黄色い花のちょっと似ているカロライナジャスミンとウンナンオウバイ。
めしべで区別できないか、観察してみました。
カロライナジャスミン
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カロライナジャスミンはこの次に取り上げるウンナンオウバイとよく間違われます。とくに、このように花だけ正面からアップで見た場合は。
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花だけでも横から見たりすれば、カロライナジャスミンは別名「トランペットフラワー」の名の通り筒状花に特徴があります。
葉も両方を見比べればその違いは歴然としていますが、目の前にないと区別の標識になりません。
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カロライナジャスミンは筒の先が5つに割れています。5弁花です。
シベが少し割れて伸びていますが、これは雄しべです。
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雄しべは花弁の数もしくはその倍数だけあるといわれてます。
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同じ日に同じ場所で撮ったので、雌しべの分かる花がありません。
そこで・・・
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これは別の日別の場所で撮ったカロライナジャスミンです。
下のほうにおしべがあり、雄しべの輪の中心からめしべが伸びています。
めしべの柱頭が4つに割れています。
そうです、カロライナジャスミンはここがウンナンオウバイと異なるのです。
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(既出ですが)横から見れば、トランペット型の筒をしているので、これも大きな区別点になります
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大部分の花はまだ雌しべが伸びていない初期の花でしたが、一部、受粉後の状態が見られました。
受粉すると、花弁とおしべは脱落し、雌しべだけになります。
向かって左の花はまだ雌しべの柱頭が残っていますが、中央の花は柱頭も枯れ、子房が膨らみだしています。
ウンナンオウバイ
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ウンナンオウバイは常緑です。青い蔓に緑の葉と一緒に花が咲きます。
こうして全体を見れば、咲き方はカロライナジャスミンとは明らかに違うのですが・・・
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通常花冠の先は6~8に裂けるといわれてますが、
花を正面から見ると、ときに5弁花のこともあるので、カロライナジャスミンと区別できなくなります。
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そんなときは近くによって雌しべを観察しましょう。カロライナジャスミンの柱頭は4つに割れていましたが、こちらは明瞭に割れていないようです。
雄しべが見えませんが・・・
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別の日に撮った(20-02-26) 雄しべの見えるウンナンオウバイの花です。
な、なんと、花弁は5~6枚あるのに、おしべは2つしかありません。
おしべが見えていれば、雄しべの数でもカロライナジャスミンと区別できそうです。
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最後に、これは?
よくわからないのですが、見たところ、おしべが花弁化(八重化)し始めている花のようにも見えます。
八重の花は雄しべが花弁に変化したと言われてます。
ウンナンオウバイの雄しべは2個しかないのですべての雄しべが花弁になっても正真正銘「八重」の花弁です。
後出しですが、カロライナジャスミンはジャスミンの名がついてもジャスミンの仲間ではありません。香りがジャスミンの香りに似ているので、その名前が付いたようです。また、イエロージャスミンという別名もあります。
いっぽう、ウンナンオウバイはジャスミンの名が付いていませんが、モクセイ科ソケイ属 (Jasminum)でれっきとしたジャスミンの仲間です。ですが、ウンナンオウバイはあまり匂いません。
ついでに、黄色い花つながりで レンギョウとヤマブキも。
レンギョウ
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花冠の形は独特ですが、レンギョウは モクセイ科 レンギョウ属の木です。
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そのため、雄しべ・雌しべは ウンナンオウバイのシベによく似ています。
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ヤマブキ
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黄色い花というだけで、これまでの3つとは大きく異なります。
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ヤマブキ(学名: Kerria japonica)は バラ科ヤマブキ属。
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ヤマブキというと
七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき 『後拾遺集』兼明親王
という歌が浮かびます。
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歌の前提となっているのは、一重のヤマブキには雄しべがたくさんあるから普通に実がなりますが、八重化したヤマブキは雄しべが花弁に変化しているため花粉ができず、また雌しべも退化しているので実がつかないということです。
