EQ6proでオートガイドをする場合、僕が知っているのは以下の二つの方法です。
(1) Synscanハンドコントローラを使う方法
(2) Synscanハンドコントローラを使わず、EQ directケーブルを使用する方法
僕の場合、パソコン側の制御ソフトはステラショット(とEQ ASCOM)だけを使用していました。
現在は天体の導入にステラショットを、オートガイドにはPHD guiding (PHD guiding 2ではない)を使用しています。
ガイドカメラはQHY5L-Ⅱを使っていましたが、オートガイドがなかなかうまく行かず、試行錯誤する過程で、同好会の友人よりLodestarを譲っていただき、今はQHY5L-Ⅱと併用しています。
(オートガイドがうまくいかない原因を絞り込む過程で、ガイドカメラの故障も疑ったわけです。その場合、ガイドカメラが2台あった方が、検証の効率がよい)
下の写真がEQ6proの基盤の表側。
各種接続端子のポートがあります。
Hand controllerポートがRS232ポートシリアル9ピンのメス
auto guiderポートがモジュラーケーブル 6極6芯(電話線ともいう)。
モジュラーケーブル6極6芯のポートが、「EQ6pro本体のauto guiderポート」と「Synscanハンドコントローラ」と「ガイドカメラ(QHY5L-ⅡとLodestar)」の3箇所にあるため、最初は混乱しました。
「モジュラーケーブルをどことどこにつなぐんだっけ?」
と真っ暗な山の上で悩んだものでした (^_^;)
僕の場合、観測と観測の間が数ヶ月開くことが珍しくなく、しかも、独りでやることが多かったため、大きな勘違いもしました。
僕は、オートガイドについて、以下の仕組みだと思っていたのです。
(勉強したわけではなく、勝手にそう思っているだけです)
(1) ガイドカメラに映ったガイド星の画像がノートパソコンに送られます。
(2) パソコンのオートガイドソフトが、ガイドカメラの画像に映ったガイド星の画像上の位置を認識します。
(3) 赤道儀の極軸のズレや、赤道儀の歯車誤差(ピリオディックモーションというのでしょうか?)によってガイドカメラの画像上で、ガイド星が最初に認識された位置から少しずつズレていきます。
(4) パソコンのオートガイドソフトがガイド星の元の位置からのズレを認識し、ガイド星がガイドカメラ画像上の元の位置に戻るために必要な動きの指令を赤道儀に送ります。
(5) 赤道儀が動いて、ガイドガメラの画像上で、ガイド星が元の位置に戻ります。
となると、オートガイドの配線は、ガイドカメラとノートパソコン、ノートパソコンと赤道儀が配線されていればOKなのでは?と考えたわけです。
ガイドカメラと赤道儀をモジュラーケーブルでつなぐ必要なさそうじゃない?
ガイドカメラと赤道儀をモジュラーケーブルで接続することをやめてみました。
実際やってみると、オートガイドは機能しません。
しかし、オートガイドソフト上、エラー表示が出るわけでもないので、
「なんでオートガイドがうまくいかないんだろう?」
となっていた時期があったのです。。。(T_T)
独りよがりって、虚しいですね。
未だに、ガイドカメラと赤道儀を結ぶモジュラーケーブルが何のためにあるのか、存じません。
赤道儀からガイドカメラに信号を送る必要性はないと思います。
となると、ガイドカメラから赤道儀に信号を送っているのでしょうけど、何の信号を送っているのでしょうか?
ガイドカメラ内にマイコンが入っていて、ガイド星のズレを修正する信号をガイドカメラが赤道儀に送っているのであれば、パソコンは必要ないです。
だとしたら、いったい何の信号をガイドカメラは赤道儀に送っているのでしょうか?
