りかかる。
今後、同様の作業を約七十回繰り返すが全ての核燃料がスムーズに抜けるとは限らない。途中で動かなくなった場合、ひとまずワイヤで固定するが、その後の対応は未定。容器を地上に下ろすクレーンは、停電しても容器をつかむフックが開かない設計で、つり下げるワイヤも二重になっているが、長期作業では想定外の事態が起きる可能性がある。
4号機から核燃料がなくなっても、1~3号機のプールには千五百体以上の核燃料が残り、炉内には溶融した核燃料がそのまま残っている。これらの取り出しを終えないと、事故収束とは言えない。廃炉工程全体でみれば、入り口に差しかかったにすぎない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013111902000123.html】
【コラム】
筆洗
2013年11月19日
英語のサスペンスの元来の意味は宙につるされた状態のことをいう。高くつるされた不安と恐怖。落ちたらどうなってしまうのか▼イブ・モンタン主演の映画「恐怖の報酬」(フランス・一九五三年)はサスペンス映画の傑作の一つに数えられる。大金で雇われた男たちは数百キロ先の油田まで大量のニトログリセリンをトラックで運ばなければならない。もしニトロに少しでも衝撃を加えれば爆発する。狭い山道、落石。死と隣り合わせの恐怖と緊張が続く▼それ以上に最悪の「サスペンス」を、日本人は見させられている。次から次へと登場人物を苦しめるアンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督も思いつかない設定だ。しかも現実である。東京電力は福島第一原発4号機の使用済みプール内の核燃料を取り出す作業を始めた▼クレーンの二重ワイヤで核燃料を一本ずつ、慎重につり上げて輸送容器に移し替える。プール内には細かいがれきも残っているという▼核燃料が何かに引っ掛かって落下しないか。もし、損傷したらどうなるのか。考えたくもない。「つるされた状態」のサスペンスを祈りながら見守るしかない▼「これは運搬に対する報酬ではない。恐怖への報酬なのだ」-。映画にこんなせりふがあった。ニトロを運ぶ男たちは恐怖の報酬を支払われる側だが、日本国民は恐怖を感じるだけでもちろん報酬はない。
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201311210279.html】
(もんじゅ君のエネルギーさんぽ)震災前から傷ついていた核燃料
2013年11月22日09時24分
■プールからの燃料取り出しが開始
こんにちは。もんじゅ君です。いよいよ18日からふくいち君での使用済み燃料取り出しがはじまったね。
ふくいち君4号機の燃料プールには、ちかづくだけで死んでしまうほどの放射線を出す使用済み核燃料が1331体、新品の核燃料が202体も入っているの。ぜんぶで1533体と、ふくいち君の各原子炉建屋のなかでいちばんたくさん置いてあるんだ。
■傷ついた使用済み燃料はもっと危険
量は多いけれど、1~3号機の原子炉からの燃料取り出しがどうやっていいかさえわからない状況なのにくらべて、こちらはまだ手順をふめば作業にとりかかることができるから、まずは4号機の燃料プールからはじまったんだね。
そうはいってもなかには変形しているものが3体あって、もしかするとつよい放射線が出るようなおそれもあるから、そういうものはべつの手順で作業していくんだよ。
■じつは震災前から破損していた燃料が
びっくりなのは、この11月15日にわかった「じつは震災のずっとまえから燃料が破損していた」というニュース。
1号機には292体の使用済み核燃料があるんだけれど、そのうち4分の1にもあたる70体が、まえまえから傷ついていたそうなの。細かな穴があいて放射性物質が漏れ出すなどのトラブルがあったんだって。
これ、もし震災前にひろく知られていたらきっと大騒ぎだったと思うんだ。どうしていまになって出てくるのか……、ほかにもあとからいろんなバッドニュースが出てくるんじゃないかと心配になっちゃうね。
■この冬から、風力も電力供給力に算入へ
ところで、今週の再生可能エネルギーのニュースは、風力電力が冬場の電力供給力に算入される、というおはなし。
よく、夏や冬の電力がたくさん必要な時期になると、「予備率は○%(=電気の供給のよゆうは○%ほどあるよ)」という言葉を耳にするでしょ。その計算をするときの分母にあたる供給量に、これからは風力発電も加算されることになったんだ。
■補欠あつかいからスタメンへ
これまでは「風力は安定してないから」という理由ではずされてきたんだけど、発電量も増えてきたし、政府としても「再生可能エネルギーをのばしていくぞ」という方針だから、それにあわせてカウントすることになったんだよ。これまで補欠あつかいされてきたのが、なんとかスタメン入り、って感じだね。
とはいっても最初のうちは数字をかために読んで、去年の風力による発電実績の1割である10万キロワットほどだけを供給力に足し上げるそうなの。
各地にあたらしい風車も建てられているし、供給実績も伸びていけば、じょじょに存在感も増していくんだろうね。
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『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
最も注目の記事は、森田実さん【安倍政権全面批判 独裁体制を固める安倍政権の行方 「剛強なるは必ず死し、仁義なるは王たり」(『古文真宝』)】と山口正紀さん【「秘密は秘密」の地雷原 特定秘密保護法案 メディアはどう報じたか】。
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■①『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 森達也さん【第93回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「・・中国に行った。目的の一つは南京大虐殺記念館を訪ねることだ・・未曾有の虐殺がこの地であった事実は変わらない」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/975446a99c5476c45cf69ecc680a08c1)
■②『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 森田実さん【安倍政権全面批判 独裁体制を固める安倍政権の行方 「剛強なるは必ず死し、仁義なるは王たり」(『古文真宝』)】、「安倍極右内閣の生みの親は民主党政権の野田首相」。「戦前の軍事国家」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/54674fb64b73597070171778bdea582b)
■③『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 山口正紀さん【「秘密は秘密」の地雷原 特定秘密保護法案 メディアはどう報じたか】、「「保守系」紙は翼賛記事に傾く」「批判報道は『東京』『毎日』が先行」。「秘密は秘密」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/688f9de94de2cbf265ad33165a806401)
■④『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 森住卓さん【「日本人」に届き始めた 沖縄・高江の不屈の闘い】、「国から訴えられた」「8歳の少女も狙い撃ち」「運動弾圧のためのスラップ訴訟」「沖縄は闘い続ける!」。『標的の村』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fd058d8517aa8e656646c79d09fa4ab7)
