花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

サヨナラがいえない

2020年03月26日 | 学校
長い間、休校となっていた名久井農業高校に
いよいよ名農生が今日帰ってきます。
なぜなら今日は修了式。
そして転退職される先生を送る送別会の日です。
短い時間ではありますが、お世話になった先生方に
なんとかお礼をいう時間ができました。滑り込みセーフです・・・。

とお伝えしたかったのですが、残念なお知らせ。
隣の八戸市でとうとう新型コロナウイルスが確認され
最後の修了式、先生方の離任式が急遽中止になってしまいました。
外はすっかり温かになり、ウメの蕾も膨らんでいます。
やっと春が訪れたというのに
生徒も職員の皆さんもサヨナラの言葉を交わせないまま
寂しいお別れとなってしまいました。
転退職される先生方、長い間本当にお世話になりました。
依然として生徒の姿のないキャンパス。
いつもの名農に戻るには、まだまだ時間がかかりそうです。
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アグリマイスター顕彰

2020年03月26日 | 学校
学校廊下に掲示されているポスター。農クが活動を紹介しているものです。
いろいろあるのですが、これにはアグリマイスター顕彰と書かれてあります。
工業高校や農業高校など専門高校に学ぶ生徒は
3年間のうちにいろいろな資格を取得します。
また、さまざまな大会に参加して自分を磨く機会も数多くあります。
そこで特に優秀だった生徒を卒業時に高校長協会が認定するのがマイスター顕彰制度で
工業高校ではジュニアマイスター、農業高校ではアグリマイスターと呼ばれています。
アグリマイスターは取得ポイントによってプラチナ、ゴールド、シルバーの3つありますが
これを見ると名農の認定者は今年度41名で、最高位のプラチナが2名いたこと、
さらに取得人数が多かったので3年連続で全国表彰を受けたことがわかります。
名久井農業高校はご存知のとおり、小規模な農業高校。
それなのに大規模校と大差ない活躍に驚きます。
また卒業生の半分以上の生徒がアグリマイスターとして認定されており
名農生がいかに頑張っているかが数値化されていてよくわかります。
新しく2年生、3年生になる在校生はさらに磨きをかけて、
そしてまもなく入学する1年生は恵まれたチャレンジできる環境を活かして
自然に触れ楽しみながらポイントを積み重ねてほしいと思います。
さて春先は学会が各地で開催され、名農研究班はいつも出場していましたが
今年は残念ながら新型コロナウイルスの影響でことごとく中止。
ハンターズは現在、新しい大会へのチャレンジはお休みしているところですが
せっかく出場が決まり、準備をしていた他の研究班はがっかりしていると思います。
災いが終息して次なるチャレンジができるような生活に早く戻ることを祈ります。
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名農スクエア ガーデン

2020年03月25日 | 環境システム科
まだ新設されてまもない環境システム科には、新しい建物がいくつかあります。
そのひとつが農場内にある施設園芸実験室です。
ちょうど1クラスの生徒が学べる規模ですが、いろいろな測定機器があったり
パソコンでプレゼンテーションもできるような設計のため土足ではなく、
きちんと内ばきに履き替えて入るきれいな実験室です。
その実験室の前にこのような四角い花壇があります。
よく見ると単にブロックを並べただけの花壇ではありません。
みなさん何気なく眺めていますが、実はこの花壇、
設計も施工も環境システム科が行ったものです。
学習した知識と技術を、きちんと作品として残すあたりに
環境システム科ならではのモノづくりの楽しさが伝わってきます。
もっと嬉しいのが、ちゃんと花壇という農業に結びつけているところ。
工業と農業は同じ専門学習を行いますが、扱うものが違うので
指導法から指導する先生方の考え方や文化も全く異なります。
おそらく、それぞれが長年自分が歩んできた方針を主張ばかりしていれば、
交わることがなく、このような農と工を融合させた作品は生まれてきません。
環境システム科のキャッチフレーズは「農と工のダイナミックな出会い」。
新年度になります。再度確認して、農工融合させた全国でも類のない取り組みを
自分たちで作り上げるのだという先駆者の精神で今後も挑戦してほしいと思います。
環境システム科が得意とする技術は木工から溶接、電気などさまざま。
この財産を農業に活用してこそ、名久井農業高校の魅力が何倍にも輝き
新たなアイデンティーを確立できます。
まだ宝物は眠っています。生徒、先生方の腕の見せ所です。
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気配

