Happyday of LUCKY

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写真を葬るということ

2014年06月04日 | Photography
ニコンサロンで開催していた大阪写真月間2014「写真家150人の一坪展」がおわった。
開催中、ご覧いただいた方々にお礼申しあげます。
あしたからニコンサロンでは「ハイスクール・フォトアワード」が、オリンパスギャラリーでは引きつづき「一坪展(後半)」がはじまる。



さて、今回わたしが出展した作品「旅立ち」は、今年の1月に他界した義母の亡くなるまでのようすを記録したものだ。
撮影は去年の暮れから約2週間にわたっておこなったが、写真にはわたしが義母に世話になったこの二十数年間の思いが写っている。
妻と彼女の妹たちが母親を看病する姿は非常に献身的なもので、わたしは彼女たちの姿をとおして親子の愛・姉妹の愛を強烈に感じた。
普遍的でありながら、わたしのなかには欠落しているその「愛」を、なんとしても写真に収めたかったのである。

人が写真を撮る理由はさまざまだと思うが、目のまえの光景を永遠に定着しておきたいという欲求がわたしにシャッターを押させることはたしかだ。
写真と気持ちはつねに連動している。だからなにを撮っても私写真にならざるを得ない。
そしてそれらの写真を作品としてまとめて形あるものにし、ブックにしたり展覧会に展示することで気持ちに区切りをつける。いうなれば写真を葬るのである。

そういう一連の作業を経て、またつぎのあたらしいテーマが生まれてくる。写真は崩壊と再生のくりかえしなのです。

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