■⑤『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 東海林智氏【“岩盤規制を打ち破る”と豪語する安倍政権 ――世界で最も企業が活動しやすい国は“労働者が世界で一番する辛い思いをする国”】、「根っこは解雇の金銭解決」「民主党政権時代に進んだ規制強化の〝倍返し〟」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a82fd63987d6a656162f6e8b88afb99d)
■⑥『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 客野美喜子氏【再審開始を阻む 警察・検察の抵抗】、「ゴビンダさんの訴え」「有名無実化する「取り調べの可視化」」「再審規定は大正11年のまま」「司法制度改革には市民の意識改革も大切」。「徹底した冤罪の原因解明を」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25cfbe2a14b41322994f35c3c15a5364)
■⑦『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 【大谷昭宏の言いたい放題 降って湧いた小泉元首相の脱原発発言 再稼働を窺う自民党、霞が関に激震】、「発言は間違いなく本気 政局に利用せず、脱原発で各党が共闘を」、「オンカロの容量はたった原発二基分」「最終処分場は日本は不可能」
■⑧『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210) / 【events 三鷹事件再審を求める集い 12月6日(金)18時半~ ・・千駄ヶ谷区民会館・・斎藤潤一『約束・・』監督】。三鷹事件(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/841f9e268326a5e657b01b9889a5c0e3)、『約束』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8ca7f09d3e1a7878287a20c9ec3ab739)
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『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、粟野仁雄さん【福島県・飯館村で県発表の倍の数値に 初期被曝量は平均で7mSvも!?】と【大藤理子の政治時評/神頼み人頼み体質の日本人はいつ自覚するのか。私たちは被害者ではなく主権者だと】
[※: 本多勝一さんの『貧困なる精神』でマルコムXについてなど、
知っていた身としては、「ブラック企業」といった言葉を無批判に
転用・使用していたことを反省]
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5abe602c708ccb031fb14a9acc98dc97)
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■①『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 「就活のための○○○○企業対策講座」 。片岡伸行氏【公安調査庁が東京五輪で特別調査本部設置 秘密保護法なくても黒塗り】。十分秘密隠蔽できる現状で、この隠蔽法でトドメ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eec2d067b57ec87c2161c41c387a4d65)
■②『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 粟野仁雄さん【福島県・飯館村で県発表の倍の数値に 初期被曝量は平均で7mSvも!?】、「県や国が御用学者たちと一緒になって村民を欺く経緯は〝犯罪〟そのものではないか」。賞を貰えるほどの・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/797b8589b831181d286075dbc770c1ea)
■③『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 【福島みずほ〉対談〈佐藤優/日本版NSCとは「戦争指導最高会議」だ】、「警察が肥大化、社会を疑心暗鬼にし、国家を弱体化させる」「NSCと秘密保護法で戦争遂行国家になる」。戦前への回帰(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d3baddad8191e3fd916e7f82c57bbd21)
■④『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 取材班【STOP!「秘密保護法」11・21大集会 「廃案」を求めて一万人!】、「このままでは首相を取り巻く官僚が政府を牛耳り、治安官僚が支配する国家になる・・海渡雄一」。腹立たしいことに馬や鹿の耳には東風(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/688f9de94de2cbf265ad33165a806401)
■⑤『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 田島泰彦(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/971506e2ffcb9da364fc2098b209d9f9、http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2e3d95d5ba4ab46702523623d4b8dd04)氏【廃案しかありえない稀代の悪法 修正案でも法案の危険性は変わらない】
■⑥『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 【大藤理子の政治時評/神頼み人頼み体質の日本人はいつ自覚するのか。私たちは被害者ではなく主権者だと】、「戦争に負けても、原発事故が起きても、「騙された!」という被害者感情が一時膨れ上がった後はまた・・」。騙されることの責任(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc4e571fe8c3a2c5d50742ae0de4f0c7)
■⑦『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 伊田浩之氏【原子力規制委は「規制の虜」のままか? 巨大地震が迫る伊方原発と再稼働】、「平然とウソをつく体質」「最新の知見を無視」「規制庁が四電に助け舟」「西日本汚染の危険性」。原子力「すいすい推進」委員会(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/976cc2457ab8d171c1c6f19c9a356899)
■⑧『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 重見芳光氏【中村知事、再稼働に布石 愛媛県の専門部会に強力推進派】、「県の・・専門部会・・氏も加わっている・・氏は「プルトニウムの毒性は食塩と大差ない」とぶち上げて物議をかもした人だ」。いまや北大教授様(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/90b21e135cc77b9bca5b41d0fb3942ce)?
