花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

夢が叶う

2021年03月03日 | 研究
きれいな花束です。
これは先日、途中で転校したハンターズの紅一点から頂いたもの。
卒業式の日、生徒たちから花束をいただくのは担任冥利に尽きますが、
こちらのような、たかが授業担当者にも届けてくれるとはありがたい話です。
フローラ時代から、ときどきこのような粋な別れを演出してくれますが
それだけ濃厚な2年間を過ごしたという証だと思います。
今までどんなに迷惑かけてきた生徒でも、卒業時の笑顔をみると
コロリと騙されるのが先生という職業。また頑張れそうな気がします。
さてこの花束、青系でまとめられていますが、よくみるとバラがあります。
おそらくこの濃い青色のバラは青の色素で染色したもの。
2002年、青の色素を発現するバラが初めて開発されましたが
その色は青というよりはまだ紫。残念ながら今でもこのような濃い青は
染色でなければ作れません。この染色は花屋さんの技術。
青い花のニーズは高いため、切り花の染色技術はとても重要だそうです。
ところで青色の薔薇の花言葉を知っていますか?
それは「不可能」。英語でも「ありえない」とか「存在しない」という
ネガティブな意味で使われてきました。ところが先ほど紹介したように
青いバラが開発されたことから、なんと花言葉が変わったのです。
新しい意味は「夢が叶う」。技術の進歩が花言葉も変えました。
歴代の先輩方の念願だった世界一を手にしたハンターズ。
この花言葉を知ってか知らずか、彼女が届けてくれたのは青いバラでした。
いろいろな意味で夢が叶いました。ありがとう。
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スターカット

2021年03月03日 | 
これはリンゴの輪切りです。
普通は皮を剥いて縦に切り分けて食べますが、ちょっと面倒。
そこでお勧めなのが、このように輪切りにする方法です。
1cmぐらいの厚さなら口に皮が残らないので皮むき不要。
話題のリンゴポリフェノールは、果皮付近に多く存在するので
機能性成分もとれるので、とても良い食べ方だと思います。
これをお洒落に「スターカット」というのだそうです。
スターというのは中央に見える星形の部分で中に種子が入っています。
ではなぜ星形になるのでしょう。
リンゴの花の中心には、ご存知メシベがあります。
その柱頭は先端が5つに分かれており
基部にはそれぞれに対応する5つの部屋があります。
その5部屋の配置がこのように星形に見えるのです。
ではもし柱頭の3つしか受粉しなかったらどうなるのでしょう。
2部屋は空き部屋となるため、その部分の果肉は肥大しにくくなります。
つまり歪な形のリンゴになってしまうのです。
リンゴ農家がせっせと人工受粉をするのは、
きれいな形にするという理由もあるのです。
リンゴの開花は5月上旬。もし機会があったら
ぜひ柱頭を虫眼鏡で観察してください。
今日はひな祭り。スターカットでお祝いしましょう。
さて青森県南部地方に降る春のどか雪。今年は降らずに春になりそう。
今、北海道では大雪ですが、もしかしたらこちらに降る雪が
北に移動しているのかもしれません。
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