(誰か教えてください)
下の写真がSynscanハンドコントローラを使った配線。
ガイドカメラはQHY5L-Ⅱ、(背景と同じ色で見えにくいですが)カメラはEOS 60Daです。
Synscanハンドコントローラのモジュラーケーブル(電話線)ポートに刺さっているのが、EQ6pro付属のRS-232ケーブル。
EQ6pro付属のRS-232ケーブルの先には、iBUFFALO USBシリアルケーブル(USBtypeA to D-sub9ピン)1.0m BSUSRC0610BS(下の写真)を接続して、パソコンにUSB接続していました。
パソコンには、EOS 60DaとQHY5L-Ⅱと、このiBUFFALO USBシリアルケーブルの3本がUSB接続されることになります。
今度は、EQ directケーブルを使った配線。
hand controllerポート(RS-232ポートメス)に刺さっているのがEQ directケーブル。
もう一方のUSB端子はUSBハブ経由でパソコンに接続されてます。
EOS 60Daとガイドカメラ(QHY5L-Ⅱ)がUSBケーブルでパソコンと接続されている点は変わりません。
また、ガイドカメラと赤道儀を結ぶモジュラーケーブルが必要な点も同じです。
EQ directケーブルは、同好会の別の友人に作ってもらいました。
繰り返しになりますが、EQ directケーブルは、片方がEQ6proのHand controllerケーブルを差し込むRS232ポートに刺さるように9ピンのオスになっていて、もう片方がUSBになっています。
RS232ポートシリアル9ピンとUSBの間にどのような配線がなされているのか?
僕にとって、このEQ directケーブルはブラックボックスです。
EQ6proでオートガイドの方法。
(1) Synscanハンドコントローラを使う方法
(2) Synscanハンドコントローラを使わず、EQ directケーブルを使用する方法
両方試してみましたが、実は、両方うまくいきませんでした。
ステラショットで天体の導入はいずれの方法でもスムーズでした。
が、オートガイドがうまくいかない。
以下、キャリブレーションをおこなった際に表示されたエラーメッセージ。
「オートガイダーからのパルス送信に対して赤道儀が動いていない、または動きが緩慢になっています。」
「オートガイダーからのパルス送信に対して赤道儀が動いていない、または動きが緩慢になっています。」
「オートガイダーからのパルス送信に対して赤道儀が動いていない、または動きが緩慢になっています。」
「レファレンス恒星が検出できませんでした。空の状況を確認の上、露出やゲインを調整してください。」
って、思いっきりガイド星がそこにあるやん!!
「オートガイダーからのパルス送信に対して赤道儀が動いていない、または動きが緩慢になっています。」
「レファレンス恒星が検出できませんでした。空の状況を確認の上、露出やゲインを調整してください。」
ダブルパンチ。
何がうまくいっていないのかさっぱりわからない。
ガイドカメラをLodestarにしてみたり、他のQHY5L-Ⅱにしてみたり、焦点距離の異なるガイド鏡に変えてみたり、ケーブルの断線を疑ったり、いろいろやってみました。
その過程で浮上したことの一つが、パソコンからEQ6proへ送られる信号の電圧の問題です。
EQ6proが信号を受け取るのに必要な電圧が高めなようなのです。
何ボルト以上あればよいのかよくわかりませんが、USBハブをかませた場合と、かませなかった場合で、ステラショットのオートガイド機能に対するEQ6proの反応が多少なりとも変わってきます。
かといって、EOS 60DaとガイドカメラとEQ directの3本のUSBすべてをパソコンに直接つなぐわけにも行かないです。
ハブは使用しないとパソコンの取り回しが悪すぎる。
同好会の友人の助言に従い、給電式のUSBハブを試してみました。
給電式USBハブですが、USB2.0のハブがよいようです。
USB3.0のハブだとダメなようです。
摩訶不思議。
その同好会の友人曰く「USBハブでみんな一度はコケる」
なお、フィールドにおけるUSBハブへの給電ですが、USB電源から給電しています。
給電式のUSBハブを用いることで、PHD guidingが正常作動するようになりました。
結局、ガイドカメラにQHY5L-Ⅱを使用した場合、ステラショットのオートガイド機能はどうやってもうまくいきませんでした。
それでも、ステラショットの天体導入機能は魅力的です。
特に、「導入補正」機能は秀逸です。
撮った写真に写った星の配置から、天体望遠鏡が空のどこを観ているのかを解析して、目標天体をカメラの画面中央に持ってきてくれる自働機能。
今まで、最初のAlignmentで、目標天体を画面の中に入れるのに苦労していたのが嘘のよう (^^)
