

写真1 花は淡紅色や白色の唇状の唇形花。上唇(上部の花弁)は、毛があり、笠のように覆いかぶさる。

写真2 花は葉のつけ根に輪状に咲く。葉は節ごとに90度向きを変える。

写真3 日あたりのよい道端に群生するオドリコソウ
本種の和名オドリコソウは、花(花冠)の形が笠をつけた踊り子を連想させることに由来(写真1)。
皆様、いかがですか、納得なさいますか。
筆者は、本種についに遇った。探して5年。
所は、佐賀県唐津市の風光明媚な虹の松原、その南にある鏡山。
旧浜玉町側の自動車道を歩いて下山中のこと。
ヒメオドリコソウはいたる所で目につくが、本種には遇えなかった。
本種の花(花冠)は、長さ2~4cm、淡紅色あるいは白色の唇形花。
上唇(上部の花弁)は、毛があり、ドーム状で笠のように覆いかぶさる。
下唇は3つに裂け、中央の裂片は前方へ突き出て2つに浅く裂ける(写真1)。
上唇の下にはメシベとオシベがある。
メシベの花粉を守るために上唇が被さる。
種を保存する知恵。花粉は水に濡れると死ぬ。
長い柄をもつ葉は節ごとに90度ずつ向きをかえてつく十字対生。
これも種を保存する知恵?。
光を多くうけ、光合成を活発にするため?
学名:Lamium album var. barbatum シソ科
引用・参考文献等:*『野の花めぐり 春編』92頁(株式会社南方新社・2003年)
*『山渓カラー名鑑 日本の野草』216頁(株式会社山と渓谷社・1983年)
*弊ブログ2011年03月25日
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年03月29日 撮影地:唐津市鏡山