作品「お背中流しましょうか?」
放射状に広がった水を捉えた一枚
朝焼けに映えるJR尼崎駅とマンション群を収めた作品
下町情緒ある路地裏やチアリーダー姿のおばちゃんたち、高層マンション群に臨海部の工場夜景――。古さと新しさ、笑いと人情にあふれる尼崎市の日常を切り取った写真展が8日から、市開明庁舎で始まる。幻想的な風景から思わずクスッとくる作品まで、「あま」の魅力が詰まった展示になっている。
展示されるのは、あまがさき観光局が昨年11月に開いたフォトコンテスト「あまトリ」の応募作品。市内全域を被写体にした「あま」らしい写真334点の中から、入賞18点を含む選び抜かれた作品を並べる。
コンテストには、159人が参加。プロカメラマンの手ほどきを受けながら撮影スポットを巡るワークショップも開かれた。
人間味あふれる作風の写真家・浅田政志さん(45)とは杭瀬本町にある創業100年超の銭湯「第一敷島湯」で撮影。工場夜景の第一人者で市在住の写真家・小林哲朗さん(46)とは、臨海部の工場群などをカメラに収めた。
入賞作品「お背中流しましょうか?」は、チアリーダーの黄色いユニホーム姿の5人のおばちゃんが風呂 桶おけ 「ケロリン桶」を手にポーズ。浅田さんは「元気あふれるすばらしい一枚」と激賞した。
「尼崎の 親父おやじ 」は、撮影者が駄菓子屋で小さなチョコを見つけ、店内にいる中年男性にモデルとして撮影協力をお願いすると、「おもろそう」と快諾。チョコを体の一部に見立てた構図と「ノリの良さ」が評価された。
ほかにも、朝焼けに映えるJR尼崎駅と沿線のマンション群、霧状になった放水が美しい消防訓練の様子などさまざまな作品が楽しめる。
写真展は23日まで。16日には浅田さんや小林さんらが会場を訪れ、作品解説する。問い合わせは、あまがさき観光局(06・6409・4946)。