この日は、森を攻めるつもりでした。
航空写真で適当にみつけた森へ向かいましたが、予想外に切り開かれてました。
一部ではすでにサトウキビ畑になっており、おそらく一年後には一面のサトウキビ畑が広がっている様相でした。
宮古島の森林面積の低さは異常です。
島の面積自体がかなり限られるので、人口が増えれば開墾を進めざるをえないのは理解できます。
でも、森林を残さなくてよいのか。
もともとの植生をここまで少なくしてしまってよいのか。
すべて人間の都合です。
もともと森林環境に住んでいた生物たちにとっては、迷惑以外の何物でもない。
亜熱帯の森は基本的に金を生みません。
人間の食べ物も供給してくれない。
人間にとっては役に立たない。
けど、そこを住処としてきた生き物たちがいるのです。
せめて、面積の2割くらい、原住の生き物たちの安住の地として残してあげてほしい、とは、大和人の勝手な言い分なのでしょう。
家族を養うため、子どもを進学させるため、世界でそこにしかない生態系が跡形もなく消えてゆく。
こういうシチュエーションこそ、政治の出番だと思うのですが。
今、僕にできること。
それは、残されたものについて、知り、理解し、記録し、その大切さを噛み締め、他の人に知ってもらうこと。
と、言いたいところですが、今の僕はただの観光客であり、滞在時間も短く、現地の自然に対する理解も浅く、現地の社会にも疎く、限られた視点から言いたい放題言っているだけのモノ好きです。
愚痴はさておき、その森の先の海が気になった。
そこへ降りてゆくための小道が一本。
ひどい荒れ道のようだ。
軽自動車でいけるだろうか?
行けるところまで行ってみよう。
レンタカーだし、無理はすまい。
そろりそろりと降りてゆきました。
広がるはすばらしい宮古島の浜と海。
入らねば。
入ると、リーフ内は一面のソフトコーラル。
リーフエッジまで着くと、急斜面で先が見えない深みがありました。
すばらしい珊瑚の群落がそこにありました。
あまり見栄えのするものではありませんでしたが、群落としてはすばらしい。
巨大なソフトコーラル。
幅10m、流さ50mくらいはありそうでした。
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珊瑚の種類も豊富。
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デバスズメダイの群。
久しぶりに会いました。
小規模で、あまり絵になりませんでしたが、うれしい。
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ハマクマノミ。
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カクレクマノミ。
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しつこくアタックをかけたのですが、すべてかわされ、いい作品は得られず。
撮影に1時間くらい付き合ってくれてありがとよ。
迷惑かけてごめんね。
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ウミヘビ。
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撮り方によっては、八重備瀬に劣らぬクオリティ。
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運がよければ、デバスズメダイと枝珊瑚のよい写真を撮れそう。
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ウツボくん。
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ハマクマノミちゃん。
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リーフ内のソフトコーラル。
北谷の砂辺のお花畑けみたいな感じです。
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海から出ると、時刻は14時半を過ぎていました。
これが今回の宮古島訪問で最後のシュノーケルになると思ったので、ちょっと無理をしました。
シュノーケル道具一式をこの日、宅急便で送り返すつもりだったのですが、土曜日だったので、郵便局本局の営業時間内(15時まで)に間に合わず、自分で持ち帰ることになったのでした。
昼飯を食いに向かう途中で見かけたサトウキビ畑。
宮古島なら、僕のイメージするサトウキビ畑の写真を撮れるような気がします。
しっかりと時間をかけて探せば、ですが。
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サトウキビ畑の開墾について、批判的なことを散々書いてしまっていますが、サトウキビ畑自体は好きです。
そう言えば、最近、森と海の生態系の緊密な繋がりについてよく耳にするようになりました。
森から豊かな栄養が、河川を通じて、海に供給され、海が豊かになると。
沖縄本島では、環境アセスメントを全くしない森林の無計画伐採によって、海へ赤土が大量に流入して、それがリーフの生態系を破壊することが問題となっています。
でも、宮古島には基本的に河川がない。
開発による海への影響は少ないのでしょうか?
夜、別の森を攻めようと思っていたのですが、疲れの前に撃沈。
眠ってしまいました。
やはり体力不足が足を引っ張りまくった宮古島行きでした。
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