ペーパーカンパニーの口座を使って詐欺の被害金などの資金洗浄を行ったとして全国に指名手配されていた30代の容疑者2人が3日、フィリピンから日本に移送され、組織犯罪処罰法違反などの疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、住所・職業不詳の伊藤真也容疑者(37)ら2人です。
警察によりますと、おととし(2023年)6月までの2年近くの間に、いわゆるペーパーカンパニーを設立したうえで、詐欺の被害者などから法人名義の口座に振り込まれた550万円余りを別の口座に移して資金洗浄を行ったとして、組織犯罪処罰法違反などの疑いが持たれています。
容疑者らは「リバトングループ」を名乗って4000以上の口座を管理していたとみられていて、これまでにグループの6人が起訴され、大阪地方裁判所で審理が行われています。
伊藤容疑者ら2人は事件の後、海外に出国したことから、警察が全国に指名手配するとともに、外務省にパスポートの返納命令を出すよう要請していました。
2人はその後、フィリピンで当局に身柄を拘束されていたということで、3日、日本に移送され、逮捕されました。
調べに対し、2人のうち伊藤容疑者は黙秘しているということです。