休み明けでボケーッとしています。
冬の間、丸坊主にされていた「こざと公園」の葦原に夏姿が戻りつつあります。
先週から葦の葉陰に隠れてギシギシ、ケシケシという小鳥の啼き声がし始めていましたが、連休明けの今日はかなり本格的になっていました。
行行子(ヨシキリ)です。
夏になると中国南部から渡ってくる渡り鳥です。
今年はまだ啼き声だけで姿を見ていませんが、大きさは雀大で、雀よりは細身、赤っぽい身体をしています。
啼くのは♂で、♀よりひと足先にやってきて営巣地を確保し、ここは自分の縄張りだと主張しているのだそうです。
小さな身体のくせに、啼き方はオーバーです。鳥の雛が餌をねだるときのように、真上を向いて口を大きく開き、ギシギシ、ケシケシとやります。
漢字を当てる場合は葦切、あるいは葦雀ですが、その啼き声がギョシギョシギョギョシと聞こえることから行行子(ぎょうぎょうし)とも書きます。スズメ目の鳥なので、葦原雀と宛てることもあります。
今日は肌寒い一日でしたが、暑いと感じるようになると、一気に数が増えます。それぞれが縄張りを主張し合うのですから、いっときも黙っていることがない。夜でも遠慮なしです。
ジョッジョッとやっているかと思うと、接近戦になったのか、ギシギシ、ケシケシと声の掛け合いが始まる。しかも、そこらじゅうで接近戦です。ゲゲゲと蛙の声を高くしたように聞こえるときもあります。まあ、どちらにしてもうるさいことこの上ない。
「葦」の字を「吉」に替えて、「吉原雀」と書けば、吉原の遊郭に出入りして、その内情に詳しい者という意になりますが、どことなく知ったかぶりを莫迦にする意味が隠されていて、褒め言葉ではありません。
素見客、すなわち遊女や物をただ見るだけで何も買わないこと、あるいはその人も「吉原雀」といったりします。つまり、冷やかし……。
吉原雀のくちばしを閉じる、という言葉があるぐらいですから、人と鳥、両方ともうるさくて敵わない、ということなのでしょう。
こどもの日も過ぎたのに、鯉幟はたたまれないままです。
昨日今日と雨模様なので、乾いてから、ということなのでしょうか。それとも、不況で人はあまっているというのに、ボランティアで夜桜見物の提灯を吊したり、鯉幟を揚げたりしている近隣の商店会は人手が足りないのでしょうか。