オーデック ブログ

写真好きの建築女子が綴る、日々のあれこれ!

日本の経済を支えた花

2009年08月10日 | 植物
凛と上品な顔立ち、そして清らかな花色、大輪の『カサブランカ』 です。


         


米国で改良された品種が、
オランダの会社に買い取られて、世界に流通するようになったようです。
この『カサブランカ』の改良に使われたのが、日本の原種のユリなんです。


実は日本はユリの宝庫です。
世界には100種のユリの原種があるといわれ、
アジア産は約60種、そのうち約15種が日本に自生するようです。

江戸時代の末期、アジサイなどの植物と一緒に、
カノコユリ・テッポウユリ・スカシユリなどの球根をヨーロッパに持ち帰り
苦労の末開花させたのが、かの有名なドイツ人医師シーボルトなんです。


ヨーロッパのジャポニズムブームもあり、
江戸末期には、外国人商館によるユリの球根貿易が始まったわけです。

横浜や静岡周辺の山で採取した
ヤマユリ・ササユリ・スカシユリ・オニユリなどが、横浜港から輸出され、
日本の輸出球根の代表はヤマユリに、その後明治の末にはテッポウユリが筆頭に。
ピーク時には世界のユリ需要の90%を占めたとか。

この時代ユリは生糸に迫る外貨獲得の花形に
“ユリで軍艦を造った”
といわれたほど日本の経済力、国力に影響を及ぼす存在になったそうです。


ユリの花もこんな歴史を知った上で育ててみると、より愛着がわくのでは。
それにしてもアジサイとユリとは、シーボルトは先見の明が。


今ではアジサイも品種改良された西洋アジサイに押され気味ですが・・・


       


梅雨の時期には「アジサイ」そして夏には「ユリ」を楽しみたいです。



新築後の庭づくりもご相談下さい。



ひたちなか市・水戸市不動産売買物件情報

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする