キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

存在のない子供たち

2019年08月05日 | Weblog

妻が絶賛していた『存在のない子供たち』というレバノンの映画。
妻がここまで言うのはなかなかないので、観てきました。
 
正直感想を書くのは難しいです。
 
中東の映画は胸に重く残る映画が多いですが、それはこの映画のように登場人物が皆それぞれに身動きの取れない苦しい人生を抱えているからだと思います。
 
自分を産んだ罪で両親を訴えた主人公。
でもその両親も社会的に追い詰められていて、彼らだけを責めるのは酷に感じます。
じゃあ、その社会を責めればいいのかというと、その社会を構成するレバノンのあらゆるものが追い詰められていて、何を責めればいいのかわからない。
 
映画の登場人物たちはそれぞれにほんの小さな希望を持っています。
でもその希望の光もいつふっと消されてしまうかわからないほど一つ一つは弱い。
 
なぜ世界はこんなにも不条理なものを作り続けているのだろう。
誰の犠牲で?
もしかすると僕らにもつながっている?
 
映画冒頭に映し出された果てしなく続くスラム街の空撮を見てそう思いました。


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