看護師と名は変わっても、殆どの看護師は看護婦で、当院も例外ではない。
Sさんは新婚なので、「赤ちゃんができました」。と言われても予想していた事なので 「おめでとうございます」。と鷹揚に返事をしながら、早速求人を掛けていたのだが、二か月ナシのつぶてで焦り始めていた。
そうしたところ、先日Hさんが「先生、ちょっと」。と診察室に入ってきた。なんだろうと思いきや、「赤ちゃんができました。10月一杯で・・」。 と予期せぬお告げに、エーとびっくり、「おめでとうございます」。も、しどろもどろになってしまった。もう四十だし、お嬢さん達は小学校六年と三年生、大丈夫と思っていたのが迂闊?だった。少子化に抗っての健闘は表彰状ものなのだが、看護師さんは補充が極めて難しいので、院長は青くなってしまう。果たして二、三カ月で、新しく良い人が見つかるだろうか。
不足看護師は東南アジアから補充すればいいと机上の空論で、看護専門学校の施設基準を厳しくして、多少手狭でも伝統ある市内の看護専門学校を廃校に追い込んだお役所仕事に怒りを感ずる。小生もそこで講義をして居ったのだ。
看護師不足は深刻で、そこに付けこんだ高額の紹介料を要求する斡旋業者が跋扈するようになってしまった。今のところ斡旋料を取らないナースセンターを頼りにしているのだが、音沙汰無しだ。業者のやり方は好かん、俺は頼まないといつまで頑張れるだろうか?背に腹は代えられないと節を屈するのは悔しいなあ。