■⑨『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 伊田浩之氏【8割実話!『法服の王国』の著者 黒木亮氏が語る原発裁判】、「海渡雄一・・はこう語る。「伊方原発と志賀原発の訴訟が主軸です・・」」「ずさんな審査なのに敗訴」。志賀原発訴訟(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/47ba0313476b87281aa3693f86ef71c9)
■⑩『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 山秋真氏【新-わたしと憲法シリーズ 岡田和樹 上関原発を建設させないよう海で監視するカヤック隊員】、「原発反対行動を「妨害」だと中国電力が訴えるのは司法を利用した表現の弾圧」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e435036ea6a0b3e82459278c9e2b722e)
■⑪『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / すごい面子の写真、松本ヒロさん【写日記その21】、「左から私、石川文洋さん、鎌田慧さん、鈴木邦男さん。・・ピースボート三〇周年記念パーティーでの一枚」。(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6825289b60b19442e4ab8d25aab34a58、http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc790bd1d012a03bd8cb9b59626a68b2)
■⑫『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 矢崎泰久さん【発言2013】、「「特定秘密保護法」は明白に憲法違反である。廃案にならなければ、日本の民主主義は終焉を迎える。それでなくとも「違憲状態」にある国会が、こうしたデタラメな法律を審議する資格など、どこにも見当たらない」
■⑬『週刊金曜日』(2013年11月29日、970号) / 丸山昇さん【東京高裁判決で〝きわどい営業〟促進か NHKが申し込んでから2週間で受信契約が成立か!?】、「・・支払を義務付ける法制化はかつて2度も不成立に終わった・・ところが、義務化につながりかねないトンデモない高裁判決が出た」
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東京新聞の二つの記事【「殺傷目的以外でもテロ」 拡大解釈に現実味】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120202000113.html)、【修正4党 公約になし 秘密保護法案 国民審判経ず成立へ猛進】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120202000111.html)と、コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013120202000117.html)。『田中龍作ジャーナル』の記事【石破発言に日弁連反発 「市民活動も取り締まりの対象となる」】(http://tanakaryusaku.jp/2013/12/0008306)。
「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリ。
公約(TPP)していても平気で破る、公約していない重要法案をごり押しする、福島の声は踏みにじる、大声で抗議すれば「テロ」と罵る。選挙に通れば、沖縄選出議員を脅して、約束を撤回させる。子供にさえSLAPPを仕掛ける。誰も望んでいないのに、平和憲法を壊憲する。原発を廃炉にするどころか、再稼働・原発輸出を企む・・・・・・。一体自公議員や翼賛与野党に投票してしまった人たちは、「騙されることの責任」をどうとるつもりだろう。もしかすると、その責任の自覚すらないのだろうか?
『●子供にもSLAPPする国:
三上智恵監督・映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』』
『●SLAPPと原発、沖縄』
『●『標的の村』三上智恵さんインタビュー』
『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、騙す阿呆に、騙される阿呆』
『●政治家の耳には市民の反対の声は届かず: 特定秘密隠蔽法案が衆院通過』
『●どこに「民主主義」「世論の共感」?、
特定秘密隠蔽法: 反対・廃案の声は届かないらしい』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120202000113.html】
「殺傷目的以外でもテロ」 拡大解釈に現実味
2013年12月2日 朝刊
国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロとみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した。 (政治部取材班)
石破氏は、安倍晋三首相を支える自民党ナンバー2の幹事長で、影響力は絶大だ。一日になって、デモを「テロ」と例えたブログの表現は撤回を表明したものの、抗議活動を危険視する姿勢までは改めなかった。
法案では「テロ防止に関する情報」も特定秘密の対象としている。漏えいをめぐっては、漏らした公務員だけでなく、そそのかしたり扇動したりした市民も厳罰対象となる。
法案の「テロ」の解釈について、森雅子内閣府特命担当相ら政府側は「人を殺傷し物を破壊するための活動」と説明している。
だが、条文の解釈によっては、人を殺傷する目的がなくても「政治上その他の主義主張に基づき、国家もしくは他人に強要する」活動がテロとみなされる、と指摘する専門家は少なくない。石破氏の主張もこの解釈と同じで、テロの定義が拡大する恐れがある。