2020年03月25日 | 学校
休校になってもう3週間以上たとうとしています。
学校は大きな建物です。そのため主役の名農生がいないと
なんだか魂が抜かれているような状態で生気を感じません。
ところが先日、資料を探しに農業クラブ室に入ってみると何者かの気配がします。
それもそのはず、見上げると大きな張りぼての人形があります。
もちろん人形なのですが、大きな顔がついているので
不思議に生き物がいるような雰囲気を出しているのです。
さてこの真っ赤な張りぼて。いったいなんだと思いますか。
そもそもはリンゴのマスコット。かつて青森県で農業クラブの全国大会があった際、
盛り上げるために制作したものです。名前は「リンリン」。
青森大会を開催した時、全国大会事務局を担当していました。
県内の農業高校が手分けして各競技運営したので、
このマスコットの制作指示を各校に出した記憶があります。
確か県内に5体ぐらいあったはず。
大会最終日は青森市にある文化会館で表彰式などの式典を行いましたが
その際は、各校に散らばっていた全部のリンリンが会場に集結。
会場をうろついては、全国数千名の高校生から体にメッセージを書いてもらったものです。
この企画名は「リンリン ゴーイング アラウンド」。
参加する側も運営する側も楽しもうと県下の生徒たちと考案したイベントでした。
現在、農業クラブの全国大会には必ずといっていいほどマスコットが存在します。
でも初めてマスコットを大会に登場させたのは青森大会なのです。
この他にも北海道の生徒から順に受けていた農業鑑定を公平にくじ引きにしたり、
機関誌リーダーシップを見せると市内のお土産屋さんが割り引いてくれるなど
いかに今までの大会の常識を壊そうかとさまざまなチャレンジをした大会でした。
でもこのリンリンの体には当時のサインはありません。
実は大会の後、きれいに張り替えて再利用したようです。
それもリンゴではなく、サクランボのキャラクラー。
いろんなところに思い出が隠れています。
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世界にひとつだけの花

2020年03月24日 | 研究
10年以上も前の古い活動写真を紹介しています。
まだまだあるのですが、とりあえず今回で一旦終わろうと思います。
このきれいな花はバラです。
花弁はショッキングピンクとでもいえそうな鮮やかなピンク。
驚くことに花弁の裏は純白なのです。
この2色の組み合わせがなんともファッショナブル。
実はこのバラ、研究班の生徒たちで
いろいろな品種を交配して作り出したものです。
これは日本の品種と外国のバラを掛け合わせたもの。
ピンクの花弁は片親の特徴ですが、
白とピンクのバイカラーはどちらの親にもない形質。
古い先祖の形質が現れ、新しい花が生まれました。
バラの育種は楽しいもので、人工授粉すると秋には種子ができます。
それを播種するとなんと次の年の春には花を咲かせるので
すぐ結果がわかり、3年間しか在校しない高校生でもブリーダーができるのです。
世界で一つだけの花を咲かせる楽しみは想像以上に刺激的。
どなたでもできるので、ぜひ家の庭で楽しんではいかがでしょうか。
さてカクタスライトから始まった商品化をイメージした研究作品。
いかがだったでしょうか。これらの研究から生まれた作品は
「From Lab. 研究室からの贈り物」というシリーズで数年間に渡り、
前任校の生物工学研究室の生徒たちと開発したものです。
工業製品とは違い、生命を宿した作品は難しいのですが
どことなくあたたかく、いいものです。
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