ソムリエは試験もあるし知識経験が豊かだから、ワインを試飲して大きく外れることはないだろう。尤も、ワインの値段の決まり方となると、希少価値や販売作戦が関わるから味だけで決まるわけではない。
ワイン通の友人に依ればボルドーの数千円物であれば外れが少ないそうだ。ワイン通となると外れがあってもブルゴーニュの赤を物色してしまうようだ、というのは当たりを見つけるとやったと余計に美味しく飲めるからだ。
ワイン通と飲んでいると色々講釈が多くて面白い。私のように知識は乏しいが、適当に感想や質問が出来る者は、格好の飲み仲間ということで時々誘われる。残念ながら門前の小僧習わぬ経を読むとは行かず、何時までも初心者から抜け出せない。B級グルメを自負しているから、味の方は料理と同じような感覚で表現評価している。こちらの方はある程度習熟し、それほど外れた感想は言わなくなった。
ワインの面白いところは料理との相性で、相乗効果がある。まあ、私程度だと赤にはチーズ、白にはポテトサラダぐらいで十分、しかもグラス一杯で酔えるので安上がりだ。昔は頼まなかったグラスワインを頼むことが多くなった。美味しいと思えるのは二回に一回くらいで、広島のレストランで飲んだ白ワインは水薬のようでひどかった。反省して戴きたい。
ワインは試飲が出来たりラベルでかなりの情報が得られるので、色々な楽しみ方が出来、隠れたファンも多いと感じる。一時のブームではなく深く浸透しているようだ。大して分かっていなくてもテイスティングをして「結構です」などと頷くのは気持ちがよい。ソムリエの方は、中にとんでもないセミプロの飲み手が居るので、私のような者の感想にも丁重だ。