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キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

山中湖ハーフマラソン2

2011年05月29日 | Weblog
ちょうど台風と鉢合わせた今回のハーフマラソン。
出場者ばかりが泊まっていた宿の食堂では、朝食時に半数近くが既に棄権を表明。
それくらい、外はざんざん降りだった。

なにはともあれ、始まった山中湖ハーフマラソン。
これまでのマラソンにはなかった初めてのことがいくつか。

1) 夕夏と初めて同じスタートラインに立てた。
これまで、マラソンや駅伝など同じ大会に出場することはあっても、同じ距離として一緒にスタートできたのは初めて。
これはうれしい。

2) どしゃぶりの中の長距離試合。
短距離で大雨というのはあっても長距離は初めて。
直前で帽子を買って正解だった。
目に水が入ってこない。
そのせいか、それとも気温がそんなに低くならなかったせいか、あまり雨を意識することなく走ることができた。

3) 前足部で走りきることができた。
『Born To Run』を読み、五本指の靴、そしてNikeのFreeを履いてのトレーニングを踏まえ、踵から接地することを極力避けた。
踵からの接地だと、特に疲れたときに体(腰)が沈み込むような感じになり、接地時間も長くなり、疲労がそのまま失速につながっていくようだった。
それが、前足部で接地すると、疲れていてもいい姿勢が保て、接地時間が短く、楽に前に進むことができる。
問題はふくらはぎや足裏の筋肉がどこまで持つかだが、なんとかハーフまではいけるようになった。

4) イーブンペース。
前回の青梅マラソンでは、人生最大の失速をやってしまった。
失速していく一方で、ゴールすることだけが目的になっていた。
その辛かったこと、辛かったこと。
その反省から、今回はとにかくイーブンペースを心掛けた。
アップダウンのせいで多少の上下はあったが、最後までキロ4分45秒平均を維持できた。

走っているときには、いろんな事を考えた。
考えたというよりも頭をよぎった。
仕事のこと、将来のこと、夕夏のこと、子供のこと…
そのどれもがポジティブな方向へ考えが進んでいった。
それらは、ふっと頭の中を通り過ぎただけで、ほっておいたらすぐに忘れてしまうものばかり。
でも、一応考えたということ自体は残しておきたくて。

刹那的な考えだけど、この走っている瞬間がすごく楽しくて幸せに思えた。
雨でもそんなの関係なくて、むしろこれだけ大勢の(夕夏や僕も含む)人たちが、等しく同じ受難の中でそれに挑戦しようとしている、そのことがなんだかうれしくて、面白くて、やってやろうという気にさせる。

激しい雨にもかかわらず、沿道には子供からおばあちゃんたちまでが元気に「がんばれー、がんばれー」と応援をしてくれる。
僕も手をふって「ありがとう」と、それに応える。
すると不思議なことに、自然と力がわいてきて、足取りに力強さが戻ってくることに気がつく。
マラソンブームが終わって、今ほど参加人数が多くなくなって、少し寂しい感じになったとしても、この山中湖の(雨でも)美しい景色と、こうして応援してくれる人がいる限り、たぶんずっと楽しく、幸せに走れるだろうと思う。

ゴールまであと1㎞という表示が見えた。
腕時計に目をやると、目標まであとちょうど4分半。
おもわず笑ってしまう。
いけるか?
とにかく飛び出した。
こんなに力強いスパートは初めて。
事前に注意されていた激しいアップダウンや雨のせいもあり、自重気味に走っていたせいもあるが。
前足部でしっかり接地。
姿勢が崩れることなく、体幹もまだ元気だ。
ゴールのある中学校に向かう最後の坂が、長い、長い、長い。
もう、こうなったらどこまででも登り続けてやる。
校門手前で、実況中継の「お兄さんかっこいいよーー」という声が聞こえる。
手をあげてそれに応えるが、顔はひどいことになっている。
どろどろの校庭に飛び込んだ。
ばしゃばしゃと水しぶきを上げながら、最後の直線を走りきって、ゴール。

目標よりも19秒速い、1時間39秒41秒。

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