花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

春待ちニンニク

2021年03月26日 | 学校
雪が溶けたニンニク畑から小さな緑の葉が出ています。
このニンニクは秋に植え付けられたもので、雪の下で越冬しました。
多くのニンニクは昨年のうちに芽を出していますが、
寒さに向かうため生長は緩慢。雪が溶けた今頃からぐんぐん伸び始めます。
そして収穫する6月下旬から7月には、膝ぐらいの高さまで生長します。
青森といえばリンゴと並んでニンニクが特産品。
特に低温多湿のヤマセが春から初夏にかけて吹き込む青森県の太平洋側は
気温が上がらないので、実のなる作物よりも地下で食用部位が育つ
ナガイモやニンニクなど根菜類の産地となっています。
よく健康サプリのCMで青森県の福地ホワイトというニンニクを使っていますと
誇らしげなナレーションが流れますが、その産地が田子町やここ南部町周辺。
実は「福地」とは現在の南部町にある地名なのです。
さてこの畝のマルチングは緑色です。地温をあげるなら光が直接畝に届く透明。
雑草がよく生える土地なら光を遮断する黒。用途によってフィルムの色を選びますが
緑はなんだと思いますか。答えは透明と黒の中間の効果。
半透明の緑のフィルムから弱い光が届くからです。昔、栽培環境という授業で
農業自営を目指す生徒から果たして効果はどうなのかとよく尋ねられました。
当時、ラジカセというオーディオ機器がありましたが、本当に良い音を聞くなら
何万円もするラジオ専用機やオープンリールデッキなどがいいに決まっています。
でも個々の性能こそ落ちますが、手軽に両者の良いところを利用できるラジカセも便利。
要は使う人が何を一番に考えて選択するかだと説明した記憶があります。
環境と農業生物の関係を学ぶ内容を専門に扱う科目が農業高校から消え何十年も経ちますが
まもなく「栽培と環境」「飼育と環境」という名で一部復活します。
今日は終業式。これにて2020年度の授業はすべて終了となります。
新生環境班の記念すべき最初の活動は、春休みの3月30日の予定です。
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破れたジンクス

2021年03月26日 | 研究
昨年、ストックホルム青少年水大賞で念願の世界グランプリを受賞したハンターズ。
この他にも内閣総理大臣賞、2つの環境大臣賞、そして官房長官からも賞をいただくなど
まさに飛ぶ鳥をおとす快進撃をみせました。
これもたくさんの皆さんのおかげ。心から感謝いたします。
さて昔、フローラも世界大会に出場したりするなど大活躍しましたが
なぜか決まって翌年の課題研究班の希望をとると華やかな活躍とは裏腹に
希望する人が少ないという不思議な現象がよく起きました。
これにはメンバーも敏感に感じていて頑張ったのになぜなんだろうとよく話していたものです。
その理由の詳細について調査したことはありませんが、
おそらくとんでもなくハードな活動が待っていると思い敬遠するのかもしれません。
当の本人たちは面白くてしょうがいないのですが、こればかりは他人には伝わりません。
もしこの嫌なジンクスが当てはまるとすれば、世界チャンプになった今年は最悪。
環境班の存続が決まったにもかかわらず、希望者がいないんじゃないかと不安でした。
先日、2021年の研究班の希望調査が行われ、その結果が発表になりました。
すると心配を裏切り、例年の3倍もの希望者がありました。これは嬉しい誤算です。
今まで環境システム科に移籍してからというもの、毎年5名という条件で
2年生を迎え入れていました。ところが今年は希望者が多かったので、
リクエストにお応えし、いつもより1名多い6名でスタートすることにしました。
でもかつての園芸科学科に所属していた頃は1つの学年だけで7〜8名。
2〜3年生全部で約15名という大所帯だった時代もあるので特に問題ありません。
でもほとんどが面識のない人たちばかり。2年間どんな旅になるか楽しみです。
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