明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

岡本おさみ 歌コトバ⑧ 夕暮れはラブソング 桜田淳子

2019-08-14 06:42:00 | 岡本おさみ歌コトバ
1980年7月21日リリースされた
この作品。


桜田淳子さんが
岡本おさみ作品を歌うという
冒険?
に踏み切ったのか、

中島みゆきさんの世界を歌ってきた
自信?免疫?を得て

いわば独特の世界をもつ
岡本おさみ作品に挑戦した
桜田淳子さん。

桜田淳子さんもピークは1975年ごろだったと記憶する
あの頃の淳子ちゃんは
とにかく百恵さんを圧倒するほど
露出度やレコードセールスでも上を行っていた。
アイドルは旬が短く
息の長い活躍を模索しようとすれば

歌唱スタイル
作家陣
衣装など
それまでのスタイル変更、変化を
模索していかないといけない。

旬の過ぎたアイドルは歌謡界の
心身代謝の早い流れから
はじき出されるようになるわけで

自らまた、流れをつくらないといけない。

大人の歌を唄い出した
桜田淳子さんも
なんとかギリギリ
中島みゆき作品で
そのスタイル変更をなして、
生きのべてきた形だ。

そんな中で岡本おさみさんの作品
を歌ったという事実

生活の中
暮らしがテーマ
な岡本作品

すぐそこにある
小さな事実
リアリティをすくい上げ
そこに心をかける

歌は聴くひとの
そばにある
そのための歌コトバ


♪なんだかとても
人恋しくて旅を探しに出てきたわ

と歌い出す。

旅人であり詩人の岡本おさみさん

そしてこの歌は夕暮れなのだ

多くの岡本作品は夕暮れ時が多い。

きっと
寂しがりや
人恋しく
そんな岡本おさみさんの心が
どこか投影されてるのだろうと
思う。


♪夕暮れにぎわう人ごみの中に
生きてるひとの中に
話しかけてみたい
触れ合ってみたい
街の旅人たち


夕暮れの中の孤独
とふれあう欲求

そこは他人が無表情で行き交う

慌しい夕暮れのひとコマがある。


♪泣くのはおよし
oh ロンリー ロンリーガール
きっと すぐに楽になるわ
oh ロンリー ロンリーガール
街の旅人たち

泣かないで、すぐ楽になるよ
と諭してる理由は…

悲しみの深さと長さは
傷口と同じで
大した事ではないと
計り知ったように
呟く
この歌の主人公もまた、街の旅人であり
ひとしきり泣いてるのであろう

ロンリーガールに呟いているようで
自分にも言い聞かせてる
この風景は岡本おさみ作品にはよくある。

夜を迎えるまでの夕暮れ時からのあの時間

切り替わる一日のわずかなあの
中途半端な時間
曖昧な時間

夕暮れ時は人を迷わせる
思いが混在する

頭の中を整理する時間なのかもしれない


岡本おさみ作品では

歩道橋の上で
制服
落陽
祭りのあと
晩餐
ルームライト
歌ってよ夕陽の歌を

など夕暮れ
宵闇の頃を連想させる歌が多い


桜田淳子さんが歌番組でこの歌を
歌うスタイルも変わっていた。
いつもならマイクを持って立って歌うスタイルを

椅子に座りマイクスタンドに
マイクを固定させ
弾き語りスタイル
いわゆる
フォーク調での歌唱だった。

なぜかそれがすごく
僕はしっくりしてて、
この歌をじっくり歌う
桜田淳子さんの歌い方が
岡本おさみ作品をリスペクト
しているように感じた。

桜田淳子さんも表現者として
作品に向き合うそんな
年代になっていったということ
なのだろう。

作曲者は
深町純さん
キーボーディストで
初期の井上陽水さんの
アルバムに関わっていたし、
一時期吉田拓郎さんのバックで
単発ではあったが
一緒にライブをしたこともあったり、
高中正義さんとかの
フュージョンのジャンルでの活躍
をされていた方であり、
岡本おさみ
深町純
の組み合わせも興味深い。


岡本おさみ節は
夕暮れがテーマ
実に
わかりやすい。