結局、天体導入にはステラショットを使用し、オートガイドにはPHD guidingを使用するスタイルとなりました。
その他、オートガイドがうまく行くためにした工夫を列挙すると、
(A) ガイド鏡の固定が甘かった。ガイドカメラが2台になったことで、ガイド鏡とオフアキを両方セットして観測できるようになりました。オフアキでうまくいくのに、ガイド鏡でオートガイドがうまくいかないことがあったのです。ビクセンのアリミゾ式台座(ファインダー用)を2連にしました。
(B) ガイドカメラのケーブルを望遠鏡にテープで固定してみた。風でケーブルがプラプラ揺れたり、赤道儀の三脚の脚にこすれて引っ張られるのはやはりよくないようです。
(C) ガイドカメラの、ガイド鏡への挿入部にビニールテープの切れ端を貼り付けて、ガイド鏡の接眼部への挿入をキツキツにしてみました。
(D) 望遠鏡のネジの増し締め。下の写真はBLANCA 130EDTの接眼部を回転させる部分です。ここのネジが緩みやすい。けど、普通のマイナスドライバーだと刃が厚すぎてハマらず、マイクロドライバーでないと回らないんです。 ここをしっかり締めてガタつきをなくしたら、オートガイドが安定しました。
やっとこさEQ6proでオートガイドができるようになったのですが、、、
当たり前なんでしょうが、かなり壁が高そうでつ。(~ ~;
(^0^)家は北極星が見ないので、どうしたもんかといつも思う
のですが、
ついでの事にコントローラが壊れたのが2回あります。
よって、本格的にこんなのにしないといけないのですが、少し知識と
資金力が不足してます。
USB端子は良く故障するようで、これ迄も何回か不良品に
当たっていた記憶です。
構造的に四角のプラグは遊びが大きくて、いつしか接食不良も
出ようと言うもんでつ。(_ _;
不良部品が出たら交換も手間ですが、猫五郎さんは器用で良いでつ。(^0^v
が、適当に北を向かせても、オートガイドをすれば長時間露光が可能になります。
最大で1,200秒(20分)間露出で星の点像を得ることができました。
が、あいにくと川口市は光害が半端ないので、光害カットフィルターを使用しても背景が明るくなってしまいます。
でも、オートガイドの練習くらいはできる、と前向きに考えています。
EQ6proのオートガイドの件では同好会員の皆様に大変お世話になりました。
理解した範囲で、今度は他人の力になれたら、と思ってます。
オートガイドには二通りありガイドポートを利用してガイドする方法とガイドポートを利用しないでソフトウェアだけによるガイドがあります。
とは言えどちらもソフトウェアによるガイドであることには変わりないです。ガイドカメラにオートガイドのソフトが組み込まれているわけではないので。
ガイドポートを使うガイドは、ガイドカメラからの映像をパソコンに取り込みパソコンからガイドカメラへ指令が出てガイドカメラから赤道儀にパルスを送りガイドする方法です。
ガイドポートを使わない方法はガイドカメラからの映像をパソコンに取り込みパソコンから直接赤道儀に指令を出すガイドです。
いずれにしてもステラショットでガイドができないのは設定が悪いだけです。
また星が写っているのにガイド星として認識されないのは原因が低すぎてなおかつ露出が0.0 2秒と極端に短いので星が十分に写っていないからです。
このガイドも星図とマッチングさせるので星がいっこだけ写っていればいいわけではありません。
またマルチスターガイドと言って複数の星をとらえてガイドするのでガイド今日の焦点距離が短くてもガイドできるのが特徴です。
マニュアルをしっかり読めばわかることですが
わからないようであればオートガイドの設定で全てをデフォルトに戻しマニュアル通りにキャルキャリブレーションを行えば、できない方がおかしいです。ステラショットを使っていながら他のガイドソフトを使うなんてもったいないもいいところです。
コメント、ありがとうございます!
指摘を受けて、ステラショットの画像をみて愕然としました。
この設定では厳しい。
今の僕は、シンチレーションのことも考えて、露出は2秒前後のことが多いです。
短くするにしても1秒露出でしょうか。
0.02秒は厳しすぎますね。
ガイドケーブルの役割を教えていただき、ありがとうございます。
ちなみに、ガイドカメラ内にパルスジェネレーターが入っているのでしょうか?
それとも、パルス信号はパソコンで作られて、ガイドカメラは中継地点でしかない?
知ったからといって何が変わるわけでもないのですが、気になります。
ガイドケーブルを使わないオートガイドもあるのですね。
PHD2でも最近マルチスターガイドですけど、何が違うのか、知りませんでした。
色々教えていただき、本当にありがとうございます。
ステラショットも「2」になってますが、今度、ステラショットでオートガイドしてみます。