森氏は法案について国会審議だけを担当しており、成立後の役割は決まっていない。法案成立後、政権の意向で森氏の説明が覆る可能性がないとは言い切れない。
石破氏は講演で「周りの人が恐怖を感じるような音で訴えること」を批判した。「恐怖を感じた」という不明確な基準で、デモがテロ扱いされる解釈にもつながる。
石破氏は、自分たちに向けられた平和的な方法による主張を「テロ」と切り捨てた。法案が成立すれば、原発反対のデモを含め市民の訴えを、政権が「テロ」とみなして監視し、取り締まりをしかねない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013120202000111.html】
修正4党 公約になし 秘密保護法案 国民審判経ず成立へ猛進
2013年12月2日 朝刊
国民の「知る権利」を侵害する恐れのある特定秘密保護法案。参院で審議中の修正案をまとめた自民、公明、日本維新の会、みんなの党の四党は昨年末の衆院選と今年七月の参院選で、いずれも法案成立を公約に掲げていない。重要法案にもかかわらず、有権者の審判は経ていない。十分な国会審議をせず、成立だけを急ぐ姿勢に正当性はない。 (関口克己)
自民党は二つの国政選挙の公約に、外交・安全保障政策を協議する日本版「国家安全保障会議(NSC)」の設置は明記したものの、安倍政権がNSCと一体と位置付ける秘密保護法案は盛り込まなかった。
自民党が公約に合わせて発表した総合政策集には「情報保全・公開に関する法整備」と抽象的な表現はあるが、秘密保護法案という言葉はなく、具体的に何をしようとしているのか分からない。そもそも、自民党は総合政策集が公約なのかどうか曖昧にしている。
選挙戦でも、安倍晋三首相をはじめ党幹部が秘密保護法案に言及することはほとんどなく、そのため争点にならなかった。参院選後の秋になって、唐突に法案を提出したことから、選挙を有利に進めようと、世論の反発を招きかねない法案を意図的に隠したとの見方もできる。
法案に賛成する公明党に至っては、秘密保護法案だけでなく、NSCの設置も公約していない。選挙で有権者に説明しなかった法案の成立を急いでいることについて、説得力のある説明はない。
与党と法案の修正で合意したみんなと維新のうち、維新も公約に秘密保護法案を入れていない。
みんなは「政府全体の情報収集能力、情報漏えい防止策を強化」と、秘密保護法案に近い公約を掲げた。ただ、強化策が新しい法律をつくるのか、既存の法律の運用を厳しくするのかすら分からず、秘密保護法案をイメージすることは難しい。
十月十五日に始まった今国会でも安倍首相は開会時の所信表明演説で秘密保護法案に触れなかった。直後の各党代表質問でも「検討を進めている」と述べただけで、今国会での成立どころか、提出さえ明言しなかった。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013120202000117.html】
【コラム】
筆洗
2013年12月2日
安倍晋三首相が子どもの時、六〇年安保闘争デモをまねして「アンポハンタイ、アンポハンタイ」とふざけていたら父親の安倍晋太郎さんは、「サンセイといいなさい」とたしなめたが、祖父の当時の岸信介首相は「それをニコニコしながら愉快そうにみているだけだった」という。安倍首相の『新しい国へ』にある▼岸さんにそんな余裕があったかどうかはともかく、特定秘密保護法案の反対デモを「ニコニコ」とは見られない政治家がいる▼自民党の石破茂幹事長はブログでデモについて「絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」と書いた。デモもテロも同じ。ガンジー、キング牧師もびっくりしているだろう▼殺人や破壊行為によるテロと「表現の自由」による市民の主張であるデモを同じに扱うのならば、この国に少なく見積もっても数十万人単位のテロリストと「本質的に変わらぬ」人がいるということか。石破さんはそんな国の与党の首脳ということになる▼「糞(くそ)も味噌(みそ)も一緒」とはこのことで、国会周辺のシュプレヒコールに石破さんも冷静さを失ったのか、国民の声を敵視してしまっている▼ブログを続けてみよう。「己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう」。そっくり自民党に言い返せる。その通り、共感は呼ばない。
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【http://tanakaryusaku.jp/2013/12/0008306】
石破発言に日弁連反発 「市民活動も取り締まりの対象となる」
2013年12月1日 18:04
【秘密保護法の危険性を訴える日弁連の弁護士たち。
=1日、午後 新宿西口 写真:田中龍作=】
国会周辺で市民たちが連日、「秘密保護法反対」のシュプレヒコールをあげている。自民党の石破茂幹事長が自らのブログでそれを「テロと本質的に変わらない」と述べたことが国民の反発を呼んでいる。
日弁連は新宿西口できょう、「秘密保護法案」に反対する街頭宣伝を行い、「石破発言」を糾弾した。小田急デパート前の歩道は約1,000人の聴衆で一杯になった。
日弁連「秘密保全法制対策本部」の海渡雄一弁護士が石破発言の本質を指摘した―「大変なことです。私たちの市民活動も取り締まりの対象となるということを示しています」
「我々はテロリストではありません。正当なことを言っているだけです」と話すのは佐野善房・日弁連副会長だ。
山岸憲司会長は「大きな声を出してデモをしなければならないところまで市民を追い込んだのは、あなた(石破)たちではありませんか」と訴えた。
弁護士たちの街頭演説を聞くため埼玉から足を運んだ男性(会社員・50代)は怒りを隠せない―「国民を殺人者呼ばわりするのは許せない。石破幹事長や安倍首相が秘密保護法案に寄せる真意が見えた」。男性は奥歯を噛みしめるようにして語った。
【道行く人に「秘密保護法反対」のチラシを配る弁護士。=写真:諏訪都=】
《文・田中龍作 / 諏訪都》
