5月19日(木)
【続き】
茅ケ岳の頂上では、弁当を食べ終わってしまった。
ちょうど登ってきた人に、田中陽希さんグループを見かけたか尋ねた。
「ボクは8時過ぎに出たけど、ああ、駐車場になんかつるっ〇げの人がいたな。他に20~30人いっぱいいたよ。あれ田中さんなの?」
と忌憚のない返事をいただいた。
うむー。8時時点でもまだ出発していないのか・・
これじゃ、この頂上に上がってくるのは10時半以降に、あと1時間も待つのかよお・・
地元山の会のジイさんは、待つという。
ジイさんによると、NHKではなくてこれはスポーツショップの催しで、同行参加者は5000円払うがそれは熊本被災地に寄付されるチャリティー登山と聞いていると。
オレは部外者になるな。じゃあ、邪魔するのは嫌だな。それにオレはミーハーちゃんでないしっ。
という結論で、ジイさんに握手して別れ、次の金ヶ岳を目指してシュッパーツ。9:27
▲ 金ヶ岳は双耳峰だから、着くまでにダウン・アップを二度繰り返さねばならない。
行って帰ってくるのに2時間ほどかかろうが(持参ガイドブックに掲載無し)、すべて利尻富士登山(7月予定)前の訓練だ。
と、つるっ〇げコメントの方に続いてダウンしていく。
南峰へ到達する前に、こんなのに遭遇。
▲ 石門
。
▲ もっと近づいてみると。
この石門をくぐって、向こうに出るのだが。
▲ 石門の上部を見ると、
岩が二つ、挟まっているだけじゃないか!
落ちたら?!
走って、くぐり抜けた(笑)。
大きな地震がきたら、落ちるだろう。
登山はリスクも自己責任と、改めて思った。
先を登っていった方は見えなくなっていたが、
上から、パンパンと手を叩く音が・・
▲ 音の方向を見ると、先の方が大きな岩の上に。
ボクも山道をそれて、おそるおそる岩の上に這いつくばって登っていった。
▲ 岩の上から下を見ると(実際はカメラだけを手を伸ばして撮っただけ)
新緑の谷間が。
去年はもっと新緑で埋まっていた、らしい。
▲ この岩上から左手を見ると、さっき降りてきた茅ケ岳頂上が見える。
さあ、続行だ。
▲ 途中に見かけた赤い花。
見晴しの無い南峰に到達後、
また下って登ると、
▲ 金ヶ岳山頂1764m に到着。10:42
茅ケ岳山頂からここまで1時間超かかった。
金ヶ岳は茅ケ岳より60mだけ高い。
▲ 金ヶ岳山頂は、正面の南ア方面だけ開けている。
なあんだ。あのジイさんが金ヶ岳の方が見晴がいいよ、というから来たのに・・
▲ 頂上には、山でよく見る黄色い花が、なんだっけ。(あとで調べておこう)
▲ 茅ケ岳の頂上を見遣ると・・
とその時、茅ケ岳の方が騒がしくなった。
人の声だ。
うむむ、田中陽希ご一行かな?
▲ コンデジで茅ケ岳頂上を目がけて、目いっぱいスーパーズーム。
なんか、人影が写っている。
やっぱり、田中陽希さんたちが今到着したのだ。
にぎやかだな。ここまで声が聞こえる。
▲ 自宅で上記写真をPCで更に拡大すると、
誰かを囲むようにして集団が立っている。
このかたが、ヨーキ君では?
あ、あー、こんなところまで足を伸ばさずに、頂上であと1時間待ったほうが良かったかな。
と、金ヶ岳の展望がつまらなかっただけに、ボクは後悔していた・・
さあ、戻ろうか。
うつむき加減に歩き始めると、見落としていた花があちこちで目に入った。
▲ イワカガミだ。
イワカガミは、岩のあいだの下で隠れるように、
はたまた、崖状のところに好んで、こぼれるように咲いていた。
▲ 深田先生、あなたが楽しみにしつつ、見るのが叶わなかったイワカガミですっ
▲ そして、ムラサキツツジの木々も。
▲ つぼみ状のムラサキツツジも綺麗だ。
▲ ついでに、ヤマツツジのつぼみも。
あと1週間後には、この山道はツツジのトンネルになっているだろう。
これだけは、金ヶ岳のメリット。
▲ 12時を過ぎて、茅ケ岳山頂に戻った。
戻りのほうが時間がかかった。
ヨーキさん集団は、当たり前ながらもういない。
写真の左の青縞シャツのおじさんに、ヨーキ君のことを尋ねる。
ああ、さっきまでいたよ。
20人ぐらいだったかな。
オレが8時半に出発したときは、駐車場にみんなまだいたよ。
巻き込まれると大変だと思ってすぐ出たけど。
駐車場はもう車でイッパイ、停めるところなくてトイレの前に停めたの。
ヨーキ君? ああテレビで見る通りきさくな人で、一緒に写真撮ったよ。
と、ツーショットの写真を見せてくれた。
(チキショー)
降りるっ!
