ジップ・インフラストラクチャーが開発中の自走式ロープウェー
九州電力は、電動で自走するロープウェーの開発を目指している新興企業と連携協定を結んだと発表した。ロープウェーの実用化を支援することで移動手段の脱炭素化や都市部の渋滞解消につなげる狙いがあり、2026年以降に実際に九州内外で導入したい考えだ。
慶応大発の新興企業ジップ・インフラストラクチャー(福島県)と2月25日に締結した。同社が九州の企業とロープウェーを巡って協定を結ぶのは初めてで、九電は今後、最適な電力使用のノウハウを提供するほか、導入の適地を探すことでも協力する。
ジップ・インフラストラクチャーが実用化を目指すロープウェー「ジッパー」は最大12人乗りで、最高時速36キロ・メートルで運行することを想定している。2地点間を結ぶ一般的なロープウェーと異なり、金属製のレールを使うことでカーブを含む自由な路線設計が可能になるという。
大規模な工場や商業施設、住宅地などでの利用を想定しており、モノレールなどに比べコストは大幅に抑えられるとしている。