作雨作晴


日々の記憶..... 哲学研究者、赤尾秀一の日記。

 

秋の兆し

2009年09月13日 | 日記・紀行
秋の兆し

日射しはまだ強いけれど、山野辺の道を辿ると秋の兆しを感じる。やはり春よりも秋の野にもっとも風情を感じる。クマザサや蔓をかき分けながら、道々を辿っていると、萩の花に出会う。また、今年になってはじめて一輪の彼岸花を見つけた。

ブログ記事の投稿を怠けている間にも、さまざまな出来事があった。何よりも悦ばしいのは、衆議院選挙で自民党が壊滅的な敗北を喫したことである。民主党が第一党になり、ようやくにしてこの日本にも政権交代が実現したことである。

民主党の政策には多くの不備があり、相変わらず「たすきに長く帯に短し」の感があるけれども、それでも安倍内閣以来この上なく劣化し続けて、中南米のバナナ共和国以下の愚劣な政府にまで転落していた自民党政治に対して、さすがに隠忍自重の日本国民も怒り心頭に発したか、自民党に鉄槌を下した。田中角栄以来に利権屋族議員たちの集団に堕していた自由民主党は、これを契機に解党すべきだ。そうして、自由の実現のために働く自由主義者たちの政党として、自由党として新たに結集して、日本国民のために出直すのがよいと思う。

官僚機構と内閣政府が、ヤヌスの蛇のように二つの頭をもって二元統治して、それぞれかってに手足を動かしていた。まともな司令塔もなく、まるで国家の体をなしていなかった日本国である。民主党政権の登場によって、ようやくその改革の機運が生まれてきたといえる。政権交替によって、まともな国家の形とは何かを日本国民も考えるようになるだろう。

さらに喜ばしいニュースに、新型ロケット「H2B」1号機の打ち上げに成功したことがある。この成功に慢心せず、日本の宇宙航空産業に産業界の持てる技術力を結集し、新しい産業分野を切り開いてゆくべきだ。衰退産業は思い切って切り捨て、他国の追随を許さない新たな独創的な事業分野に活路を見出す必要がある。いずれにせよ民主党の準備している国家戦略局に、どれだけの人材と頭脳を結集してゆけるかにかかっている。

個人的に残念なことは、一年目に移植に失敗して二年目の今年に何とか根付いた柿の木が、サルの悪戯か無惨にも根本から折られてしまったことである。サルやイヌには、人間ほどには純粋に悪を実行する能力はないものの、高等動物にはたしかに悪行についての芽生えはある。

しかし、その一方で、イチジクが実を付けて、はじめてその果実を味わうことができたのは少しは慰めだ。とりあえず「自然農法」で、植時のはじめに鶏糞やコンポストを施して以来、イチジク自身の成長に任せて、剪定もなにもほとんど手を加えていない。冬時にはこのイチジクも野鹿たちに木の幹や芽を食いちぎられて無惨な姿を晒していたが、何とか持ち直して、この夏わずかで小さいながらもはじめて実を付けた。試しにその一つをもいで口にする。水気は少ないがそれなりに甘い。

相変わらず忙しいが、とにかくニンジンとダイコンの種を今日何とか蒔き終えた。さそわれて畑の仲間たちと一緒に、たき火を囲んで、サンマの塩焼きと枝豆をつまむ。空の闇に星々が美しい。

昨日、幼稚園児たちの運動会を見る機会があった。とくに、「カモメの水兵さん」や「ミッキーマウス」の遊戯が可愛い。イエスの言われた言葉を実感として受け取れる。「立ち帰ってこの子供たちのようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。天の国でもっとも大いなる者は、この子供たちのようにへりくだる者である。」(マタイ書18:2~3)



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