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asahi.comの二つの記事【「絶叫デモ、テロと変わらぬ」 石破幹事長、ブログで】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311300290.html?ref=com_top6_2nd)、【石破氏ブログに批判の声 「政治家としての資質を疑う」】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311300366.html?ref=com_top6)。東京新聞の二つの記事【石破氏、絶叫デモは「テロ行為」 秘密法案めぐり波紋必至】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013113001002365.html)、【「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013120190071430.html)。
「静穏を妨げる」ということは、市民の声は届いているし、抗議する人々の姿は目には映ってはいるらしい。でも、声の中身や抗議の中身を本質的に理解できないのか、それとも、反対の耳から抜けて脳味噌には達していないのかもしれない。
「絶叫デモは「テロ行為」」ならば、選挙時の候補者名連呼はまだしも、右翼の街宣や「とある暴力集団」のヘイトスピーチの方がよほどの「テロ行為」じゃないのだろうか。特定秘密隠蔽法の本質を示す本音がポロリ。
もともと民意が届いているのならば、「絶叫デモ」という「テロ行為」も不要。「民主主義に従って理解者を一人でも増や」すこと、あるいは、「世論の共感」というのは、そっくり石破茂氏にお返ししたい。自公議員や翼賛野党に投票した有権者こそ、率先して「絶叫デモ」という「テロ行為」をしてくれないと、「騙されることの責任」の汚名を返上できない。
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201311300290.html?ref=com_top6_2nd】
「絶叫デモ、テロと変わらぬ」 石破幹事長、ブログで
2013年11月30日22時46分
自民党の石破茂幹事長は11月29日付の自身のブログで、特定秘密保護法案に反対する市民のデモについて「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」と批判した。表現の自由に基づく街頭での市民の主張をテロと同一視したことは問題になりそうだ。
石破氏はブログで「議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています」と紹介。「人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはない」とも批判した。石破氏は30日、朝日新聞に「ルールにのっとったデモを介して意見を言うのはかまわないが、大音量という有形の圧力で一般の市民に畏怖(いふ)の念を抱かせるという意味で、本質的にテロ行為と同じだと申し上げた」と話した。
◇
自民党の石破茂幹事長が、自身のブログで特定秘密保護法案への反対デモを批判した部分は次の通り。
今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が
鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、
左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、
多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を
呼ぶことはないでしょう。
主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、
支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為と
その本質においてあまり変わらないように思われます。
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【http://www.asahi.com/articles/TKY201311300366.html?ref=com_top6】
石破氏ブログに批判の声 「政治家としての資質を疑う」
2013年11月30日23時37分
特定秘密保護法案を大きな声で批判するデモは「テロ行為」なのか――。自民党の石破茂幹事長のブログに、デモ参加者や識者から怒りの声があがった。
「なんだ、これは」。29日のデモに参加した東京都世田谷区のパート、中山照章さん(60)は同日夜にツイッターでブログを知り、驚いた。「『法案は民主主義を壊すものだ』と訴えている矢先に、反対意見を狙い撃ちにしたい政権の本音が出た。反対運動が盛り上がってきて、焦っているのではないか」と話す。
「デモとは何か」の著書がある五野井郁夫・高千穂大准教授(国際政治学)は「人々が声をあげるのは、法案を承服していないから。(デモを)石破氏は『絶叫戦術』と言うが、やむにやまれず声を出しているのであり、テロ行為と変わらないというのは民主主義を愚弄(ぐろう)している」と指摘。そのうえで、石破氏の政治家としての資質にこう疑問を投げかけた。
・・・・・・。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013113001002365.html】
石破氏、絶叫デモは「テロ行為」 秘密法案めぐり波紋必至
2013年12月1日 01時02分
自民党の石破茂幹事長が11月29日付の自身のブログで、特定秘密保護法案に反対する市民団体らのデモについて「単なる絶叫戦術は、テロ行為とその本質においてあまり変わらない」などと批判していたことが分かった。「表現の自由」に基づく有権者の主張をテロ行為に例えたとして波紋を呼びそうだ。
石破氏は衆院議員会館の外で、法案の「絶対阻止を叫ぶ大音量が鳴り響いている」などと指摘。「ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう」とした。
