普段はどうしても、目的をきちんと持つことが大切、というような考え方をしがちです。
男性の方が目的志向が強いようにも感じます。いわゆるウィンドウショッピングを好きな女性は多いようですが、男性は買うものを決めて出発し、時間をかけずに買う方が好きな人が多いのではとも思います。
研究を指導する場合においても、目的をしっかり持つことは重要であると私は思いますし、研究プロジェクト自体の目的を明確に意識することや、月単位、週単位などの小さい目標をしっかり設定することも重要である、と指導もしています。
一方で、人生に目的などあるのでしょうか。
生まれてきた意味もきっとあるのでしょうし、人類という種や、私の場合は日本人、が続いていくことに貢献すること、が目的なのだろうとは思います。
先週の金曜日、6月17日(金)は、土木学会の「ことばの講座」に生徒として参加しました。普段から親しくしている有馬 優さんが先生です。私も日常から言語や言葉にはそれなりに関心を持って生きてはいますが、話しことばのプロから基礎を教えてもらう時間は、非常に心地よい時間でした。私なりにこの講座に対する目的もあるのでしょうが、純粋に心地よい時間でした。
ことばの講座の後、先生の有馬さんや受講生たちで少しお茶をした後、ジムで1500m泳ぎました。ここのところ週末もほとんど仕事が入っており、疲れも溜まっているように感じ、泳ぎ始めはややぎこちなかったのですが、だんだんと体もほぐれてきて、中盤から終盤は快適に泳げました。目的も何も無く、無心でただ泳いでいる状態が気持ちよい、という私の好きな状態でした。
明確な目的を設定していなくても、ただ楽しい、ただ心地よい、という時間はとても幸せな時間です。
研究の打ち合わせやら、ジョギングしているとき、通勤でたくさんの階段を上っているとき、防災研究拠点の業務の打ち合わせをしているとき、読みたくて本を読んでいるとき、あまり追い立てられずに早朝にお弁当を作っているとき、どんな時間であっても、「ただ楽しい、ただ心地よい」と感じることは可能で、そうであるとストレスもあまり感じず、その時間が終わったときの充実感も高いと感じます。
全く無目的に日々を生きる、ということは難しいと私は感じますが、自分で勝手に設定した目的に縛られることなくリラックスした状態で過ごす、ということには魅力を感じます。
50歳を目前にした49歳の、生活習慣を大幅に改善して3か月近く経過した段階での心境です。
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