花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ヒエログリフ

2021年03月28日 | 研究
ここに面白いものがあります。
よくみると上の方に人の絵が描かれています。
まるで古代エジプトの象形文字ヒエログリフのようです。
しかしいったい何をあらわしているのでしょう。
1行目、横に矢印が続いていることから横書きであるのは確かです。
全部で4行。これは2017年、フローラの2年生全員と3年生の代表が
ボランティア大会の全国大会に出場した際、
自分たちの活動を紹介するために作られたものです。
どの学校も自分たちの活動を説明する際、
文字と写真で作ったパネルやポスターを用いるのが一般的ですが
どうしても情報を詰め込んでしまう傾向があり、
せっかくパネルを作っても文字や写真が小さくよくわかりません。
またじっくり見る時間がないとみんな素通り。誰も見てくれません。
フローラが説明したいのはサクラソウ保全活動。
この図はドラマチックなストーリーをいかに短時間で伝えるかを考えに考え、
一切文字をなくして作ったかなりチャレンジングなものです。
また中央にはサクラソウやハチの絵があります。
また4行目の左端には津波の絵があります。詳細は忘れてしまいましたが
この図の前に語り部役が常に1人以上立っていて、ブースにやってきた方に
図を示しながら1分ぐらいで取り組みを説明しました。
確かプラカードのようなイラストにはキーワードが書かれたはずです。
これはデザイン案。では出来上がりはどのようになったのか
本番の会場での記念写真があるのでご紹介します。
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我、海岸のハチとならん

2021年03月28日 | 研究
これがボランティア大会で実際にフローラが作ったブース。
先ほど紹介したヒエログリフがど真ん中に掲げられています。
この大きさなら離れた人でも見え、ヒエログリフの左右に立つ
語り部の話を聴きながら、フローラのサクラソウ救出のドラマを
楽しむことができます。また話に耳を傾けてほしいため
写真は正面にはありません。その代わり左右に2枚だけ
とんでもない大きさで掲示しています。
1枚の写真の大きさはベニア板2枚分。縦横180cmです。
左には津波被害を受け、瓦礫の山となった海岸の写真。
右には種差海岸で健気にサクラソウの調査をする女子メンバー。
波の音が聞こえてきそうな大迫力です。大会は夏休み。
大型インクジェットプリンターを貼り合わせて
みんなでワイワイ製作しました。大会は2日間に渡り
さいたまスーパーアリーナで開催され、たくさんの来場者が訪れました。
主催はさだまさしさん。芸能人もたくさん参加するので
フローラのメンバーはこの図を使ってさださん、ももクロさんなど
多くの芸能人の方にメッセージを伝え、またお話することができました。
「我、海岸のハチとならん」とは青森県ともゆかりのある新渡戸稲造氏の
「われ太平洋の橋とならん」をもじったものです。
また語り部のお話を聞いてくださったみなさんには、サクラソウの花形に切った
メッセージカードに記入してもらいました。そしてその花はこのブースの写真に
どんどん貼られ、瓦礫の山をサクラソウに変えていくという演出もユニークでした。
大会の最後、ブースを片付けていたフローラのところにスタッフが来て
「一番印象的な展示でした」と褒めてくださいました。
極力、読ませることを避けて、単純なヒエログリフとインパクトのある写真、
そして語り部の話術でストーリーを伝え、会場の皆さんの力で花を咲かせる。
フローラのアバンギャルドなチャレンジは大成功でした。
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