今朝、通勤途上で桔梗の花が咲いているのを見ました。千葉県民となってそろそろ丸五年。我がベランダと花屋以外では県内で初めて見た桔梗です。
今日は第四土曜なので出勤でした。
そこに花があることは数日前から知っていたのですが、朝のうちは日陰になって暗い民家の生け垣にまぎれているのと、私が通るところからは少し距離があるので、咲いているのはてっきり紫陽花(アジサイ)だと思っていたのです。
市川大野の駅から歩いて行くと、この桔梗の花に出会う手前に、同じような色で、花が大ぶりの紫陽花が咲いているのを目にしていたので、余計そう思い込んでいました。
私は視力が左右とも0点台しかありません。おまけに乱視で、遠視気味でもあります。しかし本を読んだり、パソコンに向かうとき以外は眼鏡をかけません。もちろん容貌を慮ってのことではありません。ただただ面倒に思うからです。
目が急激に悪くなったのを自覚した十五年ほど前、初めて眼鏡を誂えました。
それまでサングラスしか縁のなかった私は、眼鏡に関するポリシーも何もなかったので、眼鏡店に薦められるまま、遠近両用眼鏡を買いました。乱視が入っているので、随分高い買い物になりました。
使い慣れぬというのは始末が悪いものです。ちょうど新聞の大文字化が始まるころでもあったので、明るいところで読む限りは、あえて眼鏡を必要としませんでした。
当時は仕事でワープロを使っていました。いまから思うと、非常に大きな機械で、一昔前のデスクトップ型パソコンと同じ大きさがありました。プリンタもモノクロ専用なのに、いま使っているカラープリンタの倍ぐらいの大きさがありました。
一般の人が使っていたのはポータブルのワープロです。いまのノートブック型パソコンを二回り大きくしたほどのもので、キーボートとモニタ、プリンタまで一体化されていました。そのぶんモニタが小さく、5~6行ぐらいしか表示されません。
私の場合は一行40字×30~40行が一画面で見えないと具合が悪かったので、用いるのはモニタが別になったデスクトップ型を使うしかありませんでした。横置きにした本体の上にモニタが乗っかっている形態ですから、一体型と比べると、モニタはかなり高い位置にあります。
キーボードとモニタが接近しているか否か。
たいした違いはないように思えるかもしれませんが、遠近両用眼鏡の観点から見ると、非常に大きな問題を孕んでいました。
遠近両用眼鏡は「近」が下、「遠」が上です。ポータブルなら目をほんの少し上げ下げするだけで、両方見ることができますが、私のワープロでは、キーボードを見ている首の角度で目を上げたのでは、モニタは「遠」のレンズで見ることになるので、裸眼で見るより始末が悪いことになります。
ちゃんと見るためには目を上げ下げするだけでは駄目で、首を上下させなければならないのです。
当時はワープロに向かうのが仕事-という仕事をしていましたから、一日に十六時間! もワープロに向かっていることもありました。そうなると、首の上げ下げは結構厄介で、厄介だけならいいけれども、十六時間もやっていた日には目が疲れるだけでは済まない。
結局、遠近両用というのはどうにも具合が悪いという結論を得て、「近」専用の眼鏡をつくることになりました。
遠視気味ではありますが、猟師をなりわいとしているわけではなし、遠くのものがはっきりしなくても、とくに困るわけでもない。
眼鏡が欠かせないという状況はワープロに向かうとき、本を読むとき、何か書くときぐらいなものですから、必ずしも遠近両用を誂える必要はなかったのです。
正月に箱根へ行ったときは、景色も見なければならんと思ったので、遠近両用も持って行きましたが、普段の生活では「近」の眼鏡さえあれば、不便に感じることはありません。
で、自然と遠近両用眼鏡はお蔵入り気味になっています。
???…。
余計なことを書き過ぎました。
道を歩くときは眼鏡を用いないので、せっかく桔梗の花が咲いていても気づかなかった、ということをいいたかっただけです。
桔梗のある民家の手前、道端に咲いている紫陽花です。
昼食を買いに行ったスーパーで、こんな即席ラーメンを見つけたので、買ってしまいました。
フンドシ(書店用語ですが)に「懐かしい味」とあったので、確かに懐かしいような感じがして、買ってしまいましたが、多分このメーカーのものは……いままで買ったことはないどころか、目にしたこともありません。
家に帰ってとっくりと見ると、東京拉麺というのは会社名でもあります。発売元は栃木県足利市……と、ありました。