あきここの豆だいふく

VIVA 日常の嗜好品

『古道具 中野商店』 川上弘美著

2009年06月23日 | 
久々に川上さんの長編読みました。

川上さんの作品は『センセイの鞄』でものすごく好きになって、それから気になるものは少しずつ、雑誌クウネルの最後にある短編も欠かさず読んでいます。
本はどれを選んだらいいか分からない私、から、川上さんの作品は読む楽しさを教えてくれた作家さんのひとりであると言っても過言ではありません。

この頃になってやっと「あ~川上さんだ」「カワカミワールド」だ、と言うことが分かってきました。そんな自分が嬉しいな。

この作品もまさにカワカミワールドでした。
なんだか、つい、口に出してしまって、反芻して、客観視して、納得して。そんな感じの世界。

そして、たまにエロい。
びっくり!

とりとめもない空間であるのに、あとからするととても特別。
そんな世界の住人のひとりになることができました。

やっぱり、本はいいな。瞬時にその世界へ連れて行ってくれる。

 *

文庫版の扉裏。
作者紹介の川上弘美さん。かわいいです。
こんな、エロかっこいい、そしてかわいい大人、なってみたいですね。(なんか変な願望?)

『この世でいちばん大事な「カネ」の話』 西原理恵子著

2009年06月23日 | 
西原さんのマンガや作品を時おり本屋さんで見かけますが、見た目のキョーレツさでつい一歩引いてしまって今まで手にしたことがありませんでした。

今回は、だんなの人が本棚に置いていたので「ふぅぅん。こんな本もあるのか~」とぱらぱらと読んでみました。
普段読むのが遅い私でもマッハな勢いで読める本でした。

この本、”よりみちパンセ”というシリーズで思春期の男女をターゲットにした、「世の中ってこうなんだよ」シリーズと言う印象をうけました。(あまりよく知らないのでごめんなさい)

西原さんの幼少期から大学、イラストレーターになるまでの「カネ」の話、そして自分の食い扶持は自分で稼げるようになってからの「カネ」の話が書いてあります。

そのまんま「カネ」を通して、世の中を見ているお話。

そう。お金の話って「はしたない」ってよく言われるけれども、私も、そんなにはしたないことだとは思っていない。ま、話したくないことを無理やり聞くようなことはもちろんしないけど、聞かれたことには(もちろんオフで)自分の価値観で答えたいな~と思っている。

小さい頃にお金のことで苦労したつもりはないんだけど、やっぱり小さいなりに自分ちのお金の事情を心配していたからかな。
大事なことだから「はしたない」だけで隠してしまわないで、もっといろいろ考えよう!と言うことをはっきり言ってくれているので、スッキリしました。
そういう人もいるんだ、って。なかなかいないんだよ、そういう人はね。

さて、食い扶持稼ぐぞ~!