花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

いつもの風景

2023年01月19日 | 学校
冬休み中はあまり雪が降らず、比較的過ごしやすい日が続いていましたが
3学期が始まり大寒が近づいてくると、やはり雪が降ってきました。
とはいっても積雪は数cmなので、除雪車代わりの
トラクターが出動することはありませんが、気温は氷点下。
「凍れる」という言葉がぴったりです。
いつもなら見える名久井岳もこの日は雪雲に隠されています。
今までどうやらいつも風景が戻ってきたようです。
さて昨日はこの凍れる中、農ク主催の校内プロジェクト発表会が開催されました。
朝から体育館はジェットヒーターなど暖房器具がフル稼働。
それでもなかなか暖かくなりません。そんな時は防寒機着用。
新聞記者さんも取材にくるビッグイベントではありますが、そんなのお構いなし。
みんな防寒着を着込んでポスターセッションを行いました。
これも北国あるあるの風景です。冬というのは寒いのが当たり前。
きちんと冷えてきちんと雪が降らなければ困ります。
しかし天気予報では週末は記録的な寒さと脅かしてきます。
水道の凍結などに気をつけ、寒を乗り越えたいものです。
なおポスターセッションの様子は、これから少しずつ紹介していきたいと思います。
どうぞお楽しみに。
コメント

24時間オープン

2023年01月18日 | 環境システム科
ツツジのトピアリーのある土手の上には温室群があります。
左はFLORAが2010年から農場の本拠地として使わせてもらっている馴化温室。
試験管の中で育てた洋ランを外気にならすための特殊温室で
本来ならば生物工学の授業や生物生産科の生物工学研究班が使う施設ですが
FLORA結成当時は、洋ランの培養が盛んでなかったため借用したというわけです。
さてこの温室は年末のクリスマスの時期になると根雪と凍結でドアが開かなくなる
「開かずの温室」となってしまいます。ところがどうでしょう。
今年はご覧のとおり雪が降りません。積雪もなく気温も高いので
今のところコンビニ店のように24時間オープン。いつでも中に入ることができます。
環境班に2年生がいたらおそらくなんらかの実験をしていたと思うのですが
現在のFLORAには下級生はいません。さらに今年度の活動はすべてを終えています。
つまり新たな研究は行なっていません。
とはいってもメンバーはレイムダックではありません。
まもなくやってくる春のために各自飛び立つ準備に取り組んでいるのです。
さて今日は飛び立つための最後のハードル。校内プロジェクト発表会です。
現在の2年生は、すでに研究班に所属していますが、
彼らが研究班を決める際に環境班は選択肢にありませんでした。
そして今年は、農業クラブの大会に出場していないので
当然ながら1年生も環境班の存在を知りません。
そんな下級生たちに、幻の環境研究班FLORA HUNTERSの
この2年間の成果を披露できるのは今日が最初で最後。
研究の楽しさを伝えたいものです。
コメント

散らない花は今盛りなり

2023年01月18日 | 学校
クリスマスの頃に咲き始めたクリスマスローズの原種「ヘレボルス・ニゲル」。
2週間経ってもご覧のように真っ白な花を広げています。
それどころが蕾がひとつ開きかけ、さらに新しい蕾も見つけました。
花弁のようでガク片。だからこんなにも長持ちしているのです。
しかし長持ちしている原因がまだあります。今年は雪が降らないのです。
降るべき時に降らないと夏の渇水が心配。
太平洋側は2月になると春を告げる湿ったドカ雪が降りますが
果たして今年はどうなるのでしょう。
雪が少ないのは除雪が不要なのでとても楽です。
さらに自動車学校に通っている3年生にとっても運転しやすいとは思います。
しかしこのまま春になっていいのでしょうか。
なんだか不気味でしょうがありません。
そう思っていたらさすがは寒。今週は雪がちらつき始めています。
さて2月に入ると店頭に出回ってくるクリスマスローズがあります。
それが「ヘレボルス・オリエンタリス」。
ウクライナ周辺が故郷のこちらはさまざまな色があり、かつて大人気でした。
今はブームも去り、以前よりも安価になってきたので、ぜひ一株いかがでしょうか。
落葉広葉樹の木の下に植えるだけで、勝手に咲いてくれます。
また花がガク片のため散ることはありません。
そのため受験生には「散らない花」として縁起物にもなっています。
鉢植えを手に入れるには今がチャンス。
開花後は鉢で管理したり、木の下に地植えするなどさまざま。
いろいろなナーサリーがネット販売もしているのでお気に入りを探してみてください。
まずは専門店のサイトをご覧になってください。
コメント

FLORAの勲章

2023年01月17日 | 研究
これはFLORA HUNTERSの対外試合の記録。
年度末の資料整理のために印刷しました。
実はFLORA、なんと結成時の2009年からずっと記録をつけています。
これには理由があります。さまざまな大会で受賞してくるメンバー。
担任の先生から指導要録を書く時の参考として、どんな賞をいただいているのか
わかる資料が欲しいとの要望に応えたものなのです。
数えてみると大会にエントリーした数は14年間で264回。
単純計算すると年間19回前後トライしたことになります。
現在のFLORA HUNTERSの2年間のエントリー数もやはり40回。
少しセーブしたはずでしたが、例年並みのペースでした。
もちろんこれはエントリー数であり、入賞数ではありません。
しかしTEAM FLORA PHOTONICSは、引っ込み思案の名農生を輝かせ、
自信と元気をもって欲しいとの考えで立ち上げた教育プロジェクト。
したがって最も大切なのは入賞数ではなくエントリー数です。
挑戦する際は、何事も精一杯やるのがFLORAの流儀。
時には放課後夜まで、また休日返上で出校しては必死に取り組みました。
初代から現在の13代目までタスキを繋げながら
264回もトライできたのは、メンバーみんなの努力の賜物。
たくさんの「向こう傷」こそFLORAの勲章です。
コメント

ビオラはスポンジ

2023年01月17日 | 環境システム科
昨年のまだ雪が降る前の話です。
名農が誇る大型水耕温室で面白いものを見つけました。
どう見てもこれはレタスや小松菜などの葉菜類ではありません。
フローラのメンバーたちが園芸の授業で植えたというので
質問してみると、なんとこれはビオラ。
パンジーよりも小ぶりの花を咲かせる草花ではないですか。
かつて草花のナスタチウムを水耕で育てていた名農生はいました。
しかし彼らは、ナスタチウムを辛子味する食材として捉え、
サラダで食べる花「エディブルフラワー」として栽培していました。
ビオラもエディブルフラワーになるのですが、
彼らの話によると、これは食べるためのものでないといいます。
なんと今まで使ってきた養液をそろそろ廃棄したいので
残っている窒素などの栄養分を草花に吸収させているのだそうです。
つまりビオラをスポンジ代わりに、吸い取らせているのです。
よく見るとビオラに混ざってレタスや水菜も同様の目的で植えられています。
なんだか葉の色が薄くて養分不足だと思いましたが、これで良かったんですね。
水耕栽培の大きな問題のひとつに、この廃液処理があります。
排水口に廃棄してしまえば、大量の窒素やリン酸が流れ出てしまうからです。
光触媒などで分解させるなど、いろいろな取り組みはありますが
これぞという解決策はまだありません。
植物に吸わせて薄めて処理するというユニークな発想。
水問題の新しいアプローチになるかもしれません。
コメント