(共同)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013120190071430.html】
「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視
2013年12月1日 07時14分
自民党の石破茂幹事長は十一月二十九日付の自身のブログで、デモ活動について「単なる絶叫戦術はテロ行為と変わらない」と指摘した。テロの定義をめぐっては、特定秘密保護法案の条文のあいまいさが問題視されており、弁護士などからテロの範囲が広がりすぎることへの懸念が示されている。法案の審議が続く最中に、市民の活動をテロと同一視した記述は批判を集めるのは必至だ。
石破氏は「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています」とした上で、「いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう」と指摘した。
さらに「主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべき。単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」としている。
特定秘密保護法案のテロの定義をめぐっては早い段階から議論となっている。法案は一二条で、テロについて「主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要し、または社会に不安もしくは恐怖を与える目的で人を殺傷し…(後略)」としている。
この部分は(1)「主義主張を強要する目的で人を殺傷」した場合と「恐怖を与える目的で人を殺傷」した場合がテロにあたるという解釈と(2)「主義主張を強要」した場合と「恐怖を与える目的で人を殺傷」した場合がテロ-の二通りの読み方ができる。森雅子内閣府特命担当相は(1)だと主張したが、石破氏の発言は(2)のように主義主張を強要しただけでテロになるととらえているように聞こえる。
法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している。
(東京新聞)
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asahi.comの社説【秘密保護法案―福島の声は「誤解」か】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、11月26日)、
東京新聞の記事【秘密保護法案 福島公聴会 与党推薦者も強い疑念】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013112602000121.html)、
『田中龍作ジャーナル』の記事【【秘密保護法・福島公聴会】全員反対 浪江町長「理解してもらえなかった」】(http://tanakaryusaku.jp/2013/11/0008272)。
最後に、東京新聞の社説【特定秘密保護法案 国民軽視の強行突破だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013112702000131.html)。
東京電力原発人災であんな大変な思いをした福島の人達でさえもアリバイづくり?、に利用されたようだ。無茶苦茶。
『●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が
伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」』
『●「「人間が近づけば即死──」特定秘密保護法が
隠そうとする、福島第一原発4号機の“不都合な真実”」』
「秘密より情報公開が重要ではないか――。そんな意見が相次ぎ、自民党の推薦者を含む全員が法案に反対」、「「情報公開がすぐに行われていれば低線量の被曝(ひばく)を避けることができた」・・」、「実例を目の当たりにしたからこそ、秘密が際限なく広がりかねない法案のあり方に疑問を投げかけている」・・・・・・。
アリバイ作りに利用され、猿芝居・デキレースにつき合わされ、またしても福島の人達は踏みつけられてしまった。
田中龍作さんの記事、「「特定秘密保護法」について国民の声を聞く、最初で最後(25日現在の方針)の公聴会を福島市で開いた。原発事故のあった福島であえて開催したところに政府の意図が見えた・・「傍聴したい人が外にいます。入れてあげて下さい」。懸命に訴える福島の女性。傍聴は政党の紹介なしに入場できない。額賀座長は一顧だにしなかった」・・・・・・、酷いものである。
馬耳東風な馬さんや鹿さんな政治家には反対を叫ぶ市民の声など聞こえないか、それとも、単に無神経なだけなのか?
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【http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup#Edit2、11月26日】
2013年11月26日(火)付
秘密保護法案―福島の声は「誤解」か
特定秘密保護法案を審議する衆院の特別委員会がきのう福島市で地方公聴会を開いた。
福島第一原発の事故は日本にとって近年最大の危機だった。その恐ろしさを肌身で知る福島の人たちは公聴会で、口々に法案への懸念を語った。
秘密より情報公開が重要ではないか――。そんな意見が相次ぎ、自民党の推薦者を含む全員が法案に反対した。
与党である自民、公明両党は、この事実を重く受けとめるべきだ。
「情報公開がすぐに行われていれば低線量の被曝(ひばく)を
避けることができた」
浪江町の馬場有(たもつ)町長は、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の情報が適切に公開されず、町民が放射線量の高い地域に避難した問題を取り上げた。
自民、公明両党の委員は「誤解がある」「今回の法案の対象ではない」と反論したが、そう単純な話ではない。
