冗談かと思っていたら、スコットランド独立が現実味を帯びて来た。独立を志向する理由は複雑で幾つかあるだろうが、スコティッシュの心の奥にはケチで鈍いと、からかわれて来た感情的なしこりもあると思われる。もっと理性的に冷静にと思うが、政治にはどうしても情動が付き纏う。
ここには二つの大きな問題があると思う。一つは自分のことだから自分で決めるのは当然そうで、当然とは言い切れないということだ。自国だけで完全に自立している国はないし、特にスコットランドはUKの一員として三百年もの歴史を持っている訳だから、関係が深い国への配慮は必要ではないかと思う。もう一つはこれ程の大きな問題を過半数で決めるのは危ういということだ。こうした決定には三分の二の票が必要だと思う。或いは暫定的な決定に留めるのも一つの知恵ではないか。何れにしてもしこりを残す決定しか出来ないだろう。私の指摘は多くの人が気が付く問題点だと思うが、それが生かせないのが、情動が絡む政治の現実のようだ。
ただ煽ったり叩いたりするだけの深謀遠慮のない動きに引きづられないようにと思う。其処には矢面に立って責任を取るような人達はいないからだ。
ちなみにショーンコネリーは賛成派、ユアンマクレガーは反対派だ。