めしべで区別できないか、観察してみました。
カロライナジャスミン
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カロライナジャスミンはこの次に取り上げるウンナンオウバイとよく間違われます。とくに、このように花だけ正面からアップで見た場合は。
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花だけでも横から見たりすれば、カロライナジャスミンは別名「トランペットフラワー」の名の通り筒状花に特徴があります。
葉も両方を見比べればその違いは歴然としていますが、目の前にないと区別の標識になりません。
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カロライナジャスミンは筒の先が5つに割れています。5弁花です。
シベが少し割れて伸びていますが、これは雄しべです。
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雄しべは花弁の数もしくはその倍数だけあるといわれてます。
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同じ日に同じ場所で撮ったので、雌しべの分かる花がありません。
そこで・・・
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これは別の日別の場所で撮ったカロライナジャスミンです。
下のほうにおしべがあり、雄しべの輪の中心からめしべが伸びています。
めしべの柱頭が4つに割れています。
そうです、カロライナジャスミンはここがウンナンオウバイと異なるのです。
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(既出ですが)横から見れば、トランペット型の筒をしているので、これも大きな区別点になります
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大部分の花はまだ雌しべが伸びていない初期の花でしたが、一部、受粉後の状態が見られました。
受粉すると、花弁とおしべは脱落し、雌しべだけになります。
向かって左の花はまだ雌しべの柱頭が残っていますが、中央の花は柱頭も枯れ、子房が膨らみだしています。
ウンナンオウバイ
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ウンナンオウバイは常緑です。青い蔓に緑の葉と一緒に花が咲きます。
こうして全体を見れば、咲き方はカロライナジャスミンとは明らかに違うのですが・・・
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通常花冠の先は6~8に裂けるといわれてますが、
花を正面から見ると、ときに5弁花のこともあるので、カロライナジャスミンと区別できなくなります。
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そんなときは近くによって雌しべを観察しましょう。カロライナジャスミンの柱頭は4つに割れていましたが、こちらは明瞭に割れていないようです。
雄しべが見えませんが・・・
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別の日に撮った(20-02-26) 雄しべの見えるウンナンオウバイの花です。
な、なんと、花弁は5~6枚あるのに、おしべは2つしかありません。
おしべが見えていれば、雄しべの数でもカロライナジャスミンと区別できそうです。
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最後に、これは?
よくわからないのですが、見たところ、おしべが花弁化(八重化)し始めている花のようにも見えます。
八重の花は雄しべが花弁に変化したと言われてます。
ウンナンオウバイの雄しべは2個しかないのですべての雄しべが花弁になっても正真正銘「八重」の花弁です。
後出しですが、カロライナジャスミンはジャスミンの名がついてもジャスミンの仲間ではありません。香りがジャスミンの香りに似ているので、その名前が付いたようです。また、イエロージャスミンという別名もあります。
いっぽう、ウンナンオウバイはジャスミンの名が付いていませんが、モクセイ科ソケイ属 (Jasminum)でれっきとしたジャスミンの仲間です。ですが、ウンナンオウバイはあまり匂いません。
ついでに、黄色い花つながりで レンギョウとヤマブキも。
レンギョウ
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花冠の形は独特ですが、レンギョウは モクセイ科 レンギョウ属の木です。
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そのため、雄しべ・雌しべは ウンナンオウバイのシベによく似ています。
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ヤマブキ
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黄色い花というだけで、これまでの3つとは大きく異なります。
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ヤマブキ(学名: Kerria japonica)は バラ科ヤマブキ属。
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ヤマブキというと
七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき 『後拾遺集』兼明親王
という歌が浮かびます。
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歌の前提となっているのは、一重のヤマブキには雄しべがたくさんあるから普通に実がなりますが、八重化したヤマブキは雄しべが花弁に変化しているため花粉ができず、また雌しべも退化しているので実がつかないということです。