危急の時にあっても行政機関は情報を公開せず、住民の被曝につながった。その実例を目の当たりにしたからこそ、秘密が際限なく広がりかねない法案のあり方に疑問を投げかけているのではないか。
法曹関係者は公聴会で「(秘密の範囲について)拡張解釈の余地をきちんと狭めるべきだ」と指摘した。
特別委員会の審議で明らかになった、こんな事実もある。
福島第一原発の事故直後、現場の状況を撮影した情報収集衛星の画像を、政府が秘密保全を理由に東京電力に提供しなかったというのだ。
東電には秘密保全措置がないから、画像は関係省庁だけで利用した。代わりに商業衛星の画像55枚を4800万円で購入して東電に提供したという。
情報収集衛星は災害目的にも使われるはずだった。それが肝心のときに「秘密」にされた。
公聴会の出席者に自民党議員は「どうぞ信頼していただきたい」と述べた。どう信頼すればいいのか。反対意見を真摯(しんし)に受け止めるべきだ。
地方公聴会を、みんなの党、日本維新の会を含めた4党による衆院通過に向けたアリバイづくりにしてはならない。
福島県議会は10月、法案への慎重対応を求める意見書を出した。「もし制定されれば、民主主義を根底から覆す瑕疵(かし)ある議決となることは明白である」と訴えている。
与党はもう一度、考えたほうがいい。福島の人々の懸念は、ほんとうに「誤解」なのか。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013112602000121.html】
秘密保護法案 福島公聴会 与党推薦者も強い疑念
2013年11月26日 朝刊
衆院国家安全保障特別委員会は二十五日、福島市で特定秘密保護法案の地方公聴会を開いた。七人の公述人が意見を述べたが、与党側が推薦した二人を含め、全員が法案の慎重審議や廃案を主張。福島側には、東京電力福島第一原発事故で政府の情報公開が遅れたことに対する不信感が強く、国民の「知る権利」を一段と制限しかねない法案への批判が噴出した。 (横山大輔)
与党が推薦したのは、今も「帰還困難区域」を抱える福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長と、畠中信義いわき短大特任教授。
馬場氏は原発事故後、放射能拡散予測の公開が遅れたため、住民が放射線量の高い地域に避難した経緯を説明し「適切な経路を示してくれれば被ばくは防げた」と政府を批判。畠中氏は「知る権利」の重要性を指摘し「国民が判断するには情報が重要だ」と秘密保護より情報公開を進めるよう要求した。
与党側は馬場氏との質疑で「原発情報は特定秘密の対象にならない」との政府解釈を持ち出して理解を求めた。しかし、馬場氏は納得せず、原発施設の警備情報はテロ防止のため公表されないことを指摘。秘密が際限なく広がりかねない懸念から「どう絞り込むのか。慎重に議論を尽くすことが大切だ」と強調した。野党推薦の公述人からも「今ある法律で十分だ」「拡大解釈はしないというが、歴史を踏まえると権力は腐敗する」と反対論が相次いだ。
福島での開催は野党が求め、成立を急ぎたい与党が応じた。厳しい意見を受け、特別委の額賀(ぬかが)福志郎委員長(自民)は終了後の記者会見で「非常に濃密な意見交換ができた。与野党で議論して、まとめたい」と述べた。
<地方公聴会と参考人質疑> 国会法は、委員会が一般的に関心の高い重要法案を審議する際、有識者らから意見を聴くことができると定める。これを中央公聴会と呼び、予算案や予算関連法案の審議には開催が義務付けられており、公聴会開催は一般的に採決の前提とされる。
一方、地方公聴会は委員が地方に出向いて意見を聴くもので、正式には「委員派遣」という。公聴会の名が付くものの、中央公聴会とは異なり、法的に位置付けられたものではない。むしろ、利害関係者や学識経験者などの意見を聴く参考人質疑と似ている。
特定秘密保護法案をめぐっては与党は参考人質疑と地方公聴会を終えたことで「採決の環境が整った」と主張。野党側は中央公聴会も開くよう求めている。
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【http://tanakaryusaku.jp/2013/11/0008272】
【秘密保護法・福島公聴会】全員反対 浪江町長「理解してもらえなかった」
2013年11月25日 18:26
【浪江町の馬場有町長は憤りと落胆を隠せなかった。
=25日、福島市 写真:島崎ろでぃ=】
「衆院の国家安全保障・特別委員会はきょう、「特定秘密保護法」について国民の声を聞く、最初で最後(25日現在の方針)の公聴会を福島市で開いた。原発事故のあった福島であえて開催したところに政府の意図が見えた。
各党から選出された地元の7人が意見陳述した。
トップバッターの浪江町の馬場有(たもつ)町長は次のように話した―
「SPEEDIの情報が的確に公開されず、避難に活かせなかった。情報公開さえしてくれれば何らかの方法があった。東電と通報協定を結んでいたが守られなかった。我々は民主主義の拠り所である幸福追求権、生存権、財産権を全て侵害されている。人権を守って、情報公開してほしい。明るみに出せるところは出してほしい。もうちょっと慎重な対応をするべき。国民と論議を尽くすことが大切だ」。
二瓶由美子・桜の聖母短大教授は「まず、廃案にしてほしい」と切り出した。
「3.11以降、たくさんの情報が隠されていたのではないか、ここ(福島)で若い人々を教育していいのか思い悩む日々が続いた」。
二瓶教授は原発事故の際、東電社員の家族がバスで先に逃げたとされることに触れ「情報は流れている所には流れているが、私たち愚民には与えられないのではないか?それが懸念される」。教授は官僚や政府トップによる情報独占の危険性を指摘した。
【「傍聴したい人が外にいます。入れてあげて下さい」。
懸命に訴える福島の女性。傍聴は政党の紹介なしに入場できない。
額賀座長は一顧だにしなかった。=写真:島崎ろでぃ=】
原発関連会社の名嘉幸照社長の陳述にはド肝を抜かれた。情報隠ぺいの多い原発政策を擁護するのかと思っていたら、その真逆だった。
「原発労働者が原発について家族にも話せない状況が続いてきた。それが安全神話を生み取り返しのつかない事故につながった」。
「私は沖縄県出身だが、米軍事故では何も知らされなかった。“ 私達は日本人ですか? ”といつも問いかけて来た。福島県の人にも“ 私達は日本人ですか?”と言わせないで下さい」。名嘉社長は体の深奥から言葉を絞り出すようにして訴えた。
陳述人7人全員が「特定秘密保護法に反対する」と宣言した。
公聴会終了後、額賀福志郎座長(自民)、国家安全保障特別委員会の中谷元・与党筆頭理事らが記者会見を開いた。
「地元陳述人は原発災害における情報公開と国民の生命・財産を守る特定秘密を若干混同していたが整理できた」。額賀座長は自信をのぞかせた。
“ 国民が心配する情報隠しと、国が守ろうとする特定秘密は違うのだから、通過させても構わないだろう ” といわんばかりだ。政府が福島で公聴会を開いた意図がここにあった。
【国家安全特別保障委員会・福島公聴会。
中谷元・与党筆頭理事(右端)は記者会見で「原発で秘密指定の
対象となるのは警備」と強調した。=写真:島崎ろでぃ=】
ところが浪江町長にぶら下がり記者会見で話を聞くとそうではなかった。「(特定秘密の)範囲が広すぎる。テロ防止の名目で(原発)事故隠しをされたら困る」。
「理解してもらえたか?」と記者団が聞くと「理解してないんじゃないかな。表情を見る限り」。浪江町長は肩を落とした。
「中央でも公聴会をすべき。2週間やそこらの審議で済むことではない。国民の安全保障に関わる問題なのだから」と続けた。
公聴会開始前、幼子を背負った母親が受付に現れた。「秘密保護法にイヤと言いたいんですけど、私たちは言えないんですか?子供のためにもすごく心配。何か分からないで知らずに触れる恐れがある。議員さんにもぜひ伝えたい」
母子はたまたま公聴会会場のホテルに投宿していたのだった。安倍政権は国民の心配をよそに猛スピードで「特定秘密保護法案」を成立させようとしている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013112702000131.html】
【社説】
特定秘密保護法案 国民軽視の強行突破だ
2013年11月27日
広く疑念の声があがる特定秘密保護法案が衆院の本会議で可決した。巨大与党が力ずくで、渦巻く反対論をねじ伏せたのだ。強行突破は看過できない。
福島で二十五日に開かれた地方公聴会は、いったい何のためだったのだろう。首長や学者ら七人が意見を述べたが、賛成者は一人もいなかった。「慎重に、国民のために議論を尽くすことが大切だ」「外国の信頼よりも、国民の信頼を得るべきだ」-。もっともな意見が続出した。
とくに原発事故で放射能の拡散予測が隠された体験があるだけに、「一番大切なのは情報公開だ」と語った人もいた。
◆数の力でのおごりだ
その翌日に衆院の本会議で、一部野党との修正協議を経た法案が、駆け足で可決された。つまり、福島の公聴会はたんなる“儀式”にすぎず、与党は耳をふさぎ、尊重もしなかったのだ。あまりに乱暴である。
さまざまな危うさが指摘される秘密保護法案であるため、報道各社の世論調査でも「慎重審議」を求める意見が、60%台から80%台を占めていた。国民の声すら軽視したに等しい。
与党は圧倒的な数の力におごっている。修正案に加わった日本維新の会さえ、この採決には退席した。この強行可決をあえて暴挙と呼ぼう。
修正案自体も評価に値しない内容だ。秘密の有効期間は最長三十年だったが、「六十年を超えることができない」という規定が加わったため、「六十年原則」の方が幅を利かせる恐れがある。
その場合も七項目の例外が設けられていて、中には「政令で定める重要な情報」という、あいまいな言葉が挿入されている。これでは半永久的に国民から重要情報が遮断されてしまう。
◆議員こそ反対の先頭に
特定秘密の指定や解除などについて、首相が「その適正を確保するため(中略)指揮監督する」という条文も、効力を発揮しないだろう。首相は行政機関の「長」の上に存在する「長」であるから、公正な審判役たりえない。
約四十万件とも見積もられる特定秘密の膨大な文書に対し、首相がいちいち目を通すはずもない。全くの空文である。
有識者会議もたんに基準を示すだけの存在だ。本当に実質的な秘密に値するかどうかのチェックは、司法権さえからも受けない仕組みなのだ。
付則では「独立した公正な立場において検証し、監察する新たな機関の設置」が書かれた。だが、あくまで検討事項にすぎないし、具体的な中身も不明である。法案が抱える欠陥を補えるとは到底、期待できない。
国会への特定秘密の提供も付則に記されたものの、その方策はやはり検討事項にとどまる。この法案が国権の最高機関さえ素通りし、官僚機構が情報支配を進める原点に変わりはないのだ。
問題のありかは特別委員会の審議を経ても山積している。衆院本会議で可決・通過したので、次は参院に移る。もっと議論して、廃案に持ち込んでほしい。
とくに憲法の観点から疑念が持たれている点を重視すべきである。国民主権や基本的人権、平和主義の三大原則から逸脱していることだ。
いわゆる「沖縄密約」や「核密約」などの問題は本来、活発に議論されるべき国政上の大テーマである。これに類似した情報が特定秘密に指定されると、国民は主権者として判断が下せない。
国会議員といえども、秘密の壁に阻まれてしまう。仮に情報を得たとしても、政策秘書や所属政党に口外すると、処罰対象になる。議員は院内での免責特権があるものの、国会追及はとても期待はできないだろう。
国政上のテーマについての言論を封じ込める法案とは、ほとんど情報統制の世界に近い。国会議員自身の問題でもある。どれだけの議員が、この深刻さを理解しているか。本来は議員こそ反対の先頭に立つべきなのだ。
軍事面に過度に傾いている法案であるうえ、安倍晋三内閣は来年にも集団的自衛権の行使ができる「国家安全保障基本法案」の提出をめざしている。平和主義とも相いれないはずだ。
◆三角形は美しく保て
特定秘密の取扱者は、飲酒の節度や借金などまで調べ上げられる。調査は親族にも及ぶ。人権上の懸念が持たれるのも当然だ。反原発運動など、さまざまな市民活動の領域まで、公権力が監視する心配も濃厚だ。
行政権だけが強くなる性質を持つ法案である。民主主義の三角形を美しく保つためにも、あらためて反対表明をする。
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