「然れども自分が我国の基督教会の教師達に就て解し得ざる事は、彼等が排日法に由て日本が米国に辱かしめられし事に就て別に憤慨せざる事である。是れ自分のみならず自分を知る誠実なる米国人が不思議に思ふところである。彼等の内の一人の如きは(彼は日本在留の宣教師である)自分に告げて曰うた、
「何故日本人は此事に就て怒らないのである乎。若し西郷大久保が生きて居たならば、日本は米国に対し直に国交を断絶し、戦争を辞さないであらう」と。――1925(大正14)年11月9日(月)内村鑑三
「然れども自分が我国の基督教会の教師達に就て解し得ざる事は、彼等が排日法に由て日本が米国に辱かしめられし事に就て別に憤慨せざる事である。是れ自分のみならず自分を知る誠実なる米国人が不思議に思ふところである。彼等の内の一人の如きは(彼は日本在留の宣教師である)自分に告げて曰うた、
「何故日本人は此事に就て怒らないのである乎。若し西郷大久保が生きて居たならば、日本は米国に対し直に国交を断絶し、戦争を辞さないであらう」と。――1925(大正14)年11月9日(月)内村鑑三