▲ 下りは、尾根道を使おう。
▲ 尾根道は、もっと視界が開けているかと期待したが、少し陽当たりが良いだけだった。
ヨーキクンを見損なった!(単に見れなかった、という意味だが)
(彼は見世物か・笑)
ブツブツ、自分の判断を悔やみながらの下山だった。
▲ 下で林道に交差するところに出た。
握手して別れたあのジイさんが、自分のバイクの横で休んでいた。
「金ヶ岳はあんまり見晴よくなかったヨ」
「あ、そおう?、田中さんタチに下りで会わなかった?一緒にさっき下りてきたんだけど・・」
どうも最後のラストチャンスまでも、ボクはモノにできなかったようだ。
しかし、また急いで(笑)駐車場へ向かう。
▲ 駐車場に戻った。13:55
やっぱり田中軍団も去ったあとだった・・・
あー、あー、きょうは疲れた。(振り回された?・笑)
総山行時間は7時間40分。
スタバフレンチローストを淹れていると、
トントン、とドアを叩いてさきほど茅ケ岳頂上で合った青縞シャツのおじさんが顔を出した。
「まだ、いたの?」
ボクが頂上で、「そんなに大勢が押し寄せていたらボクのキャンカー無くなっていないかなあ」とつまらん冗談を言ったため、すぐキャンカーを見つけたのだ。
▲ 確かに、トイレの前に停まっている。スポーツカーではないか。
バイクにスポーツカーに、いろんなクルマでリタイヤ組は山へ登りに来るなあ(笑)。
(オマエだって、キャンカーだ)
この青シャツの方は、若いころから方々へアウトドア旅行しているようだった。
▲ ひとしきりお話のあと、このかたはヨーキ君とのツーショットを撮ったご自分の自撮棒で、我々のツーショットも。
トホホ・・ できたらヨーキ君と撮りたかったよ
自分の心の中だけでつぶやいた。
冷たくなってしまった珈琲を飲みほして、
「しょうがない。次のミッションに邁進しよう」
当ブログの熱心な読者の方から、私に「是非行ってレポしてきてほしい」という温泉があるからだ。
山を下って中央道を横切ったところに、その立ち寄り湯はあった。
▲ 武田の郷 白山温泉
山のふもとの一部細い道を通って、3時半ごろに到着。
平屋建ての和風の建物。
▲ 600円だったと思う。
中はシンプル。まだ時間が早いのか客はほとんどいない。
▲ お湯が緑がかって見えるが、タイルの色を反映しているようだ。
窓の外の緑と合って、視覚的には落ち着いて解放感がある。
右隣りには露天風呂を併設していた。
洗い場では、節約のためだろうすぐ止まる蛇口が立ち寄り湯が多い中、ここではふんだんにお湯が出る。
脱衣場も含めて、清潔感がある。
脱衣場壁に、清掃チェックリストなるものが貼ってあって、9時~夜9時まで、30分~3時間の間隔で脱衣場、浴槽の清掃をしたかの点検を行っている。
温泉の質はボクは分からない。普通の感じ。
▲ 大村智博士 韮崎市名誉市民ののぼりが温泉の前ではためく。
そうこの白山温泉は、ノーベル医学賞受賞の大村先生所有の温泉なのだ。
帰りに受付のおじさんに、なぜ大村先生が所有しているのかを尋ねた。
・この温泉の上に大村先生の施設がある。そこにはお風呂がないからでしょうか。
・先生は温泉好きと聞いている。
・地域還元ということも勿論あるでしょう。
といったものだった。定説はなさそうだし、パンフにも大村先生所有のとはうたっていない。
私の「こころ旅」、いかがでしょうか。
私は、綺麗な施設。混んでなさそうというだけで満足しましたが。
白山温泉のあと、中央道・韮崎ICから高速にのり双葉SAにて車中泊。
翌朝、無事自宅へ戻りました。
了
~ ~ ~ ~
ご愛読いただいてますjun さんより山行後に、田中陽希さんFB(Great Traverse田中陽希プロジェクト)に本日の様子が掲載されているとのご連絡をいただきました。
以下にFBから無断転載させていただきます。
▲ 深田久弥先生終焉の地碑の前で手を合わせる田中陽希さん。
ボクのたむけた、自宅庭バラ・アンジェラも見える!
