道後温泉などに泊まりながら四国・瀬戸内を3泊4日で巡る東急の観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」の運行が、31日に始まる。JR四国などと協力し、昨年初めて四国を走らせ好評だったため、新たに2プランを加えた3コースで運行。東急は「瀬戸内ならではの魅力を味わってもらえれば」としている。
木のぬくもりを感じさせるシックな内装は、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」でも知られる工業デザイナーの水戸岡鋭治さんが手がけた。2017年から横浜と伊豆の間で運行し、ほかの地方では北海道に次ぐ2例目として昨年、瀬戸大橋や香川、愛媛の海沿いなどを走った。
今回は、JR四国の観光列車「藍よしのがわトロッコ」に乗り継いで徳島の大歩危・小歩危を訪れるプランと、瀬戸内海に浮かぶクルーズ客船「ガンツウ」に宿泊するプランが加わった。
昼食は基本的に列車でとり、日替わりで高松市の料亭「二蝶」や坂出市のフレンチ「アザレ」などが、地元食材を生かした料理を車内の 厨房で作って提供する。バイオリニスト・大迫淳英さんの生演奏も旅を彩る。
31日から3月10日にかけて計6回運行される。料金は1人96万~299万円。各回最大13~14組(26~28人)の定員を上回る応募があり、完売したという。
24日には報道関係者向けの試乗会があり、岡山駅から高松駅を経て多度津駅まで、コースの一部を運行。「 餡餅 雑煮」など二蝶の昼食の一部が提供された。
東急社会インフラ事業部の松田高広担当部長は「額縁の絵画のように景色が見えてくるのは、この列車旅ならではの 醍醐味。地域を元気にするため、我々のノウハウを生かしたい」と話した。