太陽が沈んで夜が少しずつ深まっていくサヒールのバーレ
ーン・インターナショナル・サーキットにて、4月3日(日)日本
時間24時から2016年FIA F1世界選手権第2戦バーレーン
GP決勝が実施された。
前日に行われた予選ではメルセデスのハミルトンがポール
ポジションに輝き、僚友ロズベルグが2番グリッドを獲得して
いる。2列目に並ぶのはフェラーリのベッテルとライコネンだ。
セッション開始時の気温は22℃、路面温度29℃、湿度34%
のドライコンディションだった。サーキットは1周5.412㎞、決
勝レースは57周で争われる。
フォーメーションラップ中、エンジントラブルに見舞われたベ
ッテルが白煙を吹き上げながらストップし、打倒メルセデスを
狙うフェラーリはスタート前から一翼を欠く形となった。また、
ルノーのパーマーもグリッドにつかずにピットへマシンを戻し
ている。
20台で迎えたレーススタートはハミルトンとライコネンが出
遅れる一方、6番グリッドと7番グリッドからボッタスとマッサ
のウィリアムズコンビが好スタートを決める。ハミルトンはタ
ーン1で内側から来たボッタスと接触し、ポジションを落とし
てしまった。
混乱は後方でも生じ、パンクチャーを喫したサインツがタイ
ヤ交換に向かう。8番手を走っていたフォース・インディアの
ヒュルケンベルグも1周を終えた段階でピットインした。
序盤のトップ10メンバーはロズベルグ、マッサ、ボッタス、リ
カルド、ライコネン、ハミルトン、グロージャン(ハースF1)、
グティエレス(同)、フェルスタッペン(トロ・ロッソ)、バトンと
なっている。
ポイント圏内に浮上していたバトンは7周目にコース脇に停
車して無念のリタイヤ。それと前後して1回目のタイヤ交換
作業が始まり、上位勢からは13周目にライコネンがピットに
向かった。ラップリーダーのロズベルグとコース上で一つず
つポジションを挽回していたハミルトンには18秒のギャップ
があったため、メルセデスは14周目にダブルストップを敢行
している。この間、グティエレスがハースF1のガレージにマ
シンを戻してレースを終えたほか、スタート時のハミルトンと
のクラッシュに対してボッタスにドライブスルーペナルティが
科された。
20周目の段階で入賞圏内はロズベルグ、ライコネン、ハミル
トン、リカルド、グロージャン、フェルスタッペン、マッサ、バン
ド―ルン、クビアト、ボッタスというオーダーに変わる。
31周目にサインツがガレージでマシンを降り、このレース5
人目の脱落者となっている。
残り10周の段階でトップ10の序列はロズベルグ、ライコネ
ン、ハミルトン、リカルド、グロージャン、マッサ、フェルスタ
ッペン、ボッタス、クビアト、バンドールという並び。マッサの
みが2ストップ戦略を取っていたものの、途中でペースを大
きく落とし、後続車に飲み込まれていった。
悠々と先頭を守り切ったロズベルグが開幕から2戦連続の
トップチェッカーを受けると、すっかり夜が深まったバーレー
ンの空に次々と花火が打ちあがった。
2位ライコネン以下、ハミルトン、リカルドグロージャン、フェ
ルスタッペンが同一周回でフィニッシュ。7位のクビアトから、
マッサ、ボッタス、今回がデビュー戦だったバンド―ルンま
でが入賞を果たしている。
上記に加え、11位マグヌッセン以降、エリクソン、ウェーレ
ン、ナッサー、ヒュルケンベルグ、ペレス、バリアントの17台
が完走を遂げた。
「信じられないほどついていない」とバトンですが、僚友で
初参戦のバンド―ルンが10位に入いり、マクラーレンがポ
イント1を獲得。
次戦の中国GPが楽しみです。