▲ 茅ケ岳山頂での田中陽希さんご一行の記念写真
総勢30名いますね。
jun さん、ありがとうございました。
ヨーキ君に遭遇できず、落ち込んでいた私ですが、これで少し気が晴れました。
【続き】
茅ケ岳の頂上では、弁当を食べ終わってしまった。
ちょうど登ってきた人に、田中陽希さんグループを見かけたか尋ねた。
「ボクは8時過ぎに出たけど、ああ、駐車場になんかつるっ〇げの人がいたな。他に20~30人いっぱいいたよ。あれ田中さんなの?」
と忌憚のない返事をいただいた。
うむー。8時時点でもまだ出発していないのか・・
これじゃ、この頂上に上がってくるのは10時半以降に、あと1時間も待つのかよお・・
地元山の会のジイさんは、待つという。
ジイさんによると、NHKではなくてこれはスポーツショップの催しで、同行参加者は5000円払うがそれは熊本被災地に寄付されるチャリティー登山と聞いていると。
オレは部外者になるな。じゃあ、邪魔するのは嫌だな。それにオレはミーハーちゃんでないしっ。
という結論で、ジイさんに握手して別れ、次の金ヶ岳を目指してシュッパーツ。9:27
▲ 金ヶ岳は双耳峰だから、着くまでにダウン・アップを二度繰り返さねばならない。
行って帰ってくるのに2時間ほどかかろうが(持参ガイドブックに掲載無し)、すべて利尻富士登山(7月予定)前の訓練だ。
と、つるっ〇げコメントの方に続いてダウンしていく。
南峰へ到達する前に、こんなのに遭遇。
▲ 石門
。
▲ もっと近づいてみると。
この石門をくぐって、向こうに出るのだが。
▲ 石門の上部を見ると、
岩が二つ、挟まっているだけじゃないか!
落ちたら?!
走って、くぐり抜けた(笑)。
大きな地震がきたら、落ちるだろう。
登山はリスクも自己責任と、改めて思った。
先を登っていった方は見えなくなっていたが、
上から、パンパンと手を叩く音が・・
▲ 音の方向を見ると、先の方が大きな岩の上に。
ボクも山道をそれて、おそるおそる岩の上に這いつくばって登っていった。
▲ 岩の上から下を見ると(実際はカメラだけを手を伸ばして撮っただけ)
新緑の谷間が。
去年はもっと新緑で埋まっていた、らしい。
▲ この岩上から左手を見ると、さっき降りてきた茅ケ岳頂上が見える。
さあ、続行だ。
▲ 途中に見かけた赤い花。
見晴しの無い南峰に到達後、
また下って登ると、
▲ 金ヶ岳山頂1764m に到着。10:42
茅ケ岳山頂からここまで1時間超かかった。
金ヶ岳は茅ケ岳より60mだけ高い。
▲ 金ヶ岳山頂は、正面の南ア方面だけ開けている。
なあんだ。あのジイさんが金ヶ岳の方が見晴がいいよ、というから来たのに・・
▲ 頂上には、山でよく見る黄色い花が、なんだっけ。(あとで調べておこう)
▲ 茅ケ岳の頂上を見遣ると・・
とその時、茅ケ岳の方が騒がしくなった。
人の声だ。
うむむ、田中陽希ご一行かな?
▲ コンデジで茅ケ岳頂上を目がけて、目いっぱいスーパーズーム。
なんか、人影が写っている。
やっぱり、田中陽希さんたちが今到着したのだ。
にぎやかだな。ここまで声が聞こえる。
▲ 自宅で上記写真をPCで更に拡大すると、
誰かを囲むようにして集団が立っている。
このかたが、ヨーキ君では?
あ、あー、こんなところまで足を伸ばさずに、頂上であと1時間待ったほうが良かったかな。
と、金ヶ岳の展望がつまらなかっただけに、ボクは後悔していた・・
さあ、戻ろうか。
うつむき加減に歩き始めると、見落としていた花があちこちで目に入った。
▲ イワカガミだ。
イワカガミは、岩のあいだの下で隠れるように、
はたまた、崖状のところに好んで、こぼれるように咲いていた。
▲ 深田先生、あなたが楽しみにしつつ、見るのが叶わなかったイワカガミですっ
▲ そして、ムラサキツツジの木々も。
▲ つぼみ状のムラサキツツジも綺麗だ。
▲ ついでに、ヤマツツジのつぼみも。
あと1週間後には、この山道はツツジのトンネルになっているだろう。
これだけは、金ヶ岳のメリット。
▲ 12時を過ぎて、茅ケ岳山頂に戻った。
戻りのほうが時間がかかった。
ヨーキさん集団は、当たり前ながらもういない。
写真の左の青縞シャツのおじさんに、ヨーキ君のことを尋ねる。
ああ、さっきまでいたよ。
20人ぐらいだったかな。
オレが8時半に出発したときは、駐車場にみんなまだいたよ。
巻き込まれると大変だと思ってすぐ出たけど。
駐車場はもう車でイッパイ、停めるところなくてトイレの前に停めたの。
ヨーキ君? ああテレビで見る通りきさくな人で、一緒に写真撮ったよ。
と、ツーショットの写真を見せてくれた。
(チキショー)
降りるっ!
