駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

森内名人が名人を防衛

2012年06月14日 | 趣味

    

 第70期将棋名人戦は森内名人が4勝2敗で最強の挑戦者羽生二冠を下し防衛した。第五局まで全て先手勝ちで、後手番で一局入れた方がタイトル戦を制すると見られていたが、3勝2敗で第6局を迎えた森内名人が後手番で勝ち、名人を防衛した。史上最強の羽生二冠は二日制の対局がやや苦手で、長い持ち時間の将棋が得意な森内名人に名人を掛けた戦いでは3勝4敗と負け越してしまった。

 ここぞという時に決め、奪われたタイトルは直ぐ再度挑戦者に勝ち上がり、奪い返して来た羽生二冠にも微かな弱点があるのだろうか。今季も名人挑戦リーグを全勝で挑戦者となった時点で、森内名人もこれまでと思っていたのだが、凄いことに跳ね返してしまった。

 大変失礼だが森内名人は他の棋戦や短時間の将棋の成績は良くなく、下位の棋士に苦戦している。そのことから、かなりの棋士が羽生二冠への気遅れを回復する可能性があるかもしれない。大山のような心理戦は評価しないという羽生二冠も相手は人間、この敗戦で何らかの影響はあるかもしれない。

 尤も、敗戦で気落ちするどころか、何事もなかったようにに勝ちまくるのが羽生二冠の通例なので、ヘボの浅薄な見解かもしれない。

 いづれにしても実力が物言う世界、結果はどうあれ戦後に清々しいものを感じる。

コメント
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