▲ 下りは、尾根道を使おう。
▲ 尾根道は、もっと視界が開けているかと期待したが、少し陽当たりが良いだけだった。
ヨーキクンを見損なった!(単に見れなかった、という意味だが)
(彼は見世物か・笑)
ブツブツ、自分の判断を悔やみながらの下山だった。
▲ 下で林道に交差するところに出た。
握手して別れたあのジイさんが、自分のバイクの横で休んでいた。
「金ヶ岳はあんまり見晴よくなかったヨ」
「あ、そおう?、田中さんタチに下りで会わなかった?一緒にさっき下りてきたんだけど・・」
どうも最後のラストチャンスまでも、ボクはモノにできなかったようだ。
しかし、また急いで(笑)駐車場へ向かう。
▲ 駐車場に戻った。13:55
やっぱり田中軍団も去ったあとだった・・・
あー、あー、きょうは疲れた。(振り回された?・笑)
総山行時間は7時間40分。
スタバフレンチローストを淹れていると、
トントン、とドアを叩いてさきほど茅ケ岳頂上で合った青縞シャツのおじさんが顔を出した。
「まだ、いたの?」
ボクが頂上で、「そんなに大勢が押し寄せていたらボクのキャンカー無くなっていないかなあ」とつまらん冗談を言ったため、すぐキャンカーを見つけたのだ。
▲ 確かに、トイレの前に停まっている。スポーツカーではないか。
バイクにスポーツカーに、いろんなクルマでリタイヤ組は山へ登りに来るなあ(笑)。
(オマエだって、キャンカーだ)
この青シャツの方は、若いころから方々へアウトドア旅行しているようだった。
▲ ひとしきりお話のあと、このかたはヨーキ君とのツーショットを撮ったご自分の自撮棒で、我々のツーショットも。
トホホ・・ できたらヨーキ君と撮りたかったよ
自分の心の中だけでつぶやいた。
冷たくなってしまった珈琲を飲みほして、
「しょうがない。次のミッションに邁進しよう」
当ブログの熱心な読者の方から、私に「是非行ってレポしてきてほしい」という温泉があるからだ。
山を下って中央道を横切ったところに、その立ち寄り湯はあった。
▲ 武田の郷 白山温泉
山のふもとの一部細い道を通って、3時半ごろに到着。
平屋建ての和風の建物。
▲ 600円だったと思う。
中はシンプル。まだ時間が早いのか客はほとんどいない。
▲ お湯が緑がかって見えるが、タイルの色を反映しているようだ。
窓の外の緑と合って、視覚的には落ち着いて解放感がある。
右隣りには露天風呂を併設していた。
洗い場では、節約のためだろうすぐ止まる蛇口が立ち寄り湯が多い中、ここではふんだんにお湯が出る。
脱衣場も含めて、清潔感がある。
脱衣場壁に、清掃チェックリストなるものが貼ってあって、9時~夜9時まで、30分~3時間の間隔で脱衣場、浴槽の清掃をしたかの点検を行っている。
温泉の質はボクは分からない。普通の感じ。
▲ 大村智博士 韮崎市名誉市民ののぼりが温泉の前ではためく。
そうこの白山温泉は、ノーベル医学賞受賞の大村先生所有の温泉なのだ。
帰りに受付のおじさんに、なぜ大村先生が所有しているのかを尋ねた。
・この温泉の上に大村先生の施設がある。そこにはお風呂がないからでしょうか。
・先生は温泉好きと聞いている。
・地域還元ということも勿論あるでしょう。
といったものだった。定説はなさそうだし、パンフにも大村先生所有のとはうたっていない。
私の「こころ旅」、いかがでしょうか。
私は、綺麗な施設。混んでなさそうというだけで満足しましたが。
白山温泉のあと、中央道・韮崎ICから高速にのり双葉SAにて車中泊。
翌朝、無事自宅へ戻りました。
了
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ご愛読いただいてますjun さんより山行後に、田中陽希さんFB(Great Traverse田中陽希プロジェクト)に本日の様子が掲載されているとのご連絡をいただきました。
以下にFBから無断転載させていただきます。
▲ 深田久弥先生終焉の地碑の前で手を合わせる田中陽希さん。
ボクのたむけた、自宅庭バラ・アンジェラも見える!
▲ 茅ケ岳山頂での田中陽希さんご一行の記念写真
総勢30名いますね。
jun さん、ありがとうございました。
ヨーキ君に遭遇できず、落ち込んでいた私ですが